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地上の星々

18年振りに再開した新プロジェクトXの録画をなんとなく見ていた。

前シーズンの頃は自分が中国に赴任、発病、帰国、入院、療養、再び中国で事業に取り組んでいたときと時期が重なってアップダウンのとても激しい濃厚な日々でしたがその合間合間にみていた中でも、やっぱり元バイク乗りのサガで本田技研工業がマン島TTレースに挑戦する回と町工場のヨシムラジャパンが鈴鹿でそのホンダに立ち向かう回が特に印象に残っていますね。

で、話は今のに戻りJ-PHONEがカメラ付き携帯を開発する回、日産自動車がEV開発をする回を見ていて、ふと思った・・・
ここに出てくる人たちに共通していたのは「夢中」にだったり「必死」だったり「没頭」し自分の全力でプロジェクトを成し遂げてる姿は、まさに地上の星たち。

でも、我が団体でそのように働く有給スタッフの姿を見ることは今まで一度もなかったわけです・・・

「はて?」

なぜそうなるのか・・・あらためて考えてみると

1.法人として力がなく目一杯働く人に報えるような給与体系を組めない
2.そういう働きを求めるような勤務体系ではないと思われやすい

1の理由は職種にもよりますがアメリカのNGOのスタッフのように年収600万円~1100万円みたいになるのはそもそも夢のまた夢、日本ではNPOの平均年収は232万円っていうなかで、人件費に使える助成金っていうのはあまり無いもので、もしあっても競争率がとても高かったりします。また寄付金も増えてきてはいるのですが頂いた寄付金のほとんどを人件費に使うのは違うのではないかと思っているので、人件費は収益の3分の1くらいに抑えようとすると人件費を賄えるほどの額には遠く及びません。

2の理由は自分自身が透析医療をうけておりその都合も大きく反映されているものに収まっていった結果、今の10時~16時、週休3日となっていきます。自分自身がボランティアとして体のこともマージンを取りながら長く働き続けることができるように、というのと、週休3日という、労働市場では先端的な働き方でもしっかり働けばなんとかなるもの、と思い続けていました、が・・・。

仕事を選ぶ際一般的には「仕事内容」「勤務地」「給与」を優先して考えるそうですが「勤務体系」なかでも短時間や早く終ることを重視の人が自団体に集まってきていることに新プロジェクトXを見ながら気づくのです。

常勤の職員が増えても自分の仕事時間は益々増えてきていてスタッフができない仕事をすべて抱えてしまった結果、透析時間を削らなくてはならないような日も頻発しており、このままでは団体の持続可能性が損なわれる、という危機感を持つに至っています。

自分自身にアジャストした時間設定が団体の成長を阻害する要因であったというオチには虚しさを感じます。

低所得などの事情で辛い思いをしている数万人の府民に支援を届けるであろう「京都に食料支援のネットワーク」を創っていくプロジェクトは「夢中」に「必死」に「没頭」する価値があるよなぁ、と信じていますが・・・と言っても、今いるスタッフにそれを求めるを間違っていることは、わかっているので最後(3年の休眠預金活用事業の間)の採用枠の一人(こう書いている間に状況は進行し二名の枠になってしまっています)は団体存続のためにも熱意ある人を迎えたいと思っていますが、いい人を採用するっていうのは難事中の難事なので不安でしかありません、ほんとに。

今回、今までの採用方針が根本的に間違っていた事に気づいたのは自分的には大きな前進、と思っていますが「もっとはよ気がつけよ!」って一人ツッコミをいれている次第です。

前シーズンでもう一つ忘れられない回がある。Jリーグを創った方、木之本さんのストーリーで彼は自分と同じ透析患者でありながらも夢を実現していく・・

自分に足りないのはさらなる情熱なのだろうか、運なのだろうか
それとも自分という人間がやってること自体がそもそもの間違いなのたろうか、暗中摸索の苦しい日々はまだまだ続きそうです



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