555○ たより
「たより」
誰かの手を借りようとして
一人で手を上げている時間が
無情にも過ぎている気がする
人間のレースは今や
予想だにしない展開を含みつつも
隣の走者の様子は見えないから
どこを走っているか分からなくなる
相手に頼れば忽ち
互いの胸の中を探り探し晒す
無償の愛は過去の記憶の
夢物語としか描かれなくなって
それを知るものが弾圧さえ受けている
長い旅でも
数百メートルの散歩でも
あなたへの便りを風に乗せて
繋がりたいだけ
だってそうでしょう
私は人ですから
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NAKAJI
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