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勤務校が変わり、4ヶ月が経ちました!

 こんにちは!たーぼうです。
 タイトルの通り、私は8年間過ごした初任校(最初の勤務校)を離れて、今年度4月より2校目の新しい学校へと異動となりました。
 まだまだ課題だらけで、現場の戦力として働けてない現実に打ちひしがれている今日この頃です。
 ただ4ヶ月経ったので、わかってきたことが少しずつですが増えてきました。

1:教員生活を「進学校」からスタートさせると、よくない!?

 
 あまり知られていないと思いますが、教員の考え方あるある?というか、よく飛び交うセリフで「初任校が進学校だと残念だね。」というものがあります。

 おそらく理由は以下の通りでしょう。

・教員は進学校出身が多いので、自分の受けてきた教育と近いから、教育観の転換が少ないこと
・生徒が優秀だから、自分の甘さが良くも悪くもカバーされてしまうこと
・生徒が真面目だから、生徒指導上の問題が起きにくいこと

 私も進学校から教員がスタートしたので、めちゃくちゃいろんな人から言われました。
 
 まぁ確かに。。と納得することもあります。

 ですが、私は「初任校が進学校だと良くない」とは思いません。もっと言うと「初任校の経験が活きている」としか思えません。
 
 そう思える根拠が、いくつも私にはあります。
 

2:初任校での経験
- Episode 1 -

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 私は教員採用試験に合格し、晴れて公立高校の教員になりました。
 教員としての初めての学校は、埼玉を代表する「進学校」でした。偏差値も65くらいで、とても勉強のできる生徒たちと先輩の先生方が、そこにはいました。

 不安もありましたが、私は「自分には実力がある」と思っていました。それまで大学や大学院で学び、いくつかのNPOでも活動していた自負がありました。
 私が教員になろうと思ったきっかけはたくさんあるので、一言では言い難いのですが、もっと「教育を良くできる」と思っていたのも理由の1つです。そのため、できることはどんどんやろう!と学生時代に私は努力をしてきたという自信がありました。

 当時の私は「きっと生徒の未来を良くすることができる!」と思っていたのです。

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 しかし、教員を始めて人生が変わったのは、私でした。 

 生意気な若造であった私は、やはり仕事をうまくできず、多くの壁にぶち当たりました。物事も進め方もわからず、先生方とのコミュニケーションも緊張でうまく取れない日々でした。うまくいかなすぎて、人知れず泣いたこともありました。(今では懐かしい思い出ですが。)

 そんな未熟な私を多くの先生方、そして生徒が助けてくれました。

 特に先生方には様々なことを教えてもらいました。授業や部活の進め方、生徒との関わり方など教えてもらいました。時には教員のレク大会や旅行をいかに充実させるのか、景品の選び方さえも先輩方から教わることもありました。

 それだけでなく、仕事の大変さや楽しみ方「教育」というもののおもしろさと難しさ「人としてどうあるべきなのか」など、様々な場面で、何度も何度も教えてもらいました。
 そして同時に「私自身の甘さ」も様々な場面で、何度も何度も気づかせてもらいました。
 
 その中でも、いつもそばで応援してくれるベテランの先生がいました。私はその先生から多くのことを学びました。好きすぎて、父の日には「職場の父へ」と書いたプレゼントを渡したこともあります。(その方は家で家族に自慢しまくったそうです。笑)
 「結婚式のスピーチもぜひお願いします!」というお願いも引き受けてくれて、スピーチもしてもらいました。(吉野弘の「祝婚歌」をプレゼントしてもらいました。今でも家に飾っています。)

 ステキな先輩に出会えて本当にラッキーだったなと思います。

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 私はこのような素晴らしい職場で、多くのことを経験させてもらいました。

 世間では「上の世代」を悪く言う傾向がまだまだあると思います。「上の世代は頭が硬い」とか「年配者が動かない」など耳にすることがあります。
 
 しかし、私はそうは思いません。素晴らしい先輩方に育ててもらったからです。

 私はこの学校で教員人生をスタートすることができて、本当に良かったと思っています。


3:新しい学校へ
- Episode 2 -

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 そして今年度4月から異動となり、私にとって新しい物語がスタートしました。

 地域も変わり、学力層や生徒の気質も大きく変わりました。「教員の本番は2校目から」という言葉を耳にすることも多くあります。私もその領域に足を踏み入れることになるので、ワクワクもありましたが、不安もありました。

 ですが、そんな不安を解消してくれたのは、今までお世話になっていた教員仲間でした。新しい職場に決まった際に、「あの人がいるから紹介するよ!」とか「こんな人がいるから、ぜひ話してみて!」と声をかけてくれる人がいました。おかげさまで、新しい職場でも話すきっかけが生まれました。ありがたや。

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 1学期が終わり、少しずつではありますが、新しい職場にも慣れてきました。そして、だんだんと「楽しみ方」も少しずつですが、わかってきました。

 現在の勤務校は「生徒の見取り」(取り組みや様子を見て、生徒の状況や感情を理解すること)を非常に大事にしています。

 どんなことができるようになったのか、どこにつまづきがあるのかなど、それらを教員同士で学び合い対話する文化があります。これは、本当に素晴らしい取り組みです。高校では珍しい月1回の研究授業(教員の振る舞いよりも、生徒の見取りを重視した研究会)が開催されています。とても生徒を大事にしており、それを組織的・計画的に進めています。
 マインドだけでなく、システムも整えているので、その素晴らしさに感動を覚えるレベルです。この取り組みは特に学ぶことが多いので、これからが楽しみです。

 新しい職場は年齢層が若いので、今年33歳になる私はやや中堅層としての立ち位置になります。若くても優秀な方がたくさんいるので、なかなか面白い環境に身を置いているなと日々感じています。

 先輩としての意見を求められることも多くなってきたので、仕事を少しでも早く覚えて、若手のサポートや職場への貢献ができるといいなと思います。

4:新しい職場になって改めて思うこと

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 8月になり、夏休みに入りました。1学期を振り返ってみるといろんなことがありました。
 新しい職場の若手教員は、初めて何かを担当するという人が多く壁にぶつかることもあるようです。
 そんな時に、私からアドバイスをすることもあります。「多分こうなるから、先にこれしておくといいと思いますよ!」とか、「あれ?これってどうなってましたっけ?」といった指摘をすることもあります。
 私の言葉に対して、新しい職場の若手は「なるほど!さすがです。ありがとうございます!」と前向きに受け取ってくれます。

 とても有難い気持ちで、自己肯定感が上がることもありますが、私にはもっと「別の感情」が湧いてきます。

 それは「初任校で私に教えてくれた先輩への感謝」です。私が思い出すのは、困っていた時に助けてくれたことや注意してくれたこと、「すごいなー!」と思った先輩の言葉や行動です。

 つまるところ、私がやっていることは「先輩たちの言葉や行動の再現」でしかありません。それでしかないんです。思い出すのはやはり先輩たちの顔なんです。(さらに言うなら、昔の自分の未熟さも同時に思い出して、恥ずかしくなることもしばしば。笑)

 今回このnote記事を書いて振り返っていたら、前の職場が好きすぎて何度も記事を書いていたことを思い出しました。どれもお世話になった先輩たちの言葉や行動のことを書いています。


 おかげさまで、たくさんの人に支えられて、今の自分があることを自覚する毎日を過ごしています。
 あの人たちに育ててもらったということ、私は忘れません。

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 まだまだ4ヶ月しか経っていないので、これからの2学期・3学期が楽しみです。
 そして自分が感じたことを大事にしながら、何ができるか考えながら、この1年を味わい尽くしていきたいと思います。

 引き続き、どうぞよろしくお願いします!!

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