見出し画像

詩)かぎろいの春

立ち上がる
その熱は
隠すことできない
情熱の証は
この身に宿る

子供の頃の
言い聞かせに
身を添わせ
疑いもせずにいた

周りの子らは
次第に着飾って
はためく裂
横目に見ていた

やがて内部より
追ってくる
鬼火のように
ひたひたと

立ち上がるその熱は
覗くことできない
船酔いの後では
この身に灯る

歳をとっても
ささやきは続く
気づけば
春を迎えていた

周りの子らは
さえずりを磨き
鳴き交わす声
遠くに聞こえた

気持ち悪かった
寄ってくる
男たちのように
むらむらと

立ち上がるその熱は
隠すことできない
情熱の証は
この身に宿る

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?