見出し画像

ワニ君と喪

100日後に死ぬワニ

予定通り、100日後に死んだ。
SNSを中心に国民が彼の"死"を見届けた。
感動で終わると思いきや、絶賛炎上中。

電○通が死を扱って良いのかとかいう意見もあるけど、ワニが炎上している理由の1つが、”喪に服す時間”が無い中でリアルな情報量が多かったからなんだろう。

亡くなったという、整理が出来てない状況や余韻の中で、現実的な行動は、例え真実や客観的であっても、裏切りに感じる。

けど、商売はしないと生きていけないからさ。
僕が広報だったらワニ君への追悼文をTwitterで募集したり、死後3日目ぐらいに、ワニ君のお葬式にはこの曲が流れると良いな、と言って”いきものがかり”の曲を紹介。初七日法要過ぎました~100日間の思い出を映画で振り返って見ませんかという声が映画会社からありました!…とか。書籍の販売は四十九日法要後にでも…とか死後も意識した小出し展開したら、リアルとSNSが掛け合わさった上手い商売になっただろうに。

ワニ君の死を尊いながら、それを皆で悲しみながら、作成者側もがっぽり儲かる。お互いがwin-winになれる経済的にも良い作品だったと思うと、残念でならないし、この炎上でワニ君が伝えた死の悲しさ・日々の生活の美しさが薄れている気がして、ちょっと切ない。

頂いたサポートを基に精進します