自分の就職活動について⑥
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テレビに続いて、ベンチャー就活の話をしよう。
自分がベンチャー企業を調べ始めたのは、「就活サポート団体E」の紹介によるものだった。EはNPO法人という形をとっているが、背後には企業(これもベンチャー)の存在がある。そして、その企業は、ベンチャー企業から紹介料という形でお金を取っている。図にすると、こんな感じ。
私は、この構図を当然理解していた。しかし、環境要因というものは本当に恐ろしい。紹介された企業が「もしかしたら自分に合うかもしれない」と思い込んで、話を聞きに行かずにはいられなくなってしまったのだ。
よく「就職活動は縁だ」と言われるが、それは半分正解で半分間違っている。内定を貰う/貰わないは縁だが、出会いは縁ではない。企業に巡り合うことを「縁」というよく分からない概念に任せていると、痛い目を見る。
どうしてもベンチャーに行きたい人、もしくは自分の業界がしっかりと絞りこめている人以外は、メガベンチャーではないベンチャーを調べることをオススメしない。
大企業でさえ何百とある時代、ベンチャー企業は星の数ほどある。故に、目的を決めずに飛び込むと、時間を無駄に消費してしまう。
自分は、正にその状態になった。
自分が訪問しに行っていたベンチャー企業は、IT、デベロッパー、教育、エンタメ… 振り返ってみると、まるで焦点が定まっていない。典型的な「就活をしているフリ」である。
ベンチャー企業は 常に人材を求めているため、”個別に長く”時間を取ってくれる。自分の考えの整理や面接の練習といった面では幾分かお世話になったと思うが、却ってこちらからお断りをし辛くなり、ズルズルと決断を引き延ばしてしまうことにも繋がる。そういった意味でも、意味なくベンチャー就活を続けている人は今すぐにでも自分の時間の使い方を見直して欲しい。時間は有限である。
こうして、テレビの夢を諦め、ベンチャーにもピンとくるものがなく、自分の進路が定まらないまま 意味なく就活を続けていると、あっという間に冬を迎えてしまった。
そしてふと、自分の就活に対するやる気の喪失を感じ始めた。これは、今思えば一つの兆候であったのだ。
⑦に続く
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