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四行詩練習

『嘗て祖先の魂に準えられた星々
今もなお天上に輝き
夜空を仰ぐ現代を生きる我は
自らが真に星々の裔と知る者』




『女たちは嵐を呼ぶ
邪な亡霊と恩知らずな男たちを家に閉じ込めるために
そうして裸で表に走り出て、土砂降りの雨の下踊り狂う
この世の全てを笑い飛ばしながら』




『世界の数は一つではない
その数は命の総数に同じ
君の世界で暖炉の火とはすぐ側に燃えるもの
僕の世界では同じ火が天の星ほど遠くに見えるよ!』




『叶うなら太陽を消して
世界を凍結して
笑顔のまま時を止めてしまいたい
幸せな化石のように』




『仰る通りなら来世であなたは天国に行くでしょう
そして私は地獄に落ちるでしょう
なればわざわざこの現世で
私を地獄に落とす必要もなかったろうに』




『最/後の審/判に備え
五/行六/信の代わりに
殺し盗み姦淫致しましょう
地獄で愛しい君に再会叶うよう』




『我らが命の母たる海は四つ
地中を流れる業火の海
地上の水と、天上の雲の海
そして夜雲間から望む光の海』




『これは子孫を残すためのただの本能で
私は快楽物質に操られているだけなのでしょう
けれどこの恋が空疎だと決めつけるなら
空疎でないものなんてこの世にありましょうか?』




『客人よ 天地の間にまだ生命の息吹はあるだろうか
何も見いだせなくなっているだろうか
だとしてもここを死の星と断じ、見放すのはやめてくれ
私はこの星にかつて生きた者だ』









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