ひしむら(詩/猫/写真)

猫が好き。趣味で詩や写真など。

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記事一覧

雨が降っている

終わるというのが恐ろしく
無理矢理始まりを作りました
そしたらいっそ
終わるというのが恐ろしく
終わらせることができなくなりました
終わりにしなきゃ
始まらなくとも

ひとさじの幸福が
目の前にあったとして
それを吹き流してしまうくらい
叫びたいことがあるのです
幸福とはほど遠い
ささやかな怒りや不満
言い様のない夜の感情
声にしてはならない言葉
心に閉じ込める
プツンとはじける時まで

僕以上の嘘つきを見付けておいでよ きっとそんなのいないだろうけど 笑ってるかい? 泣いてるのかい? 分かんないけどさ そうだよ 分かんないんだ これは誰なんだ? どう生…

無題

生きていくために、きっと何かすがるものや、目指すものや、理想や、目的みたいなものが必要で、それがないと死んでしまうから、きっとたぶん必要で、だから私たちは、そう…

Dream

こんなにも気が狂いそうなのに 心臓の音は絶えず鳴り響いていて そう 私の好きな歌より少しだけ速く 不思議ね そして残酷 世界は美しいって信じていた 信じていたかった け…

泣いていいよ
無様でいいよ
溢れるまま
零せばいいよ
鼻を赤くして
瞼を腫らして
鼻水すすって
声を上げて
そのままでいいよ
我慢しなくていいよ
誰も知らないからね
大人じゃなくていいよ
子供になっていいよ
呑み込まなくていいよ
大丈夫だからね

リボンをほどく様を眺め
ヒューヒューと心の穴を風がゆく
いいえ 私は価値ある人
数える数字は間違えぬよう
振り払え 掻き集めよ
風よ止め 風よ止め

聴こえる

鳥たちの声 虫たちの音 風の気配 木漏れ日 青い草はら 田んぼの匂い 広い広い空 泳ぐ雲たち 自然が聴こえる よく聴こえる ここが私の育った町 ここが私の還る町

輪郭を溶かして気付く水の中
私は魚 それでいいんだ

「世間一般に正しいことを探すのではなく、
誰かにとって正しいことを行うのではなく、
自分が正しいと思うことを選べばいい。」

どうやら再び裁判を執り行うらしい。
あの日と異なる議題、裁判員により。
弁護士はいない。いるとしたらば検察官。
過去を完了するための、これは清算作業の一環だ。
何かを終わらせるということは、何かを始められるということ。
”次”が合図を待っている。

「私たちは自分を見限るべきではありませんし、
もっと自由に生きていいのです。」

笑うと悲しくなるのはなあぜ
見えない誰かに睨まれるのです
無音の怒り 見えない叱責
悲しいや 悲しいや

+4

あなたの季節―6月―

罪の深さを
自分の浅はかさを
ずっと嘆いて生きてきた
だのに これを理解する人はなく
果てには もう許されていると言う
所詮そういうものの様です
個人の苦悩など
他人様にとっては

終わるというのが恐ろしく
無理矢理始まりを作りました
そしたらいっそ
終わるというのが恐ろしく
終わらせることができなくなりました
終わりにしなきゃ
始まらなくとも

ひとさじの幸福が
目の前にあったとして
それを吹き流してしまうくらい
叫びたいことがあるのです
幸福とはほど遠い
ささやかな怒りや不満
言い様のない夜の感情
声にしてはならない言葉
心に閉じ込める
プツンとはじける時まで

僕以上の嘘つきを見付けておいでよ
きっとそんなのいないだろうけど
笑ってるかい? 泣いてるのかい?
分かんないけどさ
そうだよ 分かんないんだ
これは誰なんだ?
どう生きていけばいい?

とりあえず笑って
とりあえず泣いて
悩んでみたりして
とりあえず選んで
言葉を繋いで
賢いふりして

いつか本当を知るの?
それが何だか分かるの?
僕は僕ということを 信じることができるの?

無題

生きていくために、きっと何かすがるものや、目指すものや、理想や、目的みたいなものが必要で、それがないと死んでしまうから、きっとたぶん必要で、だから私たちは、そういうものを必死で探して、見付からないと絶望して、悲劇のヒロインになってみたりする。
もしかしたらそんなに必死にならなくたって、全然考えなくたっていいことなのかもしれない。
ただ漠然とある不安を打ち消すために、こじつけたり、無理矢理用意したり

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Dream

こんなにも気が狂いそうなのに
心臓の音は絶えず鳴り響いていて
そう 私の好きな歌より少しだけ速く
不思議ね そして残酷
世界は美しいって信じていた
信じていたかった
けど現実は脳味噌パイが焼き上がりそう

こんなにも気が狂いそうなのに
心臓の音は絶えず鳴り響いている
私の体は空洞なのかもって思うくらい
よく響いている

不思議ね そして残酷
醒めない夢の中にいるんだわ

泣いていいよ
無様でいいよ
溢れるまま
零せばいいよ
鼻を赤くして
瞼を腫らして
鼻水すすって
声を上げて
そのままでいいよ
我慢しなくていいよ
誰も知らないからね
大人じゃなくていいよ
子供になっていいよ
呑み込まなくていいよ
大丈夫だからね

リボンをほどく様を眺め
ヒューヒューと心の穴を風がゆく
いいえ 私は価値ある人
数える数字は間違えぬよう
振り払え 掻き集めよ
風よ止め 風よ止め

聴こえる

鳥たちの声
虫たちの音
風の気配
木漏れ日
青い草はら
田んぼの匂い
広い広い空
泳ぐ雲たち
自然が聴こえる
よく聴こえる
ここが私の育った町
ここが私の還る町

輪郭を溶かして気付く水の中
私は魚 それでいいんだ

「世間一般に正しいことを探すのではなく、
誰かにとって正しいことを行うのではなく、
自分が正しいと思うことを選べばいい。」

どうやら再び裁判を執り行うらしい。
あの日と異なる議題、裁判員により。
弁護士はいない。いるとしたらば検察官。
過去を完了するための、これは清算作業の一環だ。
何かを終わらせるということは、何かを始められるということ。
”次”が合図を待っている。

「私たちは自分を見限るべきではありませんし、
もっと自由に生きていいのです。」

笑うと悲しくなるのはなあぜ
見えない誰かに睨まれるのです
無音の怒り 見えない叱責
悲しいや 悲しいや

罪の深さを
自分の浅はかさを
ずっと嘆いて生きてきた
だのに これを理解する人はなく
果てには もう許されていると言う
所詮そういうものの様です
個人の苦悩など
他人様にとっては