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旦那が腹膜偽粘液腫に罹患して1年7ヶ月で天国に行きました 3 【病院について】

初めての方はこちらからお読みください ↓


ここからは、旦那の治療を介して感じた
あくまで一個人の意見として受け取って下さい。


病院や治療方法を決めるのは本当に難しいことだと思います。
特に難病だと診てくれる病院も限られ、
病院や主治医によって患者の今後が大きく変わる場合があります。

最初の決断【淡海医療センター(旧草津総合病院)への受診】


旦那は、専門の病院として紹介された
一番近い「滋賀県の淡海医療センター」へいくことを決めました。一番近いとは言え通院するのに片道2時間です。覚悟がいる決断でした。

でも、病院を決めて、予約した段階で、ほぼ主治医が決まっていて、
病院毎でできる治療とできない治療があることを、私達は知りませんでした。

(治療法がまとめてあるページです。最初は見てもよくわかりませんでしたが、今見るとよくわかります…)


腹膜偽粘液腫や腹膜播種でスーパードクターと呼ばれているY先生がいます。
スーパードクターの名前が淡海医療センターにもあるので、私達は安心しきっていました…。でも実際スーパードクターは、全国3箇所の病院で診察しており、淡海医療センターには一ヶ月に一度しか診察がないのです。実際の所はどうなのかわかりませんが、スーパードクターと淡海医療センターの先生達と連携はできていないように感じました。おまけに、淡海医療センターでは腹膜偽粘液腫で最新の手術法と言われている「HIPEC」は行っていません。

そんなことは知らず
淡海医療センターのM先生を診察を受けました。
(真摯に患者一人一人に向き合ってくれるとてもいい先生です。最終的に岸和田から転院した際も最後まで旦那を診て頂きました。)

診てきた中でも悪い方ということで、初診後一週間で腹膜切除の手術が行われ、全ての腫瘍を取り除く事ができなかったので抗がん剤の治療を受けました。辛い抗がん剤治療をほぼ一年受けても大きくなるお腹。私は前と同じように手術ができると思っていましたが、違いました。

次手術することはできない。
とはっきり言われました。前回の手術で小腸にこびりついている腫瘍が取れなかったからです。旦那が病気になってから人間にとっての小腸の重要性を改めて認識させられました。他の臓器は取れても小腸全てを取ることはできないのです。



二度目の決断【岸和田徳洲会病院への転院】


旦那が生きていくことを諦めたくなかった為、スーパードクターの話を聞く為にセカンドオピニオンをしました。
結果、「腹腔ポートを設置し抗がん剤を直接投与して腫瘍をできる限り小さくしてから手術を行う。」ということでした。言っていることが全然違いました。びっくりしました。

旦那は二か月悩んで最終的にスーパードクターの治療を選択しました。

腹腔ポートの抗がん剤治療は岸和田徳洲会病院でしかできない為、一週間に一度抗がん剤投与を計10回続けるという何とも辛い治療を受ける決断を旦那はしたのです。

ただ、腹腔ポート設置の手術もスーパードクターが執刀することはなく他の先生が執刀でした。
(淡海医療センターでは、抗がん剤治療で必要になったCVポートの設置手術でさえ、M先生が執刀でした。)

抗がん剤治療6回目にして嘔吐が止まらなくなり治療は中止となりました。後で知りましたがかなり悪くなってからの腹腔ポートの抗がん剤治療の成功率はかなり低いとのことです。無念でなりません。手術で設置した腹腔ポートも感染を起こし抜去となりました。
そこから段々と食べれなくなり、急激に体調が悪化していったのです。

良い意味でも悪い意味でも、スーパードクターは全ての治療に前向きでした。

先生を攻めるつもりは毛頭ありませんが、今でもこの選択が間違っていたのかもしれないと思うことがあります。でももし、一番最初からスーパードクターに診てもらえてたらもっと違っていたのかもと思うこともあります。

誰にも、治療の先に何が起こるかはわかりません。

かかる病院や治療方法については、
ご自身で納得がいくまで説明を聞き決断するのが一番重要だと思います。



淡海医療センターと岸和田徳洲会病院

旦那は淡海医療センターと岸和田徳洲会病院の2つの病院を受診したわけですが、総合的に見て淡海医療センターの方が親切でしたし主治医がきちんと診てくれている印象でした。ただ、前記した通り、腹腔ポートの抗がん剤治療やHIPECの手術は岸和田徳洲会病院でしかやっていません。(2021年段階)

  • 淡海医療センターは、入院中は一日一回はM先生の回診がある。外来受診は、月金。全身化学療法の抗がん剤を行っていましたが、通うのが不安だった為毎回二泊三日入院をしていました。

  • 岸和田徳洲会病院は、Y先生が主治医となっていましたが入院中の担当医は他の先生でした。Y先生は多忙で月金が手術日、火木が外来受診の日でした。電話してもY先生がいなければ他の先生へ回されました。又、腹腔ポートの抗がん剤治療で外来通院していましたが、遠方でも容赦なく朝一番に血液検査を行い治療を受けると言うスケジュールでした。

  • 両病院、どちらとも「他の病院への医療連携」はとてもよかったです。短いスケジュールの中で迅速に対応していただきました。そこだけは本当に感謝してもしきれません。


旦那の体験談だけとなりますが、両病院について詳しく書いてみました。これから治療を受ける方の判断材料にしてほしいです。


【続 4】手術について


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