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アベプラ 子に会えない親たちの後悔と葛藤とは?約束した面会交流が実現しないワケ~vol.1

2021年1月12日22時からアベプラで面会交流について放送がありました。先ずは前半部分を文字起こししました。

“子どもに会いたい”親子離別なぜ起きる?

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家路につく一人の男性。

山田健治さん(仮名40歳)、3年前に購入したマイホーム。ここに一人で住んでいます。しかし以前は妻と3歳の長男と共に3人で暮らしていました。

この動画が撮られてからおよそ二週間。突如妻と子どもが家から居なくなりました。それは2年前の9月の事。普段殆ど夫婦喧嘩をする事がなかったそうですが、その日子育てを巡って、更に知らない間に妻がお金を使っていた事が判明し口論になったと言います。そして妻が警察に通報。夫からDVを受けていると訴えたのです。しかし山田さんは暴力を振るった事はないと言い、裁判所による接近禁止命令なども出されていません。実は被害を訴えた後の妻の音声記録が残っており、「夫から暴力を受けていない」とハッキリと話している事もわかっています。

なぜ妻がそんな事を言ったのか、未だわからぬまま。

山田さん「本当にもう一切何を信じれば良いのか分からないような形になりました。」

結局その後、妻は何の説明もなしに子どもを連れて家を出て行ってしまったのです。

子どもの居る夫婦が別居や離婚をする際は子どもの監護者や離れて暮らす親との交流をどうするかなど、夫婦間で話し合い決められます。しかしそれが難しい場合は家庭裁判所に申し立てをする事が出来、裁判所は当事者や関係者の聞き取りなど調査を行い手続きが進められます。

山田さんも裁判所に委ねましたが監護者は妻に。理由は3人で暮らしていた時に子どもの世話をしていたのは主に母親で別居後の生活環境も特に問題はなく、父親の元に戻す緊急性は認められないと言うものでした。山田さんも家事や育児は積極的にやっていたそうですが考慮されず。裁判所の調査に疑問を感じています。

山田さん「あのー、不満しかないです。」

Q「不満しかない?例えばどういう…?」

山田さん「調査官調査の方は妻の自宅の方、ならびにこれまで通っていた保育園の方には入ったんですけれども、私のこの家ですね、調査と言うものはそもそもされませんでした。」

山田さんに認められた子どもとの面会交流は月に2回それぞれ10時間。夏休みなど一定期間だけは宿泊を伴い一緒に過ごす事が出来ると言うもの。

これは子どもを母親の元に帰そうとした時の様子。

“子どもが泣きじゃくる映像”

山田さん「とと(父親)もじいじもばあばも大好きだから、かか(母親)とお話しよ!大丈夫だよ、ととずっと一緒だからね」

山田さん「大人の都合で子どもに辛い思いをさせていると言うのは…」

しかしこの子どもと会える唯一の機会が奪われる事に…。去年の11月以降突然、妻が面会交流に応じなくなったのです。

山田さん「一切会えてないです。声も一切聞けていないです」

実は例え裁判所に取り決められた面会交流だとしても、強制力はありません。

山田さん「親子なのになんで“面会”なんだろうと不思議な気持ちになります。本当に毎日普通に子どもと過ごしていたのに、生き地獄の中に居るような思いです。」「こういうのを作ってくれて、子どもが。子どもの足を鯉のぼりに見立てたもの」「夏にはペンギンさんでここからまた足が大きくなっていって。」「宝物です。」

山田さんに離婚の意思は無いと言います。もし離婚すれば子どもとの交流を断絶させられてしまうのではないか…。そう不安に感じているからです。子どもに会えず苦しんでいるのは父親だけではありません。

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木下恵子さん(仮名38歳)

2007年に結婚し3人の子どもに恵まれました。しかし4年前に夫と別居。その後子どもたちと会えない日が続いています。夫婦仲が悪くなったキッカケは夫の女性関係。

木下さん「不倫です。何度も女性と関係を持っていて、夫は泣きながら『もうしないから』って謝ってきて…」

ところがその後も不貞行為は続き、別居する事を決意したと言います。3人の子どもと一緒に生活する事は叶わず…。一時期長女と2人で暮らしていましたが、自分の知らぬ間に夫に連れて行かれたと言います。

木下さんは裁判所に申し立てましたが、監護者は夫と認められました。理由は夫の元、兄弟揃っての生活を望んでいる事や、夫の元では実家による子育ての協力が得られるなど子どもたちにとって安定した生活環境であるといった事などがあげられました。

最後に子どもたちと会ってからすでに3年半が経ちました。

木下さん「このぬいぐるみは子どもに会ったらあげたいなと思って頑張ってUFOキャッチャーで獲ったんですけど…もう2年ぐらい前になるかな」

子どもたちとの繋がりは月に1度木下さんが送る手紙。そして夫から届く子どもの写真。ただそれだけです。

木下さん「手作りでやっているんですけど…」

木下さんも離婚はしておらず、親権はあるものの子どもと会えないのは何故か。実は家庭裁判所の面接の中で長女は母親に会いたくないと述べています。その理由について母親の事は嫌いではないものの、もし会えば母に付いていきたいと言ってしまい今の生活が壊れてしまうのではないか…それが怖いと心情を明かしています。さらに父親が嫌がるような事はしたくないとの心配までしていました。子どもがそうした思いを抱える中で、母と子が直接会う事は時期尚早であると結論づけられたのです。

しかし唯一子どもたちの成長を確認する事が出来る写真は、その多くが後ろ姿で表情が見えないものでした。さらに驚くべき写真も…。子どもたちがカメラに向かって中指を立てたり、自分が贈った写真をハサミで切ったり様子が写っていたのです。こちらは破ってごみ箱に捨てる様子。そしてこちらの写真をよく見ると“死ね”“くそばばあ”と書かれています。これが子どもたちの意思によるものなのか。それは定かではありません。

木下さん「やりたくないのにっていう気持ちがあったとしたら、なんだろう。罪悪感で潰されちゃわないかなと言うのが心配ですね」

Q「子どもたち自身がですよね」

木下さん「はい」

裁判所は父親こうした写真を送りつけてくることについて問題視したものの、手紙や写真のやりとりは子どもの心の安定に影響が及ぶ恐れがあるとし、その頻度を減らす決定を下したのです。

※手紙や写真のやり取り「概ね1カ月に1回」→「2カ月に1回」に減少

木下さん「手紙も正直書いていても空しいだけなんですよ。あの、これが頻繁に会っていれば子どもが今何を好きかとか、どういう事に興味があるかって分かるので。話が弾むじゃないですか。でも3年半会えてないと一切わからなくて…」「当たり障りのない『元気?』『風邪ひいてない?』『コロナ気をつけてね、手洗いうがいちゃんとしてね』とか…『愛しているよ、大好きだよ』っていうような本当に当たり障りのないことしか書けなくて。私はもっと子どもたちのことを知って、子どもたちと会話をしたいんですよね。」

子どもに会いたくても会えないでいる親。そうした人たちは今この瞬間も生まれています。親子にとって望ましい交流の在り方とは。考えます。

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お二人とも知っている方なので見るのが本当に辛いです。手紙の描写は僕も同じ思いですね。長い時間会えていないと何を書いていいのか分からないんですよね。結果凄く無難な言葉しか書けなくて凄く空しくなります。返事がきたことも無いですしね…。

こんな親子断絶を一日でも早く解決したいと思い、色々と活動をしています。新型コロナウィルスによる緊急事態宣言状況下ではありますが、子どもたちのために出来る事に取り組んでいきたいですね。








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