オールドデジカメで、下関の町を撮る。
📸 CASIO EXILIM EX-Z250
CCDセンサーを備えた15年前のコンデジで撮るのは、古い建物の残り、海も近くにある下関の駅周辺だ。
駅を出て目に入った、フグの絵がかわいい。下関はふぐが名物である。しかし高いから、思い切らないと下関でフグなど食べられない。私は貧乏旅行の常連である。
駅から数分歩くと、廃墟風な、寂れた街並みの広がる地区がある。
治安が悪そうだ。海外の本物に行ったことなどないが、「スラム」のイメージには近い。
下関は朝鮮半島に近い街であるから、大陸からの人々も多く住んでいる町だ。駅前の商店街も、噂によれば管理者は朝鮮の方らしい。韓国ともつながりの強い街で、フェリーなんかも出ている。
このスーパー長門、こんな風景だからもう廃墟なのかと思いきや、シャッターが閉まっているのは単純に三が日であったからで、いつもは普通に営業しているらしい。それはそれで驚きだった。
しばらくこのあたりで写真を撮ることにした。西成区での街歩きに似た怖さがあるが、下関は人がまばらでより暗い雰囲気である。
この写真の右側の建物には人がいて、何か料理をしているように見えた。もしや営業している飲食店なのだろうか。とても覗いてみる勇気は出なかった。
ボロボロだ。下関のこのあたりはスナップには魅力的な街並みだと思うけれど、ちょっと人には勧めずらい。こういう治安の悪そうなところでも問題ないという方は、駅近だからぜひ来てほしい。こんなところでも日本であるからけっこう安全で、今回私が具体的な危険にさらされることはなかった。
大体撮り終えたところで、茶山通りという、これまた趣のある通りを行って海のほうへ向かうことにした。
海へ向かう理由は、このタワーに行くためである。この特徴的な建物は「海峡ゆめタワー」というもの。かつてタワーが好きだった私は、このタワーにも登ってみたいと思っていた。ついにこのささやかな夢をかなえる訳だ。
海峡ゆめタワーのよいところは、海が近いということ。タワーの足元に近いところまで海が来ていて、海の向こうに福岡県を見ることもできる。また、展望室の高さは143mと、結構高いところにある。タワーは全体の2/3あたりのところに展望台を作ることも多く、タワーの高さよりだいぶ低いところに展望室が作られることも多いけれど、ここはほぼ頭のところに作ってくれている。
これは登ってよかった。写真が楽しすぎる。
奥に見える橋は関門橋で、向こうの陸地はもう九州・門司のあたりだ。橋の下には有名な、歩いて渡れる関門トンネル人道がある。あの、よく山口と福岡の境界を反復横跳びしてる人がいるトンネルだ。
下関駅のある方を見ると、川のような海峡がある。あれは川ではなく海。小門(おど)海峡とか、小瀬戸とかって言われているらしい。海峡をはさんで向こう側は彦島という島だ。
居心地の良いところだった。
もう少し居ても良かっただろうけど、一日の早い冬の時期だから、早くほかの場所も見に行かないと。
下関港国際ターミナルというのを見つけた。ちょっと覗いてみよう。
韓国・釜山までを結ぶ「関釜フェリー」が一日一便出ているという。しかし出発は19時、あちら側からの船の到着は朝8時であるため、施設内に入れても人っ子一人いやしない。まず開いている理由は何なんだ。
窓口もからっぽだ。授業に遅刻したうえで教室間違えて空き教室の音楽室に入ったときと同じ雰囲気だった。
お腹が空いたので、一度駅に戻ることにした。
すると、猫に出会った。駅前の商店街みたいなところに猫がいた。
ごはんは何にしようか。下関の名物を思い浮かべると、フグ….
高い。そして店を探してぶらつくも、意外と名物を置いている店を見つけられなかった。
…
結果、うどんになった。
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