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JINS東京本社@建築祭

東京建築祭の土曜日のガイドツアー「【JINS東京本社】解体予定の新社屋。設計者と『美術館×オフィス』特別見学」へ参加した。

建築祭の週末の写真はたくさん撮っているが、まだまともに確認できていない。せっかく当選し、参加させていただけたガイドツアーを先にnoteへ。

私の眼鏡は、こんなに面白い会社の商品だったのか、と思いながら楽しんだ。店員さんの自由な雰囲気も含め、気に入ってはいたが。

建築へ理解の深い社長さんということは、特別公開の建築についてがメインのYouTube配信でも触れられていた。

建築祭を大きく支援している会社ということは、その配信だけではなく、建築祭パンフの協賛パートナーの記載からもわかる。

初回の東京建築祭。
どうなることか、という不安感も大きかっただろう中、良いと思うところを支援する会社、というのは素敵なことだと参加前から思っていた。

多くの人が、目立つ色のA4パンフを持ち歩いていた週末。入手できない人も散見した。PDF公開はあっても、これを持って撮りたいとか、紙ベースの大きな情報が街歩きには見やすいとか、いろいろな理由でもっと必要だったのだろう。

いきなり部分詳細のみの写真@2階の原っぱ
更にピント位置変更

写真は撮っていないが、1階にはONCA COFFEE 神田店。そこは、ガイドツアーを受け付けていたteketサイトに写真もある、落ち着いたおしゃれな空間。他のフロアの写真もサイトに残っている。

1階は、勤務している人だけではなく、コーヒー店への来客、地域の人とも一緒にコーヒータイムできる場所。小さなライブラリーもオープンスペースとしてある。社内だけで閉じこもらないための空間。

1階で、タイトルにある設計者・髙濱史子さんからコンセプトの説明を受け、見学に上階へ。階段の踏板などへのペイントも楽しかった。

本社なのだから、メイン機能はオフィスのはずのビル。
だが、コンセプトは、壊しながら新しい場所を、という方向らしかった。壊す、というのは、現実的に取り壊し予定のあるビルということ。期間限定の本社ビル。

ツアータイトルにもある美術館エリアもあったりで、「壊す」という言葉からのマイナスイメージはどこにもない。近隣の特別公開の会場も、そういう楽しさのあるところばかりだった。

何でも整った駅近なオフィスビルの快適さ、というのも理解する。が、少し駅から離れた、この古い建物のリノベーションは楽しい。美術館が中になかったとしても、それは現代アートとも思う。

OAフロアにたくさんの椅子が収められた原っぱ

私のJINSでの写真は、2階「原っぱ」の組立椅子の詳細からスタート。
実際に床から、真ん中に取っ手の穴加工された木の座面を持ち上げ、脚を広げセットし座ってみた。

木製なのだからそんな重さとは思ったが、体力ない私には少し頑張りが必要な重さだった。
それでも、脚を畳んで床面まで戻すところまで楽しんだ。

私の気分としては、必要なら出してくる卓袱台ちゃぶだいと思った。
年がバレる? そんな気もするが、出てくるのがテーブルではなく、椅子なんだなと思った。

とても機能的におしゃれに作られていた。
途中から斜めに細くなる椅子の脚は、構造床から浮いた固定部材にきれいに納まる。

床収納すると、メタリックな部分ときれいに面一つらいち。オフィスの床が意外と凸凹だとしたら危ない、ということだろう。
木と金属の、担当する業者さんも違うだろうと思う異素材が、パズルのようにきれいに組み合わされた床だった。

昔の卓袱台は、使わないときは畳んで、テキトーに壁や隙間に立てられていた。それと同じ表現にしては怒られそうな、自由に広い原っぱ。

3階に到着すると、原っぱを見下ろせる小さなブリッジを渡って、美術館エリアへ。そこの写真は撮っていない。teketサイトには残っている。

年に2度、展示替えもあるらしい。金沢21世紀美術館長・長谷川祐子さんがキュレーションしているとのこと。落ち着いたデジタルアートと、落ち着いた没入感ある音の空間だった。

間隔を空けて並んでいたデジタルアートの、7つあったように思う画面。そこで表示しているのは、割れ物の超スローモーション動画。物理的に画面の隙間はあるが、映像は繋がっていた。

作品の名前は「Gravitation」。引力と訳すのか、万有引力と言った方が伝わるのか。

撮影後の割れ物の欠片は別途、丁寧に楽しく展示されていた。
その欠片が青かった記憶はないが、デジタルアートは「三菱の至宝」展で見た、曜変天目を連想する美しさだった。

※ あ。曜変天目が割れたりしては困ります… うっかりした私が触って大丈夫なのは、ぬいぐるみver.でしょう。静嘉堂文庫美術館のオリジナルグッズの。
※「三菱の至宝」展は、静嘉堂文庫美術館が丸の内になかった2021年。三菱ゆかりの静嘉堂・東洋文庫からの展示してました。照明も良かったのか、曜変天目の青や黒、見る場所によって変わる色が、とても美しく印象的でした。

オフィスにアートはきっと必要。私でもそう思う。
ただ、好みは人それぞれと思うので、それが良いと思うか、心地良いと思うか、どうなんだろうなと思ったりもする。

ただ、勤務先でアートを楽しめるのは、間違いなく幸せなことだなと思う。
社内の人だけではなく、来客も通る場所。展示空間の周囲はたくさんの会議室だった。あちこちの会議室名は、Wellingtonなど眼鏡のデザインだった。

その上の4階は、たぶん行っていない。(忘れただけなら、ごめんなさい)
いただいた資料の「新建築」3月号ON-DEMANDでは、4階はラボ・スタジオ・トレーニングルーム。

5階へ上がると、吹き抜けにした中に階段。
周囲の柵には楽しい透過光のフィルムが貼られていた

8階まで執務エリアで吹き抜けになっている「Open Art Tube」。その吹き抜けの景色が楽しかった。落ち着いたグレー系の空間に、カラフルなプリズムカラー。

少し別なところからも見上げた。光の透り方も様々
同じ5階には植物による空気清浄機。
アート作品でもある「Fabbrica dell’Aria」
「Fabbrica dell’Aria」のそばからも見上げてみた吹き抜け
同じ5階には、バリケードに使うパーツを利用したピーナッツのような形のデスクも。
期間限定を意識したデザイン
吹き抜けの階段を上がりながら
もう1枚

到着した最上階の9階にはサウナ。グループサウナにはメモができるボードも設置されていたり、休憩室でもあり会議室でもあるような。
ソロサウナの空間もコンパクトではあるが、似たデザインに揃っていた。

9階はサウナだけではなく、カフェのようなラウンジ、マッサージを受けられる部屋も。整うための福利厚生フロアのようだった。

上の写真は、グループサウナの方のサウナ室。
整うための、と書いたばかりだが…
サウナの熱さに怖くなり、さっさと逃げ出してしまう私が撮った写真は、動揺がよくわかるピンボケ。熱くないので大丈夫、と言っていたように聞こえたので、興味津々で入ってみたのだが…

写真はボケているが、眼鏡デザインのサウナストーンがあったり、真正面が苦手な日本人向けに、少しハの字に向かい合せになったベンチだったり。工夫されているようだった。

水風呂@グループサウナ。
ブラインドを閉めておく約束になっている理由に笑ったりもした

エレベーターで1階に下りた。
元は風除室だったという会議室に、最後に入らせていただけた。ガラスからの外光も心地良い会議室。直接外部に繋がる自動ドアから出て、ONCA COFFEEが正面に見える、今のエントランスから中へ。以前は壁だったところから出入りするように変えた、ということかと気づいたりした。

ライブラリーコーナーで集まり、一緒に回ってくださった髙濱さんにお礼を伝えて解散だった。

この建物を今の形にしたのは、髙濱さんだけではないだろう。髙濱史子建築設計事務所の他の方も関わったことだろう。JINSの方、建築祭の方、いろいろな方に感謝の気分でガイドツアーを終えた。


ここでの写真は、全て東京建築祭での撮影。もう少し撮っていたが、人の映り込みに撮った瞬間に気づいたものや、似た写真を除き、全て載せた。

あ。サウナ室の写真は、先に撮った1枚がもっとピンボケでした。ダメな予感がしたので撮り直したんですが、後のも失敗でした。
先のピンボケも載せます?

ピンボケではなく手ブレ?な撮って出し

私がサウナを楽しめる日は来るのか。2枚から不安を感じた。

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