- 運営しているクリエイター
記事一覧
ねぢを巻いて祖母を惜しむ話
寝る前に電気を消そうとしたら、先に寝た祖母が紙をおいていったのを見つけた。
「時計のねぢ 頼む」
体のちょっと竦むのをおぼえながら手に取った。
祖母はなんでも伝えないと納得をしない人で、私がいたなら耳元へやってきて頷くまで言い続けるし、たまたま私がいないと書置きをする。私は耳の悪い祖母のいやに大きな声が時折カンにさわるので、今日は書置きでよかったと思った。
赤い油性ペンでキチキチと書かれた
寝る前に電気を消そうとしたら、先に寝た祖母が紙をおいていったのを見つけた。
「時計のねぢ 頼む」
体のちょっと竦むのをおぼえながら手に取った。
祖母はなんでも伝えないと納得をしない人で、私がいたなら耳元へやってきて頷くまで言い続けるし、たまたま私がいないと書置きをする。私は耳の悪い祖母のいやに大きな声が時折カンにさわるので、今日は書置きでよかったと思った。
赤い油性ペンでキチキチと書かれた