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新規事業開発に伴走してもらうパートナーに求めていたもの

Overview
セカンドファクトリーのクライアントワークの実際を探る『顧客対談シリーズ』。記念すべき第1回は、2020年からサービスの立ち上げメンバーとして関わらせていただいている伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)様の新規事業・新規プロダクト開発支援サービスであるbuild serviceの事業責任者 神原さんをお迎えしました。

セカンドファクトリーのデザインチームが、なぜbuild serviceの参画に至ったのか、また今後行っていきたいことについて、お話しさせていただきました。

出会いは偶然に


まずはサービスの立ち上げからちょうど2年経ちましたが、セカンドファクトリー(以下、2FC)が、どのような経緯で参画に至ったのかを振り返りさせてください。

神原さん (CTC):
当時のCTCは、クラウドコンピューティングやストレージを売るサービスから、クラウドを使ってクライアント企業の価値を作るサービスへの転換を模索していました。そんなときに、北米のSlalomという会社に出会いました。

Slalomは、お客様が価値を産み続けるデジタルビジネスを探索・実装して発展させられる力を身につけることに伴走するサービスをされている会社で、実際にSlalom社とプロジェクトをしてみた時に、本当に素晴らしいチームで「これだ!」って衝撃を受けたんです。

帰ってきてすぐ、こうゆうチームを自分たちでもカタチにしたいと思って。

どうやって作るか紐解いて考えていた時に気づいたのが、Slalom社はスーパーマンが集まっているのではなくチームで仕事をしていたんですね。ちゃんとロールがあって、それでビジネスとしてもスケールしていた。

で、必要なロールをブレイクダウンしていったときに、「CTCにいないじゃん!」ってなったロールがあったんですよ。。それがエクスペリエンス・デザイナーでした。

当時は、デザイン業界に詳しくなかったので「エクスペリエンス・デザイナー」って、ビジネスデザイナーでもあり、UXデザイナーでもあり、UIデザイナーでもある、みたいなスーパーマンをイメージしていました。後から、デザイナーにも棲み分けがあることを理解したんですけど、当時のエクスペリエンス・デザイナーに対する解像度はそんなレベル感だったから、そんな人いるのかなと。。

それで社内各方面に相談していた時に、セカンドファクトリーさんと接点があった社員から紹介を受けて、すぐに会いに行ったんです。そこで登場したのが有馬さんだったんです。

東海:
初めてお会いした際って、逆に有馬さん側はどんな感じだったんですか?

有馬:
そうですね。普通にクライアントワークとしてCTC様からご依頼頂いたのかと思って、社長に呼ばれてMTGに出向いた記憶があります。でも話を聞いてると「あれ、なんか違うぞ..」って(笑)

新規事業のパートナーに求めていたこと


東海:
私たちが最初に一緒に取り組んだことってbuild serviceのブランドデザインだったんですよね。

神原さん:
そうそう。もう最初の頃から全然違ってた、一緒に考えるてくれる感が。

私は、ずっと横串組織で新規事業の立ち上げやってたんですよ。つまり、ずっと企画やってんたんです。企画で一番重要なことって一緒に活動する人とちゃんとディスカッションできる関係であることなんですけど、そこに対して段違いで早く辿り着いたのが有馬さんでした。話へのアジャスト力と、考えてるビジョンと思考性、目指したい世界観が話した瞬間にバッチリあったんです。

有馬:
最初から赤裸々に話しましたもんね。セカンドファクトリーのデザインチームのビジネス構造や戦略から、チーム運営の考え方まであけっぴろげに話をさせていただいた記憶があります。

神原さん:
でも、その話の中で、本当に業界のことをよく知ってるなと思いました。それにディスカッションの時って、どこが視座のポイントなのかを探るじゃないですか。そこから相手の背景などを聞きながら、橋をかけながらナラティブに対話をしていきますよね。そこが本当にスムーズだったんですよ。

だから、build serviceのブランディング支援として、案件獲得や採用に必要なブランディングのコンサル契約をすぐに結んで、一緒に考えながら、Webや資料などの具体的な成果物を作ってもらいたいとお願いしました。

僕たち自身がセカンドファクトリーにとって客の立場で仕事するとどうなるのか?って、すごい興味が沸いたんです。

有馬:
最初って一緒にbuild serviceの説明資料をひたすら作ってましたよね (笑)

神原さん:
そうそう、あの時に初めてmiro使って共働ワークしたんですよ。今でこそmiroを使ったワークは当たり前ですけど(笑)

私たちも「変わる」ことができた


有馬:
神原さんに府中のオフィスに来てもらってbuild serviceのコンセプトをプレゼンをしていただいた時のことを覚えていらっしゃいますか?『エンジニアがエンジニアであっていい生き方や場所を実現したい』って仰っていて、めちゃくちゃ感銘を受けたんですよ。

僕自身もデザイナーとしてのロールモデルや、チームメンバーのキャリアを考えていて、悩んでいた時期だったんで。

東海:
2年前って自分たちのアイデンティティに迷っていた時期で、UIデザイナーのように作るってことと、UXデザイナーやビジネスデザイナーのように考えることを切り離さないデザイナー像のあり方についてチームでも話してましたね。

奇しくもそれがbuild serviceの『考えると作るを一緒に』ってタグラインだったわけですけど(笑)

有馬:
そうそう。だからbuild serviceに関わらせていただいたことで、考え方自体にもまとまってきたし、僕たちの行動も変わっていきました。

クライアントワークだと、どうしても受発注関係を感じる部分ってあったけど、build serviceの関わり方が『こんなところまで入らせてもらっていいの!』って思ったり(笑)。本当にいい経験させてもらっています。

build serviceの関わりを通じて、他のクライアントとの関係性や、僕たち自身の意識やスタンスも変わっていったんです。

最初は自分たち自身が顧客


事業責任者 神原さん

神原さん:
カルチャーの部分も含めて、事業の価値の探索を一緒にしてきたから、僕も一緒にbuild serviceを作ってきたって意識があります。

最初にインセプションデッキとか作ったのは覚えてます?

有馬さん:
覚えてますよ!オペレーションチームのMTGに参加させてもらって、ずっとそのことばかり考えてた。2年経って、サービスの解像度もかなり上がりましたね。

神原さん:
本当にそう。今も上がり続けてる。この業界の国内トップクラスの企業とも話をする機会を持てたことで、サービスの解像度は本当に上がった。

有馬:
でも、改めてインセプションデッキも営業資料も見てみると、そろそろアップデートしていかないとですね(笑)。

神原さん:
そうなんですよ!buildサービス自体が新規事業だから、ブランディングもバリューもチームも磨き込んでいかないといけない。

有馬:
当時、「buildサービス自体が新規事業だから、自分達のサービスを作るフェーズにデザイナーも関わらないとダメだ」って、神原さんが言ってくれて、いろんなMTGやワークに参加させてもらってました。

神原さん:
そうそう、だから僕たちの最初の顧客はbuild service、自分たち自身だったんですよね。

はじめてのデザイナーとの仕事


有馬:
これまで神原さんってエクスペリエンス・デザイナーとの仕事のご経験ってあったんですか?

神原さん:
ゼロでしたね。

有馬:
ぶっちゃけどんな感じでした?(笑)

神原さん:
しっくり来ましたよ。議論することで前に進む、組み立てられていく感じ。コンサルタントとの仕事の経験はあるんですが、コンサルタントは、答えをコンサルタントが持っていて、現実とのギャップを埋めるためにコンサルタントが導いてく感じなんですね。

でも、デザイナーと仕事をしていると、考えが引き出されるだけじゃなくて、引き出されたものが目の前にカタチとして見えるようになる。デザイナーによって、ビジュアルや言葉や図など得意なカタチの作り方はあるけど、安心して自分の意見を吐き出せる感じがします。

セカンドファクトリーさんに入ってもらう前は、自分でカタチにしながらディスカッションもしていたから、大変でした(笑)

東海:
エクスペリエンス・デザイナーも同じで、ディスカッションも引っ張らないといけないし、場の可視化も求められてるシチュエーションも多いんですよ。デザイナーからしても、神原さんやbuild serviceのメンバーの皆さんとの仕事は、自分たちで全部をやらなくてよくて、チームで一緒にできるから、本当にやっていて楽しいです。

有馬:
僕たちからしても神原さんって叩けば出てくるから、すごい安心感がありますね(笑)

東海:
居心地がいいんですよね。発散や探索にパワーをかけないといけない時に、全力を出せる。その逆の場合も然りで。

神原さん:
東海さんって本当に思いもよらないところにボールを投げてくるよね。そこか!そうか、なるほど!って気付かされる(笑)

心地よいチームづくりに必要なこと


有馬:
エンジニアがいる組織でデザインできるって本当に安心感があります。プロジェクトマネージメントとエクスペリエンス・デザインを並行して担当していたこともあるんですが、実現性とか納期とかも気にしないといけなくて、デザインだけに集中しきれなかったんですよね。

神原さん:
build serviceの本質的な価値って、クライアントとデジタルビジネスを創っていくことの再現性を高められることなんだと思っています。何人かのスーパーマンに依存していたらスケールしない。だから、ロールを分けてチームを大きくしていくことを最初からコンセプトにしているんです。

最終的には、お客様の組織にもそれを広げていきたい。誰もがスーパーマンにはなれないですよね。だから分業なんです。

東海:
分業をベースにしたロールモデルを前提にしているからこそ、ロール間のカバー範囲とか越境度合いとかの関係性について、最初からチームのカルチャーや仕組みとして考えられてますよね。

神原さん:
そうそう、安心して越境しなくていい範囲と、越境しまくった方がいい範囲を明確にして、チーム力を高めていけるといいですよね。カルチャーとかマインドが合う人で体制を組めれば、「はじめまして」だけど、「はじめまして」じゃなくなる。

わかりやすい例で言うと、ビジネスサイドと作るサイドと牽制し合わずに済む。

有馬:
確かにbuild serviceには、そういった牽制はなくて、最初から安心できましたね。

神原さん:
クライアントとのエンゲージメントフェーズでは、クライアントとの関係作りにおいても、牽制しなくていい関係をつくることに注力しています。

 build service team !

今後に向けて


有馬:
採用活動などbuild service自体がデザインの力を獲得していく部分に、もっと貢献していきたいですね。

神原さん:
build service自体も新規事業でしたし、自分たち自身でbuild serviceの立ち上げに伴走していたようなものでした。振り返ってみると、その延長線上に、build serviceのクライアントへの伴走があるんだなと。クライアントのためにもやってるけど、自分たちのためにもやってるみたいな感じがある。チームづくりやプロダクト開発を一緒にやっていくことで、関わる人みんなが、生きがいと成長を感じられる場を作っていきたいですね。

有馬:
僕たちのやりたい世界観を広げたいってなると、セールスとかじゃなくなりますよね。

神原さん:
だからセールスではなくてエンゲージメント活動なんだよね。

東海:
最近、build serviceでクライアントと挑戦させてもらっている新規事業のゴール設定は、まさにそんな世界観です(笑)

神原さん:
いや、本当そうだよね。ビジネスのためにも、自分のためにもやってるなぁって(笑)


セカンドファクトリーでは仲間を探しています!
一緒に新規事業開発やプロダクト開発の現場で、クライアントと一つチームのメンバーとして「考えると作るをともに」、また自分たちの生き方や働き方を模索する、仲間を探しています!

まずはお互いの自己紹介など、簡単なミートアップも常時行なっていますので、お気軽にお問い合わせください!


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