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僕の大学進学と乃木坂46と「きっかけ」

「アイドルの何がいいの?」

小学生・中学生の頃の僕はこう言っていた。

当時は信じられないくらいアニメオタクだった。

時間があったら池袋のアニメイトへ買い物に行く。
関東圏内が舞台のアニメなら聖地巡礼にも行っていた。

三次元<二次元

そのくらいの想いがあった。


そのこともあり、アイドルなんて全く興味がなかった。
というより大嫌いだった。

握手券商法がどうしても許せなかった。
これに関しては今も変わっていない。
だから未だに握手会には行ったことがない。

「もし機会があればいつか」
そのくらいの感覚だ。

これだけ嫌いだった僕が「乃木坂46」にハマった理由。
その「きっかけ」はMr.Childrenの桜井和寿さんにあった。



2016年7月5日。
あるニュースが飛び込んできた。

【ミスチル桜井和寿、乃木坂カバー】

こんな感じの見出しだったと思う。


これを見た僕はすぐさまこう思った。

「え、マジで言ってるの?アイドルの曲を?」

おそらく多くのMr.Childrenファンが同じことを思っただろう。
まぁそれも無理はない。

CDが売れない時代に楽曲そのもので売り続けるアーティスト達に対して、「楽曲を付属品として扱う」売り方でとんでもない売上を記録することは、決して良いイメージとは言い切れない。


それでも僕は

「桜井さんが絶賛してるならまぁ聴いてみるか」


乃木坂46『きっかけ』

聴いて率直に思った。

「アイドルってこんな良い曲歌うのか…」

思っていた以上に感動してしまった覚えがある。


温かいけど、どこか寂しくなるようなメロディー。
それでも背中を押してくれるような言葉達。



誰かが作詞作曲した歌を歌わされている。

そんな捉え方も一理ある。

でもこんな良い歌を任せてもらえるということは
僕がイメージしていた今までのアイドルとは何か違うのかもしれない。

とにかくキャピキャピとした曲ばかりを歌っているもんだと思っていた。



「まさか楽曲でアイドルのことが気になり出すとは…」

徐々に乃木坂46の楽曲を聴き始めるようになった。

可愛さとか綺麗さとかどうでもよかった。
当時はメンバーの名前も少し聞いたことがあるくらいだった。

まいやんのことですら知らなかったと思う。
何故か唯一知っていたのはひめたんこと中元日芽香さん。
2〜3年前にたまたま「乃木坂って、どこ?」を観た時に「ひめたんビーム」という必殺技を披露していて、それがどこか印象に残っていたのだろう。




当時の僕は高校3年生。
第5回の記事でも書いたように、その頃の僕はサッカーと受験勉強に打ち込んでいた。

その頃の日々の支えは音楽。
Mr.Childrenをはじめ、様々なアーティストの楽曲を聴いて自分を鼓舞していた。
その中にひっそりと乃木坂46もランクインした。





月日は流れ、僕の受験期は幕を閉じた。

第一志望の結果は不合格。
英語の大問一つを一つずつズラしてマークしていたのだ。
現代文・古文もほぼ満点。世界史も7割は取れていた。
合格点も例年に比べて低かった。
条件は整っていたはずだった。



今通っている大学への入学金振り込み期日の前日。
浪人するかどうか、悩んでいた。

中学生の頃から思い描いていた

「心理学を学ぶ」
「いじめを研究する」

という夢。
今通っている大学で叶えられることはわかっていた。


世間的に見たら少しでも良い大学に行った方が受けは良い。

でも僕にその世間的なイメージは必要なのか?
誰が作ったかもわからない常識に右へ倣えする必要ってあるのか?

「偏差値が高いから」「世間的に良さそうだから」
という理由以外で第一志望の大学を目指す理由は

「心理学を学べるから」

しかなかったと思う。

だとしたら浪人などせず、今通っている大学に進学しても納得がいく。

とは言っても劣等感を抱かなかったわけではない。
サッカー部の友達は皆難関私大・有名私大から推薦を頂いて進学するのだから。

それでも

「この考えに至ったんだから俺は腐らないな」

そう思い、今の大学へ入学金を振り込んだ。

振り込みが終わったあと、いつものようにiPhoneで音楽を聴こうとシャッフルを押した。

すると流れてきたのは
乃木坂46の『きっかけ』だった。

決心のきっかけは 時間切れじゃなくて
考えたその上で未来を信じること
後悔はしたくない 思ったそのまま
正解はわからない
たった一度の人生だ

2番のサビを聴いた時、ボロボロと涙が出てきた。

不安はあるけれど、
自分が決めた未来を責任持って信じなければならない。
軽々しく出した答えではない。
優柔不断だからこそ、とことん考え詰めた答え。
信じ抜いて生きていくしかない。



受験が終わり膨大な時間が出来た僕はとことん乃木坂46のことを調べていた。

所謂「ファン」ってやつだ。

初めて観た乃木坂工事中は確か「ドッキリリアクション大賞」の回だったと思う。
メンバー全員の名前を覚え、出身地や性格、年齢、誰と仲が良いかなどわかるところまでとことん調べた。

アイドルとして見るというよりか
一人の人間として捉えている感覚。

まさに心理学を学びたいと思う人っぽい。笑


何かにハマると納得するまでとことん追求する。
僕の大学生活は乃木坂46と一緒に始まったといっても過言ではない。



当時の推しは秋元真夏さんだった。
ぶりっこをする姿にシンプルに興味を持った。


小さい頃から何となく観ていた「タモリ倶楽部」にあるメンバーが登場した。
2期生の鈴木絢音さん。
クールな美少女という印象を抱いていたが、なかなかの無口であった為、話しているシーンを見かけることはあまり多くなかった。

しかし、タモリ倶楽部に出ている絢音ちゃんは普通に話していた。

その姿を見て、シンプルに驚いた。

「え、この子めちゃ喋るじゃん」

同い年ということもあり、そこから少しずつ絢音ちゃんにも興味を持ち始めた。


この興味が大学生活における最大の発見に繋がるとは知らずに。



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