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すべてそれは忘却の夢幻だったか?

スウェーデンから世界地球温暖化で氷河が解けてる、とか云ってたグレタ・トゥンベリって子(当時16歳)がいたの知ってる?

あ~そんな話あったよね、とゼット世代はテックトックdanceに忙しい。それほど現世、有為転変が激しいし、あわせて地軸回転も早まっているような気がする。(ピタゴラスギリシア5千年来、そんなことは一度もない)

ついさきほど、傍らでそんな話しを訊いていた「ぺディメント」切妻の端にいた「鞠茄子マリアンデー」がしばらく間をおいてから、北東の黒い雲を目指して飛んで行った黒い鳥。その行先座標はすでに解析していた。

何をかくそう「鞠茄子マリアンデー」は、すべての予知能力を組み込んで開発された人工AI-@Zs飛翔ロボMRNで、ドローン型だがプロペラはなく、電磁波反射誘導力を使った浮遊型で振動音は全くしなかった。 

グレタの載ったヨット、行く先はストックホルム港からアメリカに向け、クルージングヨットに乗って、ホワイトハウストップと会談するのが目的だった。
「私たちの家が燃えている」グレタの環境団体が動画で警告
15日間にわたる4800キロの旅を終えてニューヨークに到着した。2019年9月23日に国連の気候サミットに出席したあと12月にチリで行われる国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)に参加する。

その航路を追うのにタイムリセッターを使って時間をスライドさせれば、過去未来現在が、二次元上に投射して、どこでも自由に飛べることができた。その翅は、レーダー波吸収剤処理がしてありステルスとしての価値も備えていて、いま上空を飛び交う北のミサイルに影は映らない。

そんな井戸端会議テーマのないまま、居間で夕食をして話し込んでいると、その「AI-@Zs飛翔ロボMRN」から連絡が入った。「北欧女子16、グレタ・トゥンベリの情報9000字に纏めて送信せよ」というサインがチップに入った。
そこですでに、集めてあった情報を分類して整理してみた。以下はChatGPTによる分析結果だ。

質問:ストックホルムの未成年少女「グレタ」の学歴について 

グレタ・トゥンベリさんという名前を聞いたことがあるだろうか。彼女は、自分たちの未来を守るために、環境保護活動を展開するスウェーデンの16歳の少女である。しかし、そんな彼女の学歴に注目が集まっている。その理由は、彼女が学校に行っていないからだ。本記事では、グレタさんの学歴について詳しく解説する。彼女はどのように学び、どのように自分を教育してきたのか。また、彼女が行っている環境保護活動についても紹介する。グレタさんは、私たちに何を訴え、何を教えてくれるのか。その真実を探る。

質問:グレタ・トゥンベリはトランプとなにを話したか

「グレタ・トゥンベリは、トランプ大統領と会話を交わしたようです。」
メディアがグレタ・トゥンベリとトランプ大統領の会話に注目する背景には、なぜ彼女の存在感が強いのかについて分析する。グレタ・トゥンベリが国際的な社会的影響力を持つことは注目されるが、彼女が影響力を持つ理由について探る。トランプ大統領とグレタ・トゥンベリの会話について、得た教訓や示された課題について考察する。グレタ・トゥンベリが世界で注目され、支持される理由とは何か、彼女が代表するものとは何かを探る。ディアがグレタ・トゥンベリとトランプ大統領の会話に注目する理由について、エクセプショナルなものを示唆する。 ChatGPT引用文

そんな回答をChatGPTから頂いたが。それでは9000文字には不足するので、いつもの書庫から「秘録簿」を開帳してみた。

以下「グレタ・トゥンベリ」についての初期単独スタートアップと、その後に怒涛の如く襲った彼女への取材攻勢と、終わってみれば潮が引くような静寂が世界に浸透していた。
その変わり身は見事で、その後では何事もなかった。とそんな風が漂う。

いまだから云える私の論評。結果論的挙げ足論は、延々と持続する。
現、世界の風潮はロシア侵攻による「資源エネルギー不足」が現実化して、その「温暖化対策」どころではない、という大きな邪気テーマが横たわっている。勿論、グレタが登場した年代に、そのコロナとウクライナ問題は微塵もなかった。
だからと云って「地球温暖化危機」が一時休止ということはないし、たまさかその因果関係がわかったとしても、全世界の車が、デーゼル、ガソリン車復活という話しでもない。
依然として二者択一のタイトロープの張り具合は、まったく緩衝されていない。
後はそれによって誰が莫大な既得権益を手に入れるか、であり、通年例のような利益経済主導の資本主義が、またまた復活するというだけの話だ。

であるから仮にその一時「グレタ・トゥンベリ」が一人で声を大に拡声したとしても、核心問題はグレタの主張とは離れて、地球人一人一人の問題でありながら、とこでどうすり替えられたのか、強欲集団の餌場と化してしまった。そのロシア×ウクライナ戦争が、何れ終結したとしても、その後の始末は100年スパンで、残務整理が続くことだろう。

「お前のようなクソガキになにがわかるか」とその権益人はみな呪文念仏しているのがこちらの耳まで聴こえるが、いずれにしたって年功からしたら、これからグレタ世代の時代であり、その既得者らの「貯め込んだ金」が、命と同時に消えるというシステムが、あと30年したら出来上がるだろう。なぜなのか、カネはもともと価値概念であって、だからタヌキが無限に増刷するという悪だくみが平気でおこなわれる。


ウイキペディア 16歳当時

グレタ・トゥーンベリのなげき

登校拒否をはじめたあるスウェーデンの女子高生 スエーデン高校生 グレタ・トゥーンベリ 両角達平の雑記

画像 ワラウクルミ photo by Medium  グレタ・トゥーンベリ Instagram 1_YE0AvJCx3ddt4mk2uGFeIw

今、世界を動かしている高校生がいます。彼女の名前はグレタ・トゥーンベリ。スウェーデンの女子高生です。
2015年の夏から登校拒否をし、議会前に座り込む抗議活動を開始。「気候変動ための学校ストライキ (Skolstrejk for Klimatet)」と書かれたプレートを掲げ、一人っきりで座り込みを始めた当時は15歳でした。

両角達平 2019年05月05日 15:23
世界を動かすスウェーデンの16歳女子高生グレタのメッセージ|英国議会スピーチを全訳しました 。

それでは以下からどうぞ。

私の名前は、グレタ・トゥーンベリ。16歳です。スウェーデンからきました。未来の世代を代表して話します。あなたたちの多くは、ただの子どもだから、私たちの声を聞きたくないでしょう。しかし私たちは、気候変動枠組条約のメッセージを繰り返しているだけなのです。

あなたたちの多くは私たちが学校に行かず、大事な授業を受けないことを心配しているでしょう。しかし、あなたたちが科学に耳を傾け、私たちに「未来」をあたえてくれたらすぐに学校に戻ります。これは本当に求めすぎといえるでしょうか。

2030年に私は26歳になります。私の妹ベアタは23歳になります。多くのあなたたちの孫や子どもと同じです。いい年齢だといわれます。まだこれから先に人生があるからです。しかし私は、この先の人生がそんなにいいものであるのか確信できていません。

私は、大きな夢を抱くことができるこの時代と場所に生まれてよかったと感じています。なりたいもの何にでもなることができ、住みたい場所に住むことができました。私のような人は必要なものすべてを手にいれました。それは、私たちの祖父母には想像もできなかったことです。欲しいものすべてを手に入れることができましたが、今、私たちはすべてを失うかもしれません。

今、未来はもう無いかもれません。

なぜなら一握りの人達が、想像できないくらいのお金を儲けるために、未来が売られたからです。「可能性は無限大」「人生は一度っきり」とあなたたちがいう度に、私たちから未来は盗まれるのです。

あなたたちは嘘をつきました。偽の希望をあたえました。未来はくるのを楽しみにするものだと、あなたたちは私たちに言いました。そして一番悲しいことは、多くの子ども達は、私たちの末路に気づいていないことです。気づいたときにはもう手遅れでしょう。しかし、私たちはまだ運がいいほうです。最も悪影響がある人達は、すでにその影響を受け始めています。しかし、その人達の声は聞かれないのです。

私のマイクのスイッチは入っていますか。私の声は聞こえていますか。

今から10年と252日10時間後の2030年、人の手を離れて後戻りのできないような連鎖反応が発動する状況になります。それはご存知のように、今の文明の終わりを導くかもしれないものです。

それは、時がくるまでにCO2の放出量を少なくとも50%削減するなどの、かつてない永続的な変化を、社会のあらゆる面で起こさない限り実現してしまいます。念のため触れておくと、この計算はまだ生まれていない大規模な発明品を考慮に入れていません。その発明品は、大気中にある天文学的な数量の二酸化炭素をなくさなければならないのです。

さらにこの計算は北極圏の永久凍土の融解による強力なメタンガスの放出などにみられる、まだ見ぬ臨界点とフィードバックループを考慮していません。

この科学的計算には、大気の汚染による温暖化、パリ協定のいたる所で明言されている公正な見解、つまり「気候正義」を考慮していません。しかし、これらは世界規模で絶対的に取り組む必要があります。

今のは、ただの計算であることを忘れてはなりません。ただの予測です。「引き返すことのできない時」は、遅かれ早かれ2030年前後に訪れるであろうということです。確実なことは誰にもわかりません。しかしながら、この計算は単なる意見や大雑把な予測ではないので、だいたいこの時期に起こると確信できるのです。

これらの予測は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によってすべての国で決議され、科学的な事実によって支持されています。世界中の主な科学を扱う国家機関のほとんどは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の研究と発見を支持しています。

今、言ったことは聞こえましたか。私の英語は大丈夫ですか。

マイクのスイッチは入っていますか。ちょっと気になってきたので…。

この半年間、私はバス・電気自動車・電車で、数100時間にわたってヨーロッパ中を旅しました。人の生き方を変えるような言葉を繰り返し発してきました。しかし、そのことついて話してくれる人はおらず、これまで何も変わりませんでした。事実、大気汚染物質の放出量は上がり続けています。

各地の講演の道中では、滞在している国の気候政策について分析するのに多くの人が手伝いをしてくれました。しかし、それは本当に必要なことではありません。なぜなら、どこでも本質的な問題は同じだからです。その本質的な問題とは、要するに「きれい事」と「約束」があるにもかかわらず、気候と生態系の破壊を阻止し、遅くすることさえできていないということです。

しかしながらイギリスはとても特別です。その歴史は長く、驚くべき「炭素赤字」だけでなく、現在もカーボンア・カウンティング(炭素会計)を積極的に進めています。

グローバル・カーボン・プロジェクトによると1990年からイギリスは、国土のCO2の放出を37%削減できたとされています。それはとても素晴らしいように聞こえます。しかし、その数には航空産業や海運業、貿易に関して放出されるCO2が含まれていません。Tyndall Manchesterによると、もしそれらの数が含まれると、その減少は1990年から約10%減、だいたい1年間に0.4%減にしかなりません。

この削減の主な理由は気候政策の成果ではなく、2001年のEU(欧州連合)の大気についての取り決めです。(EUが)イギリスに老朽化して有害な物質を多く放出する石炭発電所を閉鎖させ、それほど公害に影響しないガス発電所に取り替えさせたのです。粗悪なエネルギー源を、より粗悪ではないものにすることは、もちろん大気汚染物質の放出削減を導きます。

しかしおそらく、最も大きな気候危機についての誤解は、その放出を「減らさなければならない」ということです。なぜなら、これは十分な結果とはほど遠いのです。気温上昇を1.5~2℃以下でとどめたいなら、放出を「止めなければ」なりません。もちろん「放出の削減」は必要です。しかしそれは、過程の始まりにすぎず、数10年もしくはそれ以下の間で放出を「終わらせる」必要があります。「終わり」というのは、完全に0を意味します。そしてすぐにマイナスの数字になることもです。つまりそれは、現在のほとんどの政治を不可能にします。

放出を「止める」かわりに「削減する」という言葉を使うことは、おそらく今までのビジネスを今後も続けるためのもっとも大きな力になっています。化石燃料の新たな開発に対するイギリスが行っている支援には、例えば、シェールガスの水圧破砕法(すいあつはさいほう)産業や、北海の油田とガス田の拡張、空港の拡張が含まれます。そして真新しい炭鉱の計画許可は非常にばかげています。

この止まらない無責任な動きは、人類の1つの大きな失敗として疑うことなく歴史に名を刻むでしょう。

皆、私と学校をストライキをした数百万人の「スクールストライカー」に、今まで成し遂げられたことを自慢してはどうかといってきます。しかし、向き合うべきは排出量曲線(emission curve)です。残念ながら、それはまだ上昇傾向です。この曲線は私たちが見るべき唯一のものなのです。

あらゆる意思決定がどのように作用してこの曲線に影響するのかと問う必要があります。今や成功と富を経済成長のグラフで測るのは終わり、温室効果ガスの放出曲線で計るべきなのです。「これを終わらせるのに十分なお金があるかどうか」お金の有無だけではなくて「これを終わらせるのにカーボンバジェット(炭素予算)の節約は十分かどうか」と、問うべきです。これこそ私たちの新たな基軸となる「通貨」とすべきです。

多くの人は、気候危機に何も解決がないといっています。それは正しいでしょう。なぜなら、いったいどうしたらいいというのでしょう。どうすればいままで人類が直面してきたなかで、最大の危機を「解決」できるでしょうか。どうすれば戦争は「解決」できるでしょうか。どうすれば最初に月に行く方法を「解決」がきるでしょうか。どうすれば新しい発明をする方法が「解決」できますか。

気候危機は、今まで人類が直面したなかで最も簡単でありながら最も難しい問題です。なぜ最も簡単な問題であるかというと、私たちは今すべきことがわかっているからです。つまり、温室効果ガスの放出を止めなければいけないということです。最も難しい問題である理由は、現在の私たちの経済は完全に化石燃料に頼りきりであるが故に、絶え間ない経済成長のために生態系を破壊し続けているからです。

「では、どのように解決するのか。」あなたたちは、私たち(気候のためにストライキしている子ども達)に問います。

私たちはこう答えます。

「確実な方法を知っている人は誰一人としていません。しかし、化石燃料の燃焼をやめて自然を再生し、未だに明らかになっていないことを元の状態に戻す必要があります。」

あなたたちは「そんなの答えではありません。」といいます。

だから私たちはこう答えます。「危機を危機とし認識し始めないといけません。そして、すべての解決を知らなくても行動すべきです。」

「そんなのまだ答えではありません。」とあなたたちはいいます。

そして私たちは、循環経済や自然の再生、「公正な移行」の必要性について話し始めます。すると、たちまちあなたたちは、何のことを話しているかわからなくなります。

これらすべてに必要な解決策は誰にも知られていないからこそ、科学による裏付けのもと、共に結束し、その方法を共に見つけなければいけないと、私たちは主張します。しかし、あなたたちは聞こうとしません。なぜなら危機を解決するためのそれらの答えは、あなたたちの多くがあまり理解していないからです。もしくはそれを理解したくないからでしょう。

あなたたちは科学の声を聞きません。なぜなら今まで続いてきたことを可能にする方法にしか興味がないからです。今だってそうです。そして、これらの答えはもう存在していません。なぜなら、その時に行動しなかったからです。

気候破壊を避けることは、カテドラル・シンキング 8をしなければなりません。天井をどう建設していいかわからなくても、土台を最初に築く必要があります。

ときに私たちは、まず先に解決策をみつけなければなりません。何かを実現させると決めた瞬間、私たちは何でもできます。私たちが緊急時のように行動し始めた瞬間から、気候と環境の大災害を避けることができると信じています。人間は順応する生き物であり、今ならまだ修復可能です。しかし、これができるタイミングはそう長く続きません。私たちは今日、始めるべきです。これ以上の言い訳はできません。

あなたたち(大人)がこれまでに作り上げてきた社会の中で、私たち子どもの考えることが政治的に実現可能だと、あなたたちは言うでしょう。しかし、そのために私たちは、子どもの教育と子ども時代を犠牲にしようなどとは思いません。私たちは、あなたたちが一緒にセルフィーを撮り、私たちの行動を褒めてもらうために路上に連れ出されているわけではありません。

私たち子どもは、あなたたちを目覚めさせるためにこれをしているのです。あなたたちが意見の違いを脇に置き、危機に瀕しているときのように行動し始めるために、これをしているのです。私たち子どもは、希望と夢をとり戻すために、これをしているのです。

私のマイクのスイッチが入っていたと願っています。私の声が聞こえたと願っています。
Special Thanks 宮寺隆行、ハンリ・マーレン
(記事引用)

天空の使者「八咫烏」の向かった先には、「グレタ・トゥンベリ」がヨット航海でアメリカに向かっていた

グレタ・トゥンベリは日本でどう報道したか、されたか検証
ノーベル候補のグレタ・トゥンベリの正体報道 
2019-10-14 07:33:16 ライブドア自著ブログ より

すでに結果の出た、この一連のニュース報道を探ってみた。個人的には私は礼賛者であり、随時肯定論ニュースを取り上げて記事にした。その同じくらの否定論は湯水のように湧いて出た。

そして落選という結果、なにが落選なのか覚めた目で検証する必要があった。大方の予想、またヨーロッパのオッズでは、人気ナンバー1の大本命で、この結果で大穴券を買った賭博師は、懐具合が潤ったことだろう。まあ10億円にはおよばないと思が。

それは別として、人には善と悪があって、いずれかに区分けされる。カラー識別のように白黒というわけではないが、社会的にそのように分けたがる。そうした方が話がしやすいからだろう。
古来より勧善懲悪というのがあって、そうした方が物語が面白くてわかりやすいからだ。

そんな観点から、この16歳少女「グレタ・トゥンベリ」を見るとどうなのか、という話だが、これまでのニュース報道のデータを読む限りでは、16年間の履歴は、義務教育を済んだばかりで、進学して将来の選択をする、という過程にあって、世間一般では、未成年扱いして、「大人の思考」とは判断しない。
ヨーロッパ世界では早くから16歳という年齢では、成人大人としてみる傾向が強いが日本では、もっぱら「未成年こどもだから」という判断をする。

したがって現地スエーデンと日本とでは、大幅な解釈的相違がある。また、「地球温暖化」問題にしても、その世界的石油インフラの作用と、そこから発生する経済効果を考慮するなら、安易に温暖化現象を肯定する、という立場を示さない場合がある。とくに日本企業の大部分が、その恩恵で仕事をしているという事情もあり、ことは簡単ではない。

そんな曖昧なインフラと世界地勢の中で、はっきり打ち出した「地球温暖化二酸化炭素排出阻止」運動はまさに「寝耳に水」の様相を呈していた。

この話が顕著化していたころは、「子どものたわごと」として、多くのメディア報道は否定論を展開していたが、ヨーロッパ各地で、その支持運動が拡大して、こんどは反対に、グレタ・トゥンベリは、一躍「時の人」となった。

手の平返し、ではないが、ノーベル平和賞という時期も重なって、各誌一斉に、その方向に向かった。まあそれはそれで報道の宿命であるから、それに文句をつけても始まらない。

ここに掲載した二つの記事はいずれも否定論を展開している。

問い.1
大西洋をヨットで横断の資金はどこから出たのか報道によると、グレタさんはスウェーデンの首都ストックホルムの出身。昨年9月のスウェーデンの総選挙で議会前に1人で座り込みに入り、地球温暖化を防ぐ対策を求める活動を始めた。選挙後も毎週金曜日に学校を休んで座り込みなどの活動を続けている。こうした彼女の活動が注目を集め、昨年12月にはポーランドで開かれた国連の気候変動枠組み条約会議(COP24)などに招かれ、演説を行った。全世界でムーブメントを起こすトゥンベリさんだが、その活動を訝しむ声が飛び交っているのも事実だ。

問い.2「まず子供たちに学校をボイコットさせる手法が疑問視されている。そして最大の疑問が、彼女のバックに仕掛け人がいるのではないかというもの。国会前の座り込みをSNSで広めた活動家が彼女を自身の会社にアドバイザーとして迎え入れようとし、その株価が一気に跳ね上がったこともあった。
またスウェーデンの企業20社が彼女への支援を申し出ており、そうした企業の狙いは各国の補助金にあるのも間違いありません」。
大人たちの喧騒をよそに、彼女は自身のフェイスブックで「私は一切金銭的な見返りを受け取っていない」と冷静に語っている。

文言は優しいが、その意味は揚げ足論であり、「資金の出どころ」とか、「活動家が彼女を自身の会社にアドバイザーとして迎え入れようとし、その株価が一気に跳ね上がった」とか、もっともありそうな井戸端的ネタだが、その裏はとれているのか、という疑問はまったく消えない。

かりにヨットで海洋横断するのに父親のヨットに乗ってデモンストレーションするそのアピールが、ーなぜマナー違反なのか。
彼女のスポンサーの株価値が上昇するのはインサイダー取引なのか、という、取るに足らない理由を付けて、そこで論じることくらい、素人アマの私だってできる。

そんな諸々報道ニュースを全部、読めば読むほどに何が真実、それが本当のニュースなのか皆目わからない。

したがってこの度のグレタ・トゥンベリの「ノーベル平和賞」(次点の候補者が受賞した)の落選は、なにが理由で落選なのか、まったくわからない。
知っているのは賞選考委員のみであり、その前日にコメントした「リーマ・ボウイー」氏でもない。すべては蚊帳の中の話し合いであり、部外者が入り込む余地はない。

この件以降、グレタ・トゥンベリ主導の運動が加速するか沈滞するかは、判らないが、世界の一部の石油関連既得権者(大手メジャーなど)が、既成事実として今後も維持することは明らかだ。

もしこれがとん挫したとすると、この機運はすべて閉ざされたことになる。しかし世界の人口形態が、このまま固定することなどあり得ず、Z世代のグレタ・トゥンベリ症候群が、ときを経過して、世界を動かす年齢に達するのは、そう遠くない現実だ。(残念だか、すべてが抹殺された 筆者)

「そんな時代のことまで知ったこっちゃない」というのが温暖化否定論者であり、その一方の肯定論者の対策は、これからすぐやるとして、10年20年でそれに間に合うのか、という疑問視もある。

進も地獄退くも地獄、だがその地獄図をだれも見て知っているものがいないという楽天的観測が、いまの状態を醸していると推定される。

そんなような話はギリシア時代のアレキサンダー大王の喩話しで、すでに説明されている。その結びは、それは話であって現代人は事実を見聞できないという答えをだしている。

ノーベル賞候補に躍り出た16歳、グレタ・トゥンベリさんの驚くべきメディア戦略

2019年09月29日 05:30 - 近藤 奈香 文春オンライン 

「裏切るなら許さない」
 9月23日、国連気候行動サミット。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(16)による涙の演説は、世界中の人々の胸を打った。

 その3日前には世界163カ国で、地球温暖化への取り組みが遅れている各国リーダーに抗議するデモが行なわれた。
 
その旗振り役もトゥンベリさんだった。
「昨年8月、彼女は温暖化対策を訴えるため、学校の授業をボイコットし、ストックホルムの国会議事堂前で座り込みを始めた。
その姿がフェイスブックで拡散されるや、若年層の間で活動に火が付き、世界で200万人以上の中高生が“登校拒否”を起こした。
 その後、彼女は反地球温暖化の中心人物となり、昨年12月のCOP24(気候変動枠組み条約締約国会議)にも出席。8月には国連気候行動サミットに出席するため、大西洋を15日かけてヨットで横断し、大きな話題を呼びました。そしてノーベル平和賞の候補にまで選ばれているのです」(ジャーナリスト)

グレタ・トゥンベリさん 彼女は、俳優を父に、オペラ歌手を母にもつ。
「幼少期からピアノやバレエ、演劇を学び、学校の成績も優秀だった。8歳の時に初めて『地球温暖化』という事態に触れ、ショックのあまり思い詰め、11歳でうつ病にかかったと自ら公表しています。
当時は両親と、信頼する1人の教師を除き、誰とも口をきかなかったといいます」(同前)
両親の著書発売に合わせ……トゥンベリさんの驚くべきメディア戦略
 トゥンベリさんの活動で驚かされるのが、彼女のメディア戦略である。
「実は彼女がストックホルム議会前に座り込みを始めたのは、両親の著書が上梓されたタイミングだった。彼女自身、インタビューで『メディアをどのように機能させればいいかを心得ている』と答えています」(現地メディア)
 全世界でムーブメントを起こすトゥンベリさんだが、その活動を訝しむ声が飛び交っているのも事実だ。

「まず子供たちに学校をボイコットさせる手法が疑問視されている。そして最大の疑問が、彼女のバックに仕掛け人がいるのではないかというもの。国会前の座り込みをSNSで広めた活動家が彼女を自身の会社にアドバイザーとして迎え入れようとし、その株価が一気に跳ね上がったこともあった。
またスウェーデンの企業20社が彼女への支援を申し出ており、そうした企業の狙いは各国の補助金にあるのも間違いありません」(同前)

 大人たちの喧騒をよそに、彼女は自身のフェイスブックで「私は一切金銭的な見返りを受け取っていない」と冷静に語っている。
(近藤 奈香/週刊文春 2019年10月3日号)

なぜ各国の代表は16歳の少女に圧倒されたのか

PRESIDENT Online 2019年10月01日 19:15 
「すべての未来の世代の目はあなた方に向けられています」
あのアメリカのトランプ大統領もたじたじだったし、日本の環境相として国際社会の檜舞台に立った小泉進次郎氏も存在感がなかった。

9月23日、ニューヨークの国連本部で開かれた「気候行動サミット」で演説した、スウェーデンの高校生環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(16)のことである。彼女の演説はほかのだれよりも注目を浴び、各国の政府代表はみな圧倒されていた。

第74回国連総会 気候行動サミットで、トランプ米大統領をにらみつけるグレタ・トゥンベリさん。 - 写真=ロイター/アフロ
「私たちはあなたたちを見ている」「すべての未来の世代の目はあなた方に向けられています。私たちを裏切るなら決して許しません」「もう逃がさない」
各国代表に力強い口調で訴えかけ、早急な温暖化対策を求めた。とても16歳の少女とは思えない。感激屋の沙鴎一歩は仕事場のテレビで演説の様子を見ていたが、彼女のストレートな怒りに思わず涙が込み上げてきた。

「きれいな空気や水を求めている」とボケたトランプ氏気候行動サミットでは、国連のグテレス事務総長が「77カ国が2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロとする目標を公表した」と明らかにした。
しかし、各国の姿勢には依然、大きな温度差があり、世界全体の排出増は止まらない。主要排出国の動きは鈍く、世界2位のアメリカと5位の日本は気候行動サミット上の問題から発言する機会さえ与えられなかった。

トランプ氏は当初、不参加の予定だった。しかし突然会場に現れ、記者団に「私はきれいな空気や水を求めている」ととぼけていた。会場に用意された席に10分ほど座った後、姿を消した。

来年から本格的に運用が始まる気候変動抑制を目指すパリ協定からアメリカは脱退する。トランプ氏は地球温暖化の問題など、本気で考えていない。トランプ氏の頭の中には、来年11月の大統領選しかないのだろう。
トランプ氏の皮肉に、さらなる皮肉で応戦する度胸興味深いのが、ロイター通信が配信した写真である。記者団から質問を受けているトランプ氏に対し、背後からグレタさんがにらむような視線を送っている。

グレタさんと地球温暖化対策に消極的なトランプ氏との“戦い”をみごとに象徴しており、この写真が話題になるのはよくわかる。

2人の“戦い”は今後も激化するだろう。トランプ氏は、グレタさんについて「明るく、すばらしい未来を楽しみにしているとても幸せな少女のようだ」とツイッターに書き込んだ。(当時のトランプは「Twitter」発信者だった)
これを見たグレタさんはツイッターのプロフィールに「明るく、すばらしい未来を楽しみにしているとても幸せな少女」と書き込んだ。
トランプ氏が投稿した皮肉交じりのツイートに対して、皮肉で応戦したのだ。16歳の少女にしては出来過ぎだとも思うが、裏を返せば彼女は本物なのかもしれない。
グレタさんは一時的にTwitterのプロフィールを「明るく、すばらしい未来を楽しみにしているとても幸せな少女」と変えた。
(写真=グレタさんのTwitterより)

産経ニュース

画像 グレタさんらが政府提訴へ 6百人超、気候対策に欠陥 - 産経ニュース
映画「グレタ ひとりぼっちの挑戦」を観て | 気候ネットワーク・ブログ
よくもそんなことを!」グレタ演説と | 2019年 忘れられない「名言・迷言・珍言」 | 文春オンライン

トランプ応援団のFOXテレビもグレタさんに謝罪アメリカではFOXニュースが23日に放送したテレビ番組で、出演者の男性評論家が「彼女は精神的に病んでいる。
両親や左翼に利用されている」と発言し、問題となった。この問題ではFOX側が早々に謝罪している。FOXはトランプ氏に好意的なテレビ局だ。そのFOXが謝罪するということは、“グレタ対トランプの戦い”は、いまのところグレタさんが優勢のようだ。
ちなみにグレタさんは「自分はアスペルガー症候群」と公表し、「アスペルガー症候群は才能であって決して障害や病気などではない」という問題提起も行っている。

アスペルガー症候群とは広い意味での「自閉症」のひとつのタイプで、幼児期に言語発達の遅れがなく比較的わかりにくいが、成長とともに対人関係の不器用さがはっきりすることが特徴だ。あの演説から判断する限り、たしかにアスペルガー症候群が病気だとは思えない。

ジャンヌ・ダルクを連想させる女性たちの活躍演説でのグレタさんの迫力を見て15世紀のフランスの国民的英雄とされる少女(1431年5月30日、ジャンヌ19歳処刑死亡)18歳、ジャンヌ・ダルクを連想させた。
同時に民主主義と自由を求め、中国の習近平(シー・チンピン)政権と戦う香港の22歳の活動家、周庭(英名・アグネス・チョウ)さんや、頭部に銃弾を受けても負けずに女性への教育を求め続け、2014年に17歳でノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身の人権運動家、マララ・ユスザイさんを思い出した。
世界中にポピュリズム(大衆迎合主義)がはびこり、トランプ氏のような自国第一主義を唱える政治家に人気が集まる一方、周さんやマララさん、そしてグレタさんのような、いわゆる草の根の若い女性たちが自由を求めて活躍している。
ポピュリズムと民主主義、自国第一主義と自由。いまや時代はカオスの嵐の中に突き進もうとしている。

「大西洋をヨットで横断」の資金はどこから出たのか報道によると、グレタさんはスウェーデンの首都ストックホルムの出身。
昨年9月のスウェーデンの総選挙で議会前に1人で座り込みに入り、地球温暖化を防ぐ対策を求める活動を始めた。選挙後も毎週金曜日に学校を休んで座り込みなどの活動を続けている。

こうした彼女の活動が注目を集め、昨年12月にはポーランドで開かれた国連の気候変動枠組み条約会議(COP24)などに招かれ演説を行った。
今年9月にはノーベル平和賞に準じる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞した。
同賞は環境や人権問題に尽くした人にスウェーデンの財団から毎年贈られる賞だ。もちろん今年のノーベル平和賞も期待されている。
ところでニューヨークの国連本部で開かれた気候行動サミットにグレタさんは、「温室効果ガスを大量に排出するから」と航空機の利用を中止。
2週間かけてイギリスから大西洋をヨットで横断してニューヨークに到着した。
ヨットの運航費や人件費などかなりの額に上るはずだ。これまでのグレタさんの活動費も含めて考えると、一体どこからそうした多額の資金が出ているのだろうか。彼女の両親は俳優だという。俳優にそれだけの資金が出せるのか。背後にそれなりの団体が付いているのかもしれない。

“グレタスタンス”の訴えから離れない毎日新聞冒頭で沙鴎一歩は「思わず涙が込み上げてきた」と単純に褒めたたえてしまったが、彼女の背後関係もおさえる「複眼」を持つことが必要だ。

新聞各紙も気候行動サミットを取り上げた。9月25日付の毎日新聞の社説はこう指摘する。
「今回のサミットでグレタさんは、各国首脳が関心を寄せるのは『お金や永続的な経済成長というおとぎ話』と断じた。『(対策に失敗すれば)その結果と生きていかなくてはならないのは私たちです』とも述べた。破局を見ずに済む大人世代とは比べものにならないほどの危機感が、今の若者たちにはある」

見出しも「若者の危機感に応える時」である。
グレタさんの活動の重要性は分かる。だがしかし、毎日社説はグレタさんに入れ込み過ぎではないか。公器である以上、もう少し冷静になってほしいと思う。
残念だが、最後も「大人には、若者の申し立てに応える責任がある」と“グレタスタンス”の訴えから離れない。

朝日社説も「若者の怒り受け止めよ」と同じ次に同日付の朝日新聞の社説。「若者の怒り受け止めよ」という見出しからして、毎日社説と同じである。毎日と朝日がお互いに示し合わせてそれぞれの社説を書いたのではないかと、疑ってしまう。

朝日社説は主張する。「グレタさんら12カ国の少年少女16人は『気候危機は子どもたちの権利の危機だ』と、国連子どもの権利委員会に救済を申し立てた。サミット直前には160カ国以上で400万人を超す若者の一斉デモがあった。こうした若者たちの怒りを重く受け止めねばならない」

若者の怒りに目を向けることは大切だ。ただ毎日社説と同様、“グレタスタンス”からある程度離れて論じることも考えてほしい。

朝日社説は終盤で指摘する。
「日本への風当たりも強い」「国内外に数多くの石炭火力の新設計画があり、政府の排出削減目標も腰が引けている。今回のサミットに安倍首相は出席せず、小泉環境相は対策強化を何一つ打ち出さなかった。日本には危機感がないのか、と疑われても仕方あるまい」

安倍政権嫌いの朝日社説だけはある。
政治家や閣僚の発言が「セクシー」でいいのか小泉氏は国連の場で記者会見し、「グレタさんの言葉はとても印象に残った。私も含めてみんなが重く受け止めたと思う。いまのままでいいとは思っていない。日本ももっと存在感を示さなければならない」と語った。今後、日本として具体的な温暖化対策をできる限り早く示してほしい。それがグレタさんら若者の怒りを受け止めることにつながるからである。
また記者会見で小泉氏は「セクシー」という英語を使って物議をかもした。本人は「性的」という意味ではなく、「わくわくする」という意味で使ったといっている。
それなら、どんなわくわくする提案があったのだろうか。温暖化対策と同様、政治家、とくに閣僚の発言は分かりやすく、具体的であるべきだ。

最後にひと言。読売新聞(9月25日付)や産経新聞(9月25日付)も、「気候行動サミット」を社説で取り上げてはいる。だが、グレタさんへの言及は少なかった。保守的新聞には“グレタスタンス”は苦手なのだろうか。
(ジャーナリスト 沙鴎 一歩)
(記事引用)

グレタ・トゥーンベリを使い弄んだ罪の重さ

忘れられたニュース
グレタ・トゥーンベリを便利使いしたメディア・市民の罪

石戸 諭 2022年12月10日(土)15時56分 ニューズウィーク日本版
<環境活動家・グレタ氏への注目度が下がったのは、われわれ市民やメディアが彼女を「新世代の旗手」として都合の良く使っていたことの証だ>
画像 グレタさんの物語は美しいが(10月、自著の発表会)HENRY NICHOLLSーREUTERS
11 月上旬からエジプトで開かれていた国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が、先日閉幕した。気候変動で生じた被害を支援するため、途上国を対象にした新しい基金を創設すると決まったことが大きく報じられた。各国が協調して、国連の枠組みで被害への資金支援に取り組むのは初めてというのがニュースのポイントだ。

気候変動問題といえば、日本でもおなじみのスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリ氏は「見せかけの温暖化対策」であると会議を批判し、参加を見送った。今やおなじみとなった彼女の「グリーンウォッシュ」論である。
トゥーンベリ氏が日本において最も注目を集めたのは、2019~20年にかけてのことだった。
彼女は18年夏から地球温暖化の危機を訴え、たった一人で授業をボイコットする「学校ストライキ」に打って出た。学校に通うよりも地球の未来のほうが大切であるという主張は、確かに分かりやすい。

運動はやがて細々とではあったが日本にも広がり、新世代の旗手として彼女の言動は大いにスポットライトを浴びた。
さらに共感を呼んだのは、スピーチのスタイルにもあった。彼女は「あなたたち」旧世代と、「私たち」新しい世代を分けて、温暖化を進めた旧世代は新世代の未来を奪っていると苛烈な口調で訴えた。
「あなたたち」と「私たち」を二分し、一方を敵とする手法にポピュリストの手口とも通底する危うさがあることは目に見えていた。
だが、そんな懸念よりもメディア上で広がったのは「若い世代が訴えた」「日本の若者もグレタさんに続け」という「物語」だった。日本でも彼女の声に呼応した若者たちが出てきたことで、注目はさらに高まっていった。

彼女のようなスターの存在と、分かりやすい敵/味方の二項対立はSNSでは受け入れられやすい。若者たちが声を上げるという構図も日本のメディアでは好まれやすい。だが、持ち上げるだけ持ち上げて、都合が悪い主張をすると途端に無視する無責任な姿勢は肯定できない。

美しい「革命」より政治の知恵

本誌および本誌ウェブ版でロンドンから発信を続けているジャーナリスト・木村正人氏のリポート、そして紹介されているスピーチ動画を見ると、最近の彼女の主張は明らかに「反資本主義」のそれになってきたことが分かる。

原発に対しても、条件付きで稼働に賛成する立場を明らかにしたことも報じられているが、かつてほどメディアが視線を注ぐことはない。メディアも市民も自分たちの主張に都合がよければ味方と見なし、都合が悪ければ無視する傾向はどこの国でも似通っている。

当たり前の話だが、彼女は一人の運動家であり、世界の救世主ではない。一人によって解決することができるような単純な社会問題もまた存在しない。

若者による「革命」の物語は美しいが、それはほとんどと言っていいほど不可能な道だ。少しずつであっても、前に進む合意を取り付けることこそが政治の知恵である。その意味では、COP27の成果は決して小さいものではないように思える。

石戸 諭(いしど・さとる)記者/ノンフィクションライター。1984年生まれ、東京都出身。立命館大学卒業後、毎日新聞などを経て2018 年に独立。本誌の特集「百田尚樹現象」で2020年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を、月刊文藝春秋掲載の「『自粛警察』の正体──小市民が弾圧者に変わるとき」で2021年のPEPジャーナリズム大賞受賞。著書に『リスクと生きる、死者と生きる』(亜紀書房)、『ルポ 百田尚樹現象――愛国ポピュリズムの現在地』(小学館)、『ニュースの未来』 (光文社新書)など>

おわりの、一こと 二こと 

彼女は一人の運動家であり世界の救世主ではない。一人によって解決することができるような単純な社会問題もまた存在しない。(石戸 諭)

という正当論はとても判りやすい。その、一人でできないこと、をしたのがグレタだった。そして迎えた時代は激動最中、賛否両諭が渦巻いたが、今思えば、それによって被る利益権者と、そうでないものの綱引き合戦(国家レベル)で展開したようだ。それは今でも進行中で、そのまま世界最悪事態に移行したっておかしくない。
この話はあらゆる国際間の要素が渦巻いていて、どう俎上したところで、誰も正解が出せない。また別の課題でも同じで、じゃその解決は誰がやるのか、といったらエルドアンでもバイデンでもトランプでもないという、だれも役者になれないという時代の不鮮明さが際立っている。おそらく、これからの世界は、玉石混交の中の砂粒ばかりで「ダイヤモンド」がどこにもないという落胆の時代がやってくると思われた。

グレタの「ノーベル賞」逃し論だが、ノーベル賞と云えども欧米体制システムのカテゴリーから逸脱しない。また、それを望むタイプと、望まない思考しない若年代層があって、グレタは後者の部類で、それを欲しいとはまったく思わなかった、と推定した。
結果的には時代の要請で取ったり、取れなかったりするサジ加減は、やはり資本主義経済が根深く関わっていると思った。それからするとグレタは当然対象外と判定されたと思うが、パラドックスとして、審議されたのはノーベル審査側であって、その狭量の狭さを露呈してしまったというバツの悪さが見えた、と思うのは私のほか。数名はいるはずだった。

長い特集シリーズ「八咫ガラス」(はみ出てギリシアアレキサンダー東征論)までの長旅をしてしまったが、難しいロジックにお付き合い願った読者の皆様にはお礼申し上げます。
何しろ回を重ねる度にPV度が早く上がって、その期待感を感じ取れたのが力になりました。今どき、東洋西洋歴史を書ける人が減った昨今、何とか頑張って、世界と日本を知る、そのことに専念しようと思います。
この後の、要望があれば、そのAIロボ\-@MRN<を駆使してsfファンタジーがかけたらいいなと思います。

いちお有料記事にはしませんので存分に楽しんでください。今後は、有料記事で、しばらくやりたいと思います。


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