見出し画像

呪うように祈りながら歌ってそうだし、月光のことを月影って歌ってそうだよな、あのバンド。

しらねーうるせーの光芒が私を攫って消えてゆく。視界が潤んで膨らんだ光が私を包んでかがやく時、こうして呪いを解かずにいることさえ赦されたような気がした。スマートフォンから漏れる光でも、有線イヤホンから伝う熱量でもない、それは紛れもなく本当の呪いであり祈りでした。呪いを解いたらぜんぶ忘れてしまう気がして解けずにいる、それも含めて私が私にかけた呪い。そんな私たちのこころを掬い救ってくれるのは、月の影みたいなバンドの逆襲。きみとは音楽の話がきっかけで仲良くなったけど、あのバンドは好きじゃなくて良かった、いちばん好きなバンドが同じじゃなくて本当に良かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?