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そもそも、カウンセリングって?

一般的には、「悩み事相談」「精神的に不安定な人がいくところ」「心理学の先生が話を専門的に聞いてくれる」「怖い」「病気でないから関係ない」などのイメージがあると思います。
 
 そして日本では、心理学を仕事にしている人でさえ、カウンセリングを活用する率が低いです。
 
〇日本産業カウンセラー協会の協会員調査
カウンセリングを受けたことがある 12%
悩み事が起きたらカウンセリングを受ける 4%

〇日本精神分析学会
カウンセリング(心理療法)を受けたことがある 39%
(いずれも古宮昇先生調べ)
 
他にも「精神疾患だが、通院やカウンセリングを受けているのは10%以下」などの調査もあるようです。
 
 
でもね、専門的に勉強すれば教科書の方に書いてあるのですが、少なくともカウンセラーは、受ける必要があるのです。
 
 
「教育分析」
心理療法を施すカウンセラー自身が、別のカウンセラー(ベテラン)からカウンセリングを受けること
 
 
「スーパーバイズ」
経験の浅いカウンセラーが、クライエントの許可を得た上で、ベテランの先生にも一緒にカウンセリングに入ってもらって、経験の浅いカウンセラーの指導援助をすること
 
 
 
これを書いている私は、カウンセリングを複数回受けたことがあります。とっても勉強になるし、深い気付きが得られます。足踏みしている人生を前に進めることができます。
 もちろん、相談する前はとっても緊張します。何回、予約しようとして電話を持つのを止めたか。予約した後も、「やっぱりキャンセルしよう」「行っても意味ない」と思ったか。当日も緊張。でも、終わった後は、必ず何かの学びがありました。
 
なぜ、心理学の関係者も、一般の人も、カウンセリングを受けた経験がないのか。
「よくわからないから」です。なんとなく怖かったり、「話してどうするの?」と思うからです。
 
よくわからないのは当然です。日本では学校その他で「心理教育」を受ける機会が少ないからです。私は大学生の時に「心理学1」の単位を取りましたが、パブロフの犬くらいで、今書いている内容など、まったくありませんでした。残念です。
 
だから今、私たち公認心理師には、心理教育を行う責務もあります。心理学やカウンセリングについて、いろいろな形で普及推進を図る、というものです。私も微力ですが、こうしてお手伝いしています。

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