ノート-83_2

「正しさ」にPRを。


こんにちは、「次の70年に何をのこす?」をコンセプトにいろいろと活動している70seeds編集長の岡山です。


突然ですが、あなたにとって「しごと」とはどんなものですか?

「しごと」より「仕事」と書いたほうが気分に合う方もいるかもしれません。

ある人にとっては「シゴト」かもしれないし、なんなら「死g…」とかね。。。


さて、振り返ってみると、僕はずっと「PR」というしごとに取り組んできたのだな、とここのところ特に感じています。

ん?「PR」って何?

今回は、そんな問いについて僕なりの話をさせてください。


僕にとっての「PR」とは。

誰もが何かしらの「意思」を持って日々生きていますよね。

その中でも特に強い目的や思いがあるもの、それが「意志」だとします。


僕にとってのPRとは、意志を実現するための、ヒト、モノ、カネをはじめとしたあらゆる物事との関係性のこと、そしてその関係性をととのえることです。


でも、なぜ意志にPRが必要が必要なのでしょう。

正直なところ、強い意志さえあれば物事は実現していくのでは・・・?そのほかの要素ってオマケじゃない・・・?

そう思っていた時期が私にもありました。


でも、そうじゃなかった。

例えば、宇宙旅行がまだまだ現実的でない時代に、「月にいくぞ!」という強い意志を持った人がいたとします。(たとえば、ですよ。)

でも、その意志を振りかざすあまり、周りから呆れられてしまったり、見放されてしまったり、ひどいときには邪魔されたりすることがあるかもしれない。

どれだけ素敵な意志があろうと、大抵のことは周りの支えがあってこそ、成り立つものなのです。


だから、「意志」には「PR」が必要なんです。

「A」という意志の実現に必要なのは、周りを巻き込んでいくこと。巻き込む相手によって必要な要素や伝わる手法をとること。

相手によって納得して動き出すポイントは「A'」であったり、「A''」であったり「A'''」であったりするかもしれない。

とても大変だけれど、とても大切なこと。


僕がそんなPRの価値を意識するようになったきっかけは、今から16年くらい前のこんな気づきでした。それは、


「正義」は伝わらない。


ということ。


長崎生まれの私は、高校時代に「長崎の高校生から、平和を求める署名を集めて国連に届ける」NPOの立ち上げメンバーとして、いわゆる「平和活動」に取り組んでいました。

(国連に行ったりローマ法王にあったり・・・という当時のことはこちらの記事をどうぞ。)

でも、あるときデモ行進などをする別の「平和活動家」たちの姿を見て、ふと気づいてしまったのです。


平和を求めることは確かに正しい。でも、その正しさが人を巻き込むための工夫をしない言い訳になっているのでは?

人を巻き込まないだけでなく、違う「正しさ」を否定する姿のどこに「平和」があるのだろう?


そうして僕は、平和というテーマにPRの力を持ち込むことを、しごとのテーマに決めたのでした。


ちなみに、当時から僕の中で変わらない信念があります。

人はすぐ「正しさ」を振りかざしたり、目を背けたりしがちです。

でも、どちらも「正しさ」という見えないものに逃げ込んで、自分で考えなくなってしまっていることには変わりないんじゃないかーー。


だから、僕はこう言い続けるのです。

「すべては関係である」と。


そう考えると、心地よく生きるヒントが見えてきませんか?

そう、


「PR」は関係とともにある、個人の生き方でもある。

自分のすべてが関係のなかにある、と考えるなら、すべてが愛しく思えてきませんか?

・・・というのはオーバーかもしれませんが、「因果応報」という言葉の意味であったり、「Public Relations」という概念が、見えてくるような気がするのです。


ごくシンプルにいうなら、「自分がここちよく生きるために、周りを大切にする」ということ。


それが「PR」というしごとの本質であり、人がよりよく生きていくためのヒントになるんじゃないかな、なんて、そう思うのです。


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岡山史興
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