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違和感を掘り下げて、原因を見抜き、決着をつける

中小企業のブランディングを支援するのが仕事だ。とくにインナーブランディングに関わることが多い。ブランディングを通じて、これって大事だなと思うことがある。それは今回のテーマの「違和感」だ。


しっくりこない感じ、ちぐはぐに思われること

こうでなければとストイック(これはこれで大事なのだが)になりすぎると、ブランディングは進まなくなる。 状況に合わせてゆるやかに上下しながら、目指すところに愚直に進んでいくのがブランディングだ。

ゆるやかにとはいうものの、成り行き任せではない。大事なのはミッションだ。ミッションがあることで、向かうべき方向が見えてくる。しかし、ときには「これって本当にやりたいたことだっけ?」そんな迷いが生まれる。

そんな迷いのセンサーが違和感だ。 違和感とは「しっくりこない感じ、ちぐはぐに思われること」だ。 たいしたことはないと受け流すか、自分の感情の奥にあるものに気づくか・・・違和感を察知するのは一種の能力だと思う。

違和感が麻痺すると閉塞感や硬直化がはびこります

違和感は何となくといった気分として現れる。 例えば、身体に違和感を覚えるのは、体調不調のサインであり、車のエンジン音は故障の兆しかもしれない。 何よりも好きになれないものやことに対して、微妙な違和感を覚える。

違和感をそのままにした結果、 大変なことになった。そんな経験は、誰もでも一つくらいはあると思う。違和感をスルーしないで、「どこの、何に、違和感を覚えるのか?」・・・面倒でも、この違和感を掘り下げることだ。

人も企業もそうだが、慣れてしまうと、違和感を「そういうものだ」として封じ込める癖がある。 新入社員や新人が最初に感じた違和感も、いつの間にか麻痺してしまう。 これが蔓延すると閉塞感や硬直化が生まれてくる。

違和感を論理的に説明できるようにする

ブランディングで大事なのはお客さまが感じる違和感だ。提供側には都合が良くても、受け手側には不都合なことってたくさんある。このギャップが曲者だ。お客さまの立場から考える習慣がないと、違和感は生まれない。

もうひとつ大事なことがある。それは違和感を掘り下げることだ。ブランディングは複雑で多義性が高い取り組みだ。違和感の正体をつかまえて、言葉を使って論理的に説明できるようにしないと、組織の力にはならない。

何となく好きになれない、合わないだけでは、人は理解しないし、動かない。違和感を掘り下げて、原因を見抜き、決着をつけるといったら、大げさに聞こえるかもしれないが、この積み重ねがブランドを進化させる。

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