【サウジアラビアの事情】
前回紹介した、イランvsサウジアラビアについて
サウジアラビアがシーア派のカリスマ的指導者(ニムル師)を処刑した理由について
違う角度の情報を紹介します
実はこの時、処刑されたのはテロリストを支援していたとして逮捕されていた過激派死刑囚47人
ほとんどがスンニ派で、シーア派は4人だけ。
その中に今回ニムル師もいたという状況。
ISやアルカイダなどのテロリスト集団は基本的にスンニ派であり
またスンニ派のサウジアラビア出身者が非常に多いので
「サウジアラビアって、テロリストと繋がってんちゃうの?」
という目でアメリカなど世界各国から見られていたサウジアラビアとしては
「いやいや、ちゃうし!!俺、めっちゃテロリストに厳しくしてるし!」
「ほら見て、捕まえてたテロリスト達めっちゃ処刑したで!」
という姿勢を見せる必要があったのですが
ここでややこしいのが、以前から
「お前、ニムル師も過激派として捕まえてるけど、彼は穏健派やで!勘違いしてるで!」
という人達がたくさんいたこと
なんなら国際的な人権組織アムネスティ・インターナショナルまでもが
「ニムル師は暴力嫌いやし、真面目な平和活動家やから早く解放してあげてね。」
と言ってました
しかし、ここでサウジアラビアが
「はい、わかりました」と解放してしまうと
スンニ派の自国民達が
「え?なんなん?スンニ派ばっかり殺してない?シーア派を庇うん?欧米(人権組織)の言いなりなん?おかしない?」
とサウジアラビア国王に牙を剥き始めること
それが民主主義革命に繋がることを恐れてました
なので、国際的にはテロリスト達を処刑しないわけにもいかず、国内的にはニムル師だけ処刑しないわけにもいかず
板挟みとなり、結局選んだのがニムル師を含むテロリスト達の処刑だったという事情
なので、前回紹介したように故意にイランを挑発したという見解もあれば
イランのシーア派が怒ってサウジアラビア大使館を襲撃したことは実は想定外で驚いてるという見解もあり
色んな思惑が重なって複雑な状況だけど
民主化を恐れてるのは間違いないようです
別に国王と友達ちゃうし、ホンマはどう思ってんのか知りませんけどね
ニムル師とも友達ちゃうかったから、彼が穏健派だったのかどうかは知りませんけどね
次回は友人がサウジアラビアの王子の結婚式に参加した時の話を紹介します
お楽しみに
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