麻婆スタイルの穏やかな餡掛け豆腐と利点。
豆腐を温めて餡をかける。アツアツでつるりとした冬の御馳走だ。
生姜餡、きのこ餡、そぼろ餡、、、その日次第で色んな味を作る。
具の無い餡をかけるのだって良い。出汁にみりんと薄口醤油。いわゆる銀餡ってやつも美味い。
・餡掛け豆腐の苦悩。
これさ、見た目以上に面倒な料理なんだ。
餡を作るのはもちろんだけど、豆腐を温めるのが大変。
茹でたり蒸したりする手間はかけたくないのでレンチンする。
けれど豆腐をレンジで加熱するのは意外に難しく、一気に温めると底の方が崩れてるのに上は冷たい、みたいなムラができる。
軽く温め上下を返して再度加熱、みたいな手間をかけないと美味く温まらない。
う~む、好きなんだけどね。
もっと楽にお手軽にできないかな?と思ったある日あのスタイルに落ち着いた。
それは麻婆豆腐スタイル!!
角切りの豆腐を餡の中にいれて一緒に加熱するのだ!!
いや、誰でも思い付きそうだな。
けどコレは俺の中では小さな革命だったので、こうして文にしようと思った次第です。
・あっっっっさり麻婆豆腐
本題に入る前にひとつ、この料理の素になったある一品の話を。
麻婆豆腐が食べたい。けど刺激物を食べる胃腸のコンディションじゃない。
口内炎もあるし、、、けど食べたい。
って時にやったのがコチラ。
あっさり麻婆豆腐
辛味は青唐辛子と生姜。
挽き肉は鶏、スープは鶏ガラ、味付けは塩、少しの薄口醤油。
そして大量のネギ。
麻婆豆腐の仲間であるが、あっさり穏やか。
色も刺激も淡め。
ギリギリ麻婆豆腐の範疇にはいってるけど、優しい満足感のある一品だ。
自分で言うのもなんだけど、コレはコレでいい料理だと思う。
・もっと穏やかにしてみよう。
本題はこれから。
もっとアッサリさせるのはどうだろうか?と考える。
いっそ麻婆豆腐の範疇から飛び出してみよう。
辛さを抜く、肉は無くてもいいかもな?
もう和風に仕立ててみようか?
ん?それって餡掛け豆腐じゃん!!
そこで気づく。
餡掛け豆腐だって麻婆豆腐スタイルにしちゃえば楽じゃ~~ん!!
・麻婆スタイルの餡掛け豆腐の作り方。
先日、ホタテの紐が安く売られていたので買ってみた。
それと俺の大事な常備食材、冷凍ムキあさり。
これを酒蒸しにするところからこの料理は始まる。
酒蒸しにすると汁が白濁して、コハク酸がたんまりでる。
そこに塩と水、千切り生姜を加えて沸かす。
で、角切りにした豆腐をいれる。塩茹でしてから~とか言うけど別にいい。家庭料理だもの。
んで、弱火でコトコトする。
豆腐の芯が熱くなるようにね。
味を見る。塩と酒がベース。
薄口醤油を少しだけいれる。
貝が少なかったり旨味が欲しい人は和出汁、白だし、鶏ガラスープ、ナンプラーなどを入れても良い。
けど今日は貝の旨味を活かすのでシンプルにいこう。
味を整えたら片栗粉でとろみをつける。しっかり。
とろみをつけたら1分、しっかり火を入れると安定します。多分。
んで、フツフツしたら三つ葉をどっさりいれる。
3人前のに1Pいれた。
三つ葉じゃなくても、ネギ、春菊、セリ、パクチー、好きなのでやって下さい。無ければないでも。
セリでやったら絶対に美味いだろうなぁ。
で、火が入るとこんな感じ。
サッと火を入れた三つ葉って美味いよな~
根三つ葉でもやってみたいな~
この日は冷蔵庫の都合で木綿豆腐と絹豆腐、どっちも使ったけどオススメは絹。
穏やかに優しくつるりと。
・完成!!想像以上に利点がある。
はい!習性でごはんにのせちゃいます。
麻婆豆腐的な見た目だからね。
味は、かなりアッサリ。
正直、別皿によそった方が良いかもくらい。笑
分かってたけどメイン枠じゃなくて副菜枠です。
酒のアテにするのもいいかも。日本酒に合わせたい。
でもすっごい美味しいです。
貝の旨味と塩味、豆腐の優しい甘味と香り、締めてくれる生姜、爽やかな後味の三つ葉。どれも良い塩梅。
ホタテ紐もむきアサリも良い味だしてるわ~
餡掛け豆腐と違って、豆腐を煮込んだ物にとろみをつけるので、時間の経過と共に豆腐から水分がでるってのが少ないの嬉しい。
それに、ひとりひとり盛らないでいいのも、好きな量とれるのも、1つの鍋で簡潔するのも、豆腐の温めムラが少ないのも、かなりいい!!
いいじゃん!!
この日は焼き魚定食。
それも西京漬け。
ちょっと味が淡めの魚だったんで、この餡掛けに救われた。
なにより寒い季節にこの一品があるだけで満足度が段違いなんよ~
土鍋で出すのも考えた。
この日はやらなかったけど、多分、いや絶対に素敵。お試しあれ。
穏やかで心地の良い冬の曲。
令和の音楽とは思えない世界観。なんて素晴らしいんだろう。
いつもありがとうございます。 書くの大好きだけどやっぱ大変だから、サポートして貰えると持続性が増します。