鎌田

飯の種にもならないような哲学をやっていく。

鎌田

飯の種にもならないような哲学をやっていく。

マガジン

  • つぶやき

  • イソクラテスの修辞学校

    廣川洋一氏の著作を読み、考察と雑感を書いていく

  • テアゲス

記事一覧

大学と論文について

みんな、書きたくもないテーマを、自分の書きたいやり方に反して、みんな同じ顔をするような文章を書かされている。内容だなんて言っている奴がいるが、それはクソだ。論文…

鎌田
4年前
2

「人間の痕跡」

序の章の冒頭に、こんな定義があった。 古代ギリシャ・ローマの文化の伝統は、「パイデイアー(教養、と同時に教育)」である。古代ギリシャの哲学とは、そもそも一体何か…

鎌田
4年前
4

テアゲス(知恵について)–3

今回も引き続き彼らの話について行く。これまでのおさらいとしては、 ・生物は、生まれさせるのは容易だが、生まれさせた後の育成は容易ではない ・何かについて議論する…

鎌田
4年前
2

テアゲス(知恵について)-2

前回に引き続き、テアゲスを読み進めていく。 前回分かったことは、 ・人間も植物も、種から芽を生じさせたり、子供を産ませたりすることは容易だが、そうして生まれたも…

鎌田
4年前
2

テアゲス(知恵について)-1

今日からプラトン全集を毎日読んで、その日学んだ内容を中心に書いていく。 目的は、読んだ内容の整理と、後で忘れた時に思い出すため。 ①121〜122dまで デモドコス「…

鎌田
4年前
4

大学と論文について

みんな、書きたくもないテーマを、自分の書きたいやり方に反して、みんな同じ顔をするような文章を書かされている。内容だなんて言っている奴がいるが、それはクソだ。論文だって、芸術、作品だ。見やすいように作ったものがあったっていいじゃないか。短い論文があったっていいじゃないか。それを、教員の都合だかなんだか知らないけど、自分と同じ型にはめ込もうとしやがって。人それぞれの解釈があったっていいのに、なぜ形式の

もっとみる

「人間の痕跡」

序の章の冒頭に、こんな定義があった。

古代ギリシャ・ローマの文化の伝統は、「パイデイアー(教養、と同時に教育)」である。古代ギリシャの哲学とは、そもそも一体何か?私は一体何を研究し、何について学んでいるのか?そんな問に、この定義は1つの答えを与えてくれた。それも、核心的な部分を含んで。

ギリシャ哲学は人間に関する学問であったのだ。そしてその中でも、人間を教育することに関する学問だったのだ。

もっとみる

テアゲス(知恵について)–3

今回も引き続き彼らの話について行く。これまでのおさらいとしては、

・生物は、生まれさせるのは容易だが、生まれさせた後の育成は容易ではない

・何かについて議論する場合、そのテーマについての理解を共通のものにしておく(今回は知者)

・知者とは、その人の造詣のあることがらについて知識のある人。

・知識とは、何かを支配・抑制することを目的として持つ。

こんなところだろうか。プラトンの作品は、読み

もっとみる

テアゲス(知恵について)-2

前回に引き続き、テアゲスを読み進めていく。

前回分かったことは、

・人間も植物も、種から芽を生じさせたり、子供を産ませたりすることは容易だが、そうして生まれたものを育てるのは容易ではない。

・何かについて議論を始める際には、そのテーマについての認識を共通のものにしておく(今回は〈知者〉について)

とのことであった。それでは引き続き読んでいく。

ーーーーーーーーーー

122E〜

ソクラ

もっとみる

テアゲス(知恵について)-1

今日からプラトン全集を毎日読んで、その日学んだ内容を中心に書いていく。

目的は、読んだ内容の整理と、後で忘れた時に思い出すため。

①121〜122dまで

デモドコス「植物は、植え付け前の段取りは容易であるが、植え付けた後の世話は難しい。人間も、子供を作ることこそ容易で誰でもできるが、子を作った後、その子育ては面倒で厄介極まりない。」

現代でも大変な子育てに、当時のギリシャの人々も悩んでいた

もっとみる