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それぞれの暁

それぞれの暁

明日を拒む心を蝕む残酷な夜明け前、
最も命を脅かす時間だろう。

僕が膝から崩れ落ちたのは、いつも暁だった。

越えられる壁はある、でも越えられない壁もある。
越えられない壁に直面した事の無い人は言う。

「  」と。

狂気の果ては虚無の救済だ。

泣ける内に手を伸ばしてくれないと掴めない。
冷たくなってしまった手をどんなに握りしめても、
もう温もりはともらないんだ。

人は時に、手を伸ばせない

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大丈夫って笑うひと

大丈夫って笑うひと

改札を出たら傷だらけの子がしゃがみ込んでた。

大丈夫?って聞けば、大丈夫って。

大丈夫そうに笑ったからその場は去ったけど
自販機の前で足が止まった。

余計なお節介でも迷惑がられても
何もしないで見過ごすのは嫌だと思ったのは、
墓参りの後だったからだろう。

戻って水を渡して話を聞いてみりゃ
全然大丈夫じゃなかった。

壮絶な過去と、痛絶な今。

俺も馬鹿だな、
本当に大丈夫だったら笑ったりし

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美しく微笑まないでくれ

美しく微笑まないでくれ

寒暖差に覚える五月の夜風の肌寒さ。
風邪ひかないでねって振り向いて、はにかんで、手を振る後ろ姿。

見惚れてしまうほど綺麗だったから怖くなったのを覚えてる。
これまでがそうだったから、覚えてる。

今夜も肌寒くて、ふと君が香った気がしたから、
だからきっと夢の中で会えるだろう。

R.I.P

それでもまだ生きている

それでもまだ生きている

2010年6月
貴方が腐敗しない様にと
ドライアイスを添えられて、
化粧直しで死斑を隠してた一週間

あの日から俺の秒針が錆びつき始めて
いつしか時計が止まった気さえしている。

2012年4月
あれからエイプリルフールが笑えなくなった。
あの光景、匂い、温度、
鮮明に覚えている。

後の地下の霊安室で
足音に壊れていく音が聞こえた。

2016年5月
心の支柱を失った時、
それはとてつもなく耐え

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死月一日

死月一日

悪い冗談ならどれだけ良かっただろう。

ひとりで抱え込んで、塞ぎ込んで
連絡が取れなく事は何度かあった。

それが三日続いた。
嫌な予感がした。

当時、転職を考えながら
ダブルワークしてた職場を知ってたから
兄を装って電話した。

「妹と連絡が取れないのですが、僕に連絡するよう伝えて頂けませんか。」

「お兄さん、それが私たちも連絡が取れなくて困っていまして、、、」

出勤していない?

仕事を

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風、吹き抜け

うっかりあなたの誕生日を通り過ぎてしまった。

風が吹き抜けるように、そして今。

時間に追われるってのは怖いものだね、まさにこの字が当てはまる。
心を亡くすと書いて、忙しい。

心は思い出、記憶でもある。
愛情や想いが褪せたわけではない、ただ、本当にうっかり。

こういうので喧嘩しちまったりするんだよね、人は。
不可抗力なのに大切な日を逃しちまってさ。

気を付けたいものです、忙しくても心亡くさ

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頑張って生きたら障害者手帳をもらえなかった

あなたを喪っても僕は働いき続けた。
トイレで嘔吐しながら必死に耐えた。
死なないために食べ続けた。
出勤するいじょう風呂に入らないわけにもいかない。

自宅では取り乱しては泣き崩れ嗚咽ばかりしていた。

最愛の人を喪った。
世の中が憎くて仕方なかった、
だから僕なりに戦った。

生活が出来ているなら発行できません。
鬱が悪化していく一方の僕は医者の言葉に愕然とした。

容易に頑張れたわけじゃない、

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五月十日

新しい曲を空に届けたいけれど、
どうしてかな、
今ひとつ君の好みそうな曲が生まれない。

この頃は疲れてばかりだよ、
頑張らなきゃいけない時なのにね。

大丈夫だよ、

君のその一声がやけに恋しい。

月に還った君よ

あの人は星になった、
なんて表現があるけれど
僕の中では月のような人だった。

とても音楽に真摯で見上た友人。

いまだに信じたくないが、彼はもういない。

平静を装うのは疲れる。
ふとした瞬間に感情的にもなる。

人は誰しもが特別だと言うが
本当にそうだろうか。

たぶん、本当だ。
だけど僕の中で彼は一際特別だった。

僕の気持ちをよそに世界は回る。
当たり前だ、至極当然だ。

けれど僕は僕だ。

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行き止まり

誰かが逃げろって言ってあげなきゃいけないんだ。
死にたくて仕方ない人はもう思考能力も残ってなかったり、
慢性的なパニック状態であったりして、
「しなければならない」の呪縛に苦しみながら逃れる術も見失って、
「死ぬ」か「死ぬまで苦しむか」の選択肢の暗闇の檻に閉じ込められてしまう。

そうやって年間何万人の方が亡くなってしまう。

行き過ぎ当てしまった鬱は本当に怖い。

裁かれぬ罪人

裁かれるべきは悪人は犯罪、殺人者だけど、
裁かれない悪人がいる。
許されるのであれば俺の手で裁きたい、
否、捌きたい。

どうか皆さんは刺されない様にと願う。
奴らに躊躇いは無い。

心をえぐる刃は心臓を止めてしまう。
言葉のナイフなんてやわなもんじゃない。

keep outのテープ、サイレン、
冷たい肌が骨になる。
腹の底から憎しみが止まらない。

罪人だらけ

金魚は酸素の無い水槽で窒息死する、
飼育の放棄は殺害だよね。

だとして例えばイジメは
様々な犯罪行為による人権の侵害、
将来の妨害、自殺への誘導になる。
殺人だ。

パワハラも故意による退職誘導と精神疾患、
生活苦の強要に至る点では人権の侵害かもね。

また昔から精神疾患者への執拗な嫌がらせ、
理解する気のない押し付けと詭弁、
それを苦に自殺してしまう人、
少なくないどころか多過ぎるほど

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無知の恥

乗り越えられた
乗り越えられなかった

どちらも結果論でしかない。

人は歴史を例に苦しい時代があったと言う。
けれどその時代、
生き抜けた人もいれば
亡くなってしまった人もいる。

無知の知という言葉がある。
ソクラテスが哲学者たちに問いかける。
その知識は疑いのない真理なのか。
問いかけ、問いかけ、歩き回る。

人は時として自分に都合の良い側面だけを拾い
それを人に押し付ける。
片側の論、無知

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人殺し

最後に助けてくれるのは家族だと言うが、
最期のとどめを刺すのは他人でなく家族だ。

日々に疲れていた。

正社員を辞めて以来、
自分と世間とを比べられる事が苦しかった。

疲れてしまった上に責め立てられる。

数年前は三月の今頃だ。

ふと親にメールをすると、何
かにつけて〜〜で大変なんだから〜〜〜

と心の無い返信が来たと綴ってから数日、
彼女は亡くなってしまった。

助けを求めた手は、カミ

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