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8月の短歌16首まとめ

 今までは日記アプリに残したものを月まとめで投稿していましたが、今月からnoteのつぶやきを使って1首づつ投稿するようにしました。短歌を5月から始めて4ヶ月目ですが、もっとみなさんに見てもらう機会や、短歌ごとのリアクションが得られる方が自分のためになると思ったからです。実際に「スキ」で反応をもらえて嬉しかったり、上手いことできたと思っても反応が悪かったり、この1ヶ月は刺激的でとても楽しかったです。毎日とは行きませんでしたが、見ていただけた方々には感謝しております。

 前段の通りつぶやきに投稿するようになりましたが、変わらず今月中に投稿した短歌をまとめていきたいと思います。これまでと同様に勝手に自分でコメントをつけながら、反省してまいりますので、どうぞお付き合いください。

1.今はまだまっさらな家の隅っこで家具のパズルの解を模索す
 8月は引越しがあって忙しかったです。何もないリビングに何を買ってどう配置するのを悩むのは楽しいです。でも、下句の言い回しが会心ではない感じがあります。

2.蝉の鳴く音を頼りに探せども昔のように見つけられない
 子どもの時は鳴き声を頼りに捕まえたものですが、大人になると見つけることすらできないものですね。

3.本棚は誰にも見せたくないでしょだってハダカを見られるみたい
 今月のマイベストです。こういう短歌をもっとつくれたらって思ってます。

4.マゼンダが切れてしまったプリンター 僕らの頬に赤みがのらず
 いっこ前がうまくいったんで、うまくいこうとしすぎて失敗した感があります。下句が狙いすぎな気がします。自然体でいることは難しいです。

5.鈴虫がお盆の夜間に歌い出し夏の背中に秋を覗かす
 この日は暑くて蝉も大騒ぎでしたが、日没と共に鈴虫の声がして驚きました。でも、自然詠は難しいです。明確に苦手意識があります。「#短歌」で他の人の短歌も見るのですが、みなさんの秋の感じ方がそれぞれ面白くて勉強になります。

6.品名の「あめ」のひらがな開けてみて「雨」がはいってたらどうしよう
 3とともにこれも個人的に気に入ってます。荷物の品名欄って具体的に書かなきゃいけないんですけど、別に中身の確認をするわけでもないんですよね。

7.この雨はどこから来た水だろうあなたが吐いた唾かもしれない
 お盆明けから新潟は雨続きでした。「あなた」をどう捉えるかで意味も変わってくるので良し悪しが分かりません。あと「唾」が「汗」だと気持ち悪すぎるし、「涙」だと綺麗すぎると思って「唾」にしました。この感覚が正しいかも分かりません。分からないことだらけです。

8.暑すぎてバイパス沿いのひまわりもあなたのようにこうべを垂れる
 新潟市秋葉区のフラワーロードを通りました。お辞儀をするひまわりを見て「暑いもんね」と思った歌ですので、「あなた」ではなく「わたし」でもよかったかなと思ってます。7と同様に代名詞は便利だけど、難しいです。

9.夏の日差しに束の間の雨が降るあの時かいだプールの匂い
 上句の語順とか言葉選びに苦心して、思い切って75577の歌にしました。破調が適当な場合は見極められませんが、この歌は気に入っているので、これでいいと思ってます。

10.今日からは渡る橋もコンビニも変わるけれども行き先同じ
 引越しが終わって初出勤ですが、転職したわけじゃないのでゴールは一緒です。通勤のルーティンが変わって楽しいです。

11.テーブルの除光液で剥げた痕あの子の影がどろり染みゆく
 引越しを機に捨てた家具の思い出を残しておこうと思いました。もう会うことのないであろう人を歌にするのは身勝手な行為ですが、決別とも言えます。

12.姿見の前に座ったその姿捨ててしまえば素敵な過去よ
 11と同じ捨てた家具の話です。「姿見、座った、姿、捨てて、素敵」と同じ音を連続させてみました。そのおかげか、最後の「過去」が強調されているような気がします。言葉遊びは得意ではないですが、試せてよかったです。

13.「さっきからパーしかだしてないよ」ってパイナツプルと優しさ進む
 買い物に行った出先で見かけた親子の歌です。「パー」と「パイナツプル」でシチュエーションが伝わるかどうかと不安になりながら作りましたが、思った以上に反応がよくて結句は体言止めが気持ちいいので「進む優しさ」としたかったんですが、進んでるのに止めてどうするんだと思って変えました。

14.ここがもし山口市ならよかったと潟の字書くたび手がくたびれる
 引越しに伴う手続きで住所を書く機会が多いんですが、「新潟県新潟市」と書くたびに「山口県山口市」のことを羨んでます。

15.君はすぐ忘れてしまうと分かってもまた会いましょう伯父の僕です
 僕はママ側の親族なんですが、もうすぐ1歳になるかわいい甥がパパの実家へ引越していきました。最近やっと顔を覚えてもらって会っても泣かなくなってくれたのに、会える機会が減りそうです。

16.ひと月の呟きごとに遡るタイムマシンはここにあったの
  短歌って油断すると事実だけを並べて終わってしまいます。それだと想像の余地がなくて面白味がない。逆に、比喩がすぎて何にも分からない短歌も苦手です。その辺りを気にしながら取り組むようになりました。ただ、気を付けているだけで正しくはないかもしれないですが、それでもnoteのつぶやきで投稿するようになって、読み手を意識するようになりました。どうせなら楽しんでもらいたいので、今後も読み手の意識を忘れないでいきたいです。

 以上、16首、お付き合いありがとうございました。どれもいいから気に入ってもらえるものがあれば嬉しいです。まだ短歌をはじめて4ヶ月で、いまだ頑張って短歌に取り組んでる最中なので、これを続けて習慣化していくことを目指しています。来月もつぶやきを中心に短歌を投稿していきたいので、ぜひ見に来てください。ありがとうございました。

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