~「赤ん坊」と言われて~担任に2年間いじめられていた話④

↓の続きです。

10月頃だろうか、私たちは林間学校へ行った。2泊3日、初めての親と離れた外泊だ。
T(担任)の発した「あいつ(私)に優しくするなよ」という言葉のせいで、クラスの人からは距離を置かれたままで、楽しい思い出なんてひとつもない。
嫌な思い出はたくさんあって、そのうちのひとつは今でもはっきりと記憶に残っている。

1日目の夕食は、旅館の豪華な食事だった。少食で食べるのも遅く、加えて偏食な私は、旅館の料理をほとんど食べることができなくて。それでもTはやはり、全て食べることを強要してきた。
そんな私をみかねた隣のクラスの担任が、こっそり「残してもいいよ」と言ってくれた。
そのことが嬉しかったけれど、Tに怒られるという思いもあり、感情がぐちゃぐちゃになってしまって、私は気づいたら泣いていた。
そんな私を見て、Tはただ、
「飯が食べられなくて泣くのは赤ん坊だけだろ、お前は赤ん坊なのか?」
と吐き捨てるだけだった。
結局、全て食べることはできなくて。その後もさらにTに怒られた。
Tに気に入られていた子達は、Tから「残していいよ」と言われていて、いいな、と思った。

小5のそれ以降のことは、あまり覚えていない。沢山怒られながら、日々の希死念慮に何とか耐えていた。唯一覚えているのは、修了式が終わって家に帰ってから、「やっとTから離れられる、きっとみんなもTがいなくなればまた前みたいに話しかけてくれるはず」と、思ったことだけ。

春休み中は毎日、「来年はTが担任じゃありませんように」と神頼みをしていた。
だけど、神様は残酷だった。


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