髪を20cm切っても周りの反応は正直鈍い
もともと髪の毛を切るか迷っていた。
けど、元カレくんに振られたし、失恋きっかけでの断髪はやったことがなかったので、勢いで伸ばしていた髪をばっさりと切った。
胸の下辺りまであった髪を鎖骨あたりまでばっさり切って、金のインナーカラーも、テーマ写真みたいに落ち着いた色にしてもらった。(一応グレー)
好きなアーティストがインスタライブで断髪式をした際に切り落とした髪を見て
「苦楽をともにしてきたのになぁ・・・」
とつぶやいていたことが印象的だったけど、実際にばっさりと落ちた髪を見るとその切なさが少しだけわかった気がした。元カレくんと出会ったときも、別れたときも、たくさん泣いたときも、一緒に過ごした髪の毛先とさようならだ。
この写真は、長さを切って流したあと、梳いたあとの毛玉。我ながら量が多い。見送ってたら、美容師さんに「撮りますか?」って言われて嬉々として撮った。
美容院直後のヘアセットは死ぬほどかわいいのに自分でやるとイマイチになるのが毎回悲しい。
そんなこんなで、ロングヘアからミディアムヘアになった。
だけど、数ヶ月に1回、会うか会わないかの友達の反応は微妙で「切ったんだね~」くらいの反応ばかりで正直拍子抜けした。
「めっちゃ切ってるじゃん!」
みたいな反応を待っている私がいたけど、みんなの中ではそんなに大きな存在ではないらしい。だけど、私の中でも、大きな存在の友達は正直数少ない。
毎日会う職場の人にはさすがに「え!」と驚かれた。
「失恋じゃないですよね!?」という問いに対して「それもあります」って答えたときの気まずそうな感じに私も気まずくなった。
こんな風に、思ったより人は私のことを気にしていないし、私も人のことを気にしていない。普段はそれが楽で仕方がないのになぁ。
きっと元カレくんの中の私も、どんどん「元カノ」としてモブに変わっていく。もう離れて1ヶ月。風邪とか引いていないといいな。
* * *
元カレくんに未練はあるし、戻りたい気持ちもあるけれど、元カレくんから連絡が来ても、突然振られたことに怒らずに素直に好きだと言える自信はない。元カレくんもカッとなるタイプではないし、いろいろ考えて出した結果をそう簡単に覆すことはないだろう。
だから、私はアプリの人とたくさん会っている。新しい王子様を探して。
知らない男に「未練はもうないの?」と聞かれるたびに、自分に言い聞かせるように「前を向くって決めたから」と答える。
だけど、会話の端々だったり、ぼーっとする時間に、不意に元カレくんとのことをたくさん思い出す。涙は出ないけれど、ふられた直後より今のほうが思い出している。
今日は少し特徴のある元カレくんの笑い声を思い出して、癖があったなぁと思い出しニヤニヤする日。
だけど、君の笑い声も、匂いも、考える時に目をパチパチする癖も、いつか白いモヤで覆われて、私の知らないうちに忘却の彼方へ消えてしまうのかもしれない。
あぁ、やだな。会いたいな。
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