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洋服商品知識その他

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エクワックスとPCUのさわりくらいの話(ダウンウェア周辺の話❸)

エクワックスとPCUのさわりくらいの話(ダウンウェア周辺の話❸)

かなりメンズ向けの内容かもしれませんが「ファッションでいうミリタリーというジャンル」をわかるのに手助けになると思うので“こういうモノがあるよ“というだけでもわかっておきましょう。

○ 『エクワックス』について
これまで洋服の防寒のための“重ね着の仕方のお手本“として「アウトドアスポーツのレイヤリングシステム」について説明してきました。

防寒のための『最もシンプルで効果的な3段階の重ね着システム

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   『 いろんな仕上げ・加工のレザーシリーズ』とエイジング  ホワイトハウスコックス「ヴィンテージブライドル」シリーズについて⑥

『 いろんな仕上げ・加工のレザーシリーズ』とエイジング  ホワイトハウスコックス「ヴィンテージブライドル」シリーズについて⑥

一般的にブライドルレザーはエイジング(経年変化)が楽しめる革という風によく言われます。
1番の理由はタンニン鞣しで表面加工の少ない革だからです。
革に加工を施すほど変化はおこりにくく、わかりにくくなります。
例えば、

◉『ロンドンカーフ』

外側の革は「クローム鞣しのカーフに顔料による着色、型押し、レジン樹脂コート仕上げ」です。(ブライドルではないです)

経年変化はほぼ望めないですが、傷はつき

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靴の底材用の革と馬具用の革 ホワイトハウスコックス『ヴィンテージブライドル』シリーズについて③

靴の底材用の革と馬具用の革 ホワイトハウスコックス『ヴィンテージブライドル』シリーズについて③

前回、“ホワイトハウスコックスの『ヴィンテージブライドル』のレザーはめちゃめちゃ手間と時間がかかる「オークバークタンニング」という生産性が相当低いつくり方をわざわざやってる“という説明をしました。

ドラムを回せば「クローム」であれ「タンニン」であれ、24時間でも可能な『鞣しの工程』を1年間かけてやってます。
(私たちは「手間、暇かかったすごい革なんだな」くらいですが、つくり手側にしてみれば、「場

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時間と手間と「オークバークタンニング」  ホワイトハウスコックスの『ヴィンテージブライドル』シリーズについて②

時間と手間と「オークバークタンニング」  ホワイトハウスコックスの『ヴィンテージブライドル』シリーズについて②

前回、W・H・COXの『ヴィンテージブライドル』シリーズのレザーについて少し説明させていただきました。

せっかくなのでもう少し理解を深めて、ちょっと応用のきく知識にできればと思ってます。

お店の私たちが何か新商品の説明を受ける場合、当然ですがピンポイントにその商品に関して
「どういうもので、何がすごくて、どこがセールスポイントなのか」
というような内容で説明されます。

もちろんそれはそれでい

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防水スプレー何のため?③ 〜水を防ぐ?汚れを防ぐ?「モブレイ」と「ジェイソンマーク」違い、使い分け〜

防水スプレー何のため?③ 〜水を防ぐ?汚れを防ぐ?「モブレイ」と「ジェイソンマーク」違い、使い分け〜

前回、うちで扱う防水スプレー

・モブレイ『プロテクターアルファ』
・ジェイソンマーク『リペル』

の特徴を説明、比較しました。

同じフッ素樹脂系の撥水スプレーですが、この二つにはそれなりに違いがありそうです。

効果も使い方も似てるのですが“乾燥時間の大きな差“を考えると単純にモブレイの方が使い勝手は良さそうです。

二つの「使い方とこだわり」についてさらに紹介してみます。

◉モブレイ『プロ

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防水スプレー何のため?① 〜防水と撥水、フッ素とシリコン、使い方と大事なこと〜

防水スプレー何のため?① 〜防水と撥水、フッ素とシリコン、使い方と大事なこと〜

気候変動のせいなのかここ数年、突然の雨みたいなことが多くなってきてます。

今回は把握しておくと洋服、靴、服飾雑貨周りに安心で上手に使えるようになる「防水スプレー使いのポイント」をザクっとまとめておきます。

まず、

1、撥水と防水の違い普段から「防水スプレー」という言葉をみんな使っていて、「防水スプレー」という名前の商品もたくさんあります。が、そういったもののより正しい名称は「撥水スプレー」で

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リバー素材 (ダブルフェイス)

リバー素材 (ダブルフェイス)

ダウンウェアの説明の途中ですが、リバー素材のアウターがかなり目立つのでリバーについて少し説明しようと思います。

と言っても、私もダブルフェイス、リバー、ボンディング、などの区別がイマイチできてなかったのでその辺を含めて。

◉ダブルフェイス・・・生地が二重で縫いあわさって、貼り合わさって、一つになっている生地全般に広く使われる用語のようです。

・両面表地で生地としてもしっかりするので芯地、裏地

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布帛 ・織物の色々①

布帛 ・織物の色々①

画像からです。

これはオックスフォードの組織です。
縦糸に色糸、横糸にしろ糸、規則的な平織りで
二本引き揃えなのですごくわかりやすい組織です。(簡単にいうと二本セットで交差させている)
こうやってみると本当に縦糸と横糸でできてるなというのがわかると思います。

(これが組織図です。平織り二本ずつセットで
均等に交差してます。縦糸ブルー×横糸白。ホントは縦横の番手が違ったり、縦横の詰め方の密度ちが

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接触冷感について

接触冷感について

接触冷感は時代的にも今後ますます主流となる素材です。

ちょっと検索かければ専門的な解説がたくさん出てきます。

新素材もどんどんでてきます。

基本は必要な都度、それぞれで色々と調べていただくのがいいと思います。

が、その際に参考にしていただければということで私の知ってる冷感素材の❸パターンを書いておきます。

接触冷感系の素材というか涼しい系の素材は主に3通りあると思ってまして

❶熱伝導率

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