見出し画像

異訳Japonca-Türkçe Tanka 2024/05/04

何しに僕は生きてゐるのかと或る夜更に一本のマッチと会話をする

立原道造 作 「短歌のガチャポン」穂村弘著 所収

Ne için yașıyor muyum?
Bir gece geç saattede, bir tane titrek ışıkla konușurum.

トルコ語異訳 否 光清

なんのため、生きているのか?
或る深夜、ひとつのゆらぐ明かりと会話す。

日本語異訳 否 光清

ひとが活動を止めた深夜。部屋でひとりでいる僕の命なる光、がゆらぐ。僕のこころの迷いを明示するように。そのゆらぎを感じながら、言葉を置いていく。このゆらぎを感じている僕を外から眺めるようにして。

この短歌を異訳していて、漫画「風の谷のナウシカ」のラストシーンのセリフを思い出した。明かりは光と言い換えることもできそう。
中学生の時に読んだ「ナウシカ」は意味不明だった。今読み直したら、どう思うだろう。
また、読みたい本ができた。

単語 表現
ne       
何      

için     
ために     

yaşıyor<yaşamak
生きている<生きる

muyum<mu
(疑問形をつくる)

bir
ある、ひとつの、1

gece geç saattede < gece geç saatte
深夜に<深夜

tane
〜個

titrek
ゆらめく、ゆらぐ

ışıkla <ışık
明かりと<明かり

konuşurum<konuşmak
(私は)会話する<会話する

前回の記事です。こちらもどうぞ。

さて次は、どの短歌を異訳しようかな🎶

(今回は、日本語異訳が、三十一文字に収まった。やったね!!)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?