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自発的なチームメンバーを育てる。”指示待ち人間”の問題と解決策

全てを一人でやる人がいると、周囲には指示待ち人間が生まれやすいのです。一見効率的に見えるかもしれませんが、長期的には組織全体の成長と生産性を阻害する要素となります。

自発的に物事を考える人ほど事細かに指示されることが嫌いなのも事実です。指導者としては、どうすればメンバーの能力を最大限に発揮させられるのか、メンバーとの争いを避けるのか、常に考えるべき課題となります。

それでは、どのような方策を取れば良いのでしょうか。

質問するリーダーシップ。自発性を引き出す方法


大切なのは、指示をせずにある程度任せることです。
一方的に指示を出すのではなく、例えば「もし~したとしたらどうなると思う?」と質問し、リスクに気が付いてもらうなどの手法をとります。
これにより、メンバー自身が答えを見つけ出し、問題解決能力を向上させることができます。

パフォーマンスを最大化する環境づくり

また、パフォーマンスが向上するような場を作ることも重要です。
チームが成果を上げるためには、単に指示を出すだけではなく、メンバーが最大限に力を発揮できるような環境を整える必要があります。

それは、明確なゴール設定、適切なフィードバック、そしてメンバーの自主性を尊重する風土の醸成などが含まれます。

山本五十六の教えとその適用

このような管理手法には、海軍の名将・山本五十六の言葉「やってみせ、言って聞かせて、させて見せ、ほめてやらねば、人は動かじ。」が良い指針となります。

そしてその続き、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って信頼せねば、人は実らず。」という部分も、良いリーダーシップの模範と言えます。

視点を作る:質問による視野の拡大

リーダーとして質問することで、その人の視点を作ることができます。
質問により、相手の視野が広がり、新たな視点が生まれるでしょう。例えば、「なぜやると思う?」「何をしたらいいと思う?」「どうしたらいいと思う?」といった質問は、その人の考え方を深め、より豊かなアイディアを生み出すきっかけとなります。

これは先日のリクルートエージェントで学んだことともリンクする話です。

裁量を学ぶ。体験を通じて覚える

マネジメントが考えるフレームを共有し、その考え方を折に触れて伝えることも大切です。そして、自分で考え行動してもらうことを促し、行動後には振り返りと学びの機会を設ける。この繰り返しを通じて、判断すべき裁量はどこまでなのかを体験して覚えていくことが大切です。


失敗への恐怖を克服する。転び方を教える

また、転ばぬための杖を渡すのではなく、どのように失敗し、それから立ち上がるかを教えることが重要です。
見本を見せて、失敗への恐怖心をなくしていくことで、メンバー自身が自由に挑戦し、学ぶことが可能になります。

リーダーの楽しみ。責任と興奮

最後に、上司になったら楽になることはありません。
メンバーが増えたら上司は、気にすることが増えます。
しかし、それは責任とともに大きな興奮と喜びをもたらします。
リーダーとしてチームを成長させ、各メンバーの能力を最大化するプロセスは、非常に魅力的な挑戦であり、それを広めていきたいと考えています。

リーダーとしては、メンバーを指示待ち人間にするのではなく、自立した思考者に育てることが求められます。
それが、組織全体の成長と進化につながります。その過程で、リーダー自身も学び、成長し、深い充足感を得ることができるようになります。

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