マガジンのカバー画像

徒然なるビート

98
自分の人生を振り返って大切なものを考えたり考えなかったりするブログです。
運営しているクリエイター

2023年12月の記事一覧

晦日と通学路

[1]大晦日
 大晦日の特急は混むからと、10日も前から指定席を買って乗り込んだ電車で席に着くと、あっという間にスーツケースをぞろぞろ連れたどこぞの親族一同十数人に囲まれてしまった。どうやら僕が席を取った後に、ぐるりと周囲の席を購入しているようだった。僕は浮いていた。
 知らない親族の会話の中で僕は一人息を殺していた。しばらくすると皆静かになり、男性の安心した寝息が聞こえるようになった。安堵感から

もっとみる
2023ビートの16ビートはやお

2023ビートの16ビートはやお

 今年もお疲れ様でした。あっという間に2023年は終わりですが、今年初めが遠い昔に感じるくらい内容が詰まっていて、かつ変化の大きい一年でした。
 両手では抱えきれないくらい流動的な変化や感情を抱えて過ごしていたので、手から漏れるものも多くありました。なので来年は今年を礎にしながら整理をつけて、狙いを定めて挑もうと思っていたら、しいたけ占いにも同じようなことが書かれていてまぁやっぱりやるかという次第

もっとみる

不可逆と暴力

[1]時間を奪う感覚
 やはり僕は「他人の時間を躊躇なく奪える人物」が一番堪えてしまうようで、休憩時間でも、もう帰ろうとしているときでも、どれだけ急いで他の対応している時でもお構いなく話しかけてくる特定の人たちに心がやられてしまっていた。
 昔から自分は「一人の時間」が好きだと思い込んでいたけれど、この心の荒れ方を鑑みるに「ずけずけと土足で他人の時間を奪う行為」があまりに苦手なだけで、結果その被害

もっとみる

雑踏と躊躇

[1]奪われていく
 冬に入るにつれて少しずつ覇気がなくなって、毎日をただ生きるだけの人間になっていた。毎日を全力で生きるというコンセプトで朝を始めても夕方から体が追いつかず、夕方以降は仕事で奪われた体力をなるべく消費しないようにして、明日に備えて眠りについてしまう日々を送っていた。
 その余計な疲れの原因は、大抵他人の時間や労力を食い潰すことを厭わない人や、力を奪う言葉の数々としっかり相手をして

もっとみる

肩書きを捨てたら

[1]肩書きを捨てたら
 肩書きを捨てたとき、本当の自分の価値が明るみになる。かつてバンドを活動休止にしたとき、僕はただの16ビートはやおになった(「16ビートはやお」自体一つの肩書きじゃねえか、というのは一旦置いておくとして)。その時に、これまで肩書きにもたれかかって自分を大きく見せていただけなんだなと思い、焦ってやけに練習したのを覚えている。実力が追いついたかはまた別ではあるけれど。
 世の中

もっとみる

与えよ、さらば与えられん

[1]与えよ
 この最近での大きな変化は「与えよ、さらば与えられん」を意識して実践し始めたことでした。それは身の回りの人や仲間への言葉だったり行動から起きる自身の変化を求める気持ちからでした。
 「与えよ、さらば与えられん」という言葉が聖書にあったりなかったりしますが、よくビジネスの場面では「得たかったらまず与えることから始めよう」という意味に変換されるらしいです。しかしなにかモノや金銭の見返りを

もっとみる

どこかで元気でいてくれたら

[1]写真
 家で探し物をしていると9年前の写真が出てきた。18歳から25歳まで七年間働いていた難波のお好み焼き屋が閉店する日に、従業員全員で撮った写真だった。
 最後の一年間、かなり早い段階からお好み焼き屋はテナントから撤退することが決まっていたので、閉店までの半年間はオーナーが自暴自棄になったとかならないとか、何故か系列で売上が一番あるお店なのに、バイトのまま僕が店長になっていました。
 ちょ

もっとみる