硝子窓の標本箱を制作してみた
こんにちは。
先月、新たな試みとして「オリジナルのワンドをつくってみる」記事をUPしたのですが、思いの外反響がありました。引き続き、これまで制作したモノについて記録したいと思います。
今回は鉱物を収納する標本箱についてです。
石好きの方はご存じかもしれませんが、巷には様々な標本ケースが出回っています。中でも、私は昔から製造されている硝子蓋の標本箱が大好きです。
やはり、石を収納する箱は硝子窓が良い、という、ただの自己満足です。鉱物アソビ(フジイキョウコさん著)という本があるのですが、古き良きものと鉱物の美しさを融合した世界観がお好きの方には分かっていただけるはず…。
この標本箱を作ろうと思ったきっかけは、風合い豊かなガラス片を入手したためです。
というのも、ミネラルショーやネットショップにて、石の傍ら珍しいモノが売られていることがあるのです。例えば、ポプリやインドの法具など…。オルゴナイトもありますね。
そんな中見つけたのが、フランス・シャルトル大聖堂のステンドガラス。きっと石の買い付けの際、現地のブロカント市などで見つけたのでしょう。
ステンドガラスの修復用に1940年代までに作られたモノで、ざっと80年は経過しています。昔の硝子づくりは、現代の様な技術が発達していない為、沢山の気泡や表面に揺らぎがあります。それが、何とも良い風合いなのです。むしろこのような硝子の方が人間味があり、唯一無二ではないでしょうか。
入手した後は、ただ光に透かしてはその美しさを眺めているだけだったのですが、ある時、HIGASIYAというお店のかりんとうを頂きました。とても美味しかったのと、箱がまた…重厚感あるロウ引きで。これで素材が揃った、標本箱が作れる!と閃きました。
標本箱に限らず、アクセサリーなどの小物入れとしても良いと思います。
この様に、本来使わず捨てられてしまうモノを新たに作り直すことを、アップサイクルと言います。SDGsでいうと、目標の12「つくる責任つかう責任」に該当する取り組みで、多くの企業がプロジェクトの一環として取り組んでいます。私達も意識をすればできることがあります。
私は、アンティークやヴィンテージが好きで、あえて古いパーツを使ったネックレスを制作したりしているので、この考え方が良いなと感じています。
一例として、"おまもりペンダント"いわゆるオルゴナイトのペンダントを制作・販売していますが、使用している資材がヴィンテージのデッドストックパーツ(長い間使われず、倉庫で眠っていたパーツのこと)です。傷やカケのあって市場に出回らない宝石を買い取り、封入することもあります。
新しく再生させたいという想いは、5ハウスのVx・水星・冥王星合♏に、2ハウスの火星♋トライン、8ハウスの金星♑にセクスタイルがあらわれているのかもしれませんね。
長くなりましたが、作り方をご紹介します。
-材料-
・長方形のガラス板
(Amazonなどでステンドガラス・板と検索すると、それっぽい商品がヒットします。他、アクリル板でも良いかと。工夫してください)
・厚紙もしくは、お菓子などの箱
(ボール紙の様なしっかりした厚みの紙)
・装飾用の細いリボン
・幅のあるレース
・キルティングの綿(板状)
・ラメ入りマニキュア
①お菓子の箱を解体します。紙の表面が剥がれないように、慎重に取り外します。
②解体した箱の折り目をあえて利用する形で、展開図を描く。身と蓋(下の箱と上蓋)それぞれの作図をしてください。ちなみに、慣用句の身も蓋もないはここからきているのだそう。知らなかった…。
厚紙から制作する場合、気にする必要はありません。
展開図の参考として「鉱物標本箱」で調べてみてください。
③展開図に合わせて、カッターで切り取ります。折り目(谷の部分)にカッターで薄く切れ込みを入れておくと折りやすいです。
力の加減がなってないと、この様にスパッと手が滑り、展開図が台無しになります(笑)
こういう時は、もうどうしようもないので誤魔化しつつ制作します。
心配な方は、一度別の紙で練習してから、本番に臨むことをお勧めします。
④接着力の強い両面テープで張り合わせる。「強力」と書かれている両面テープを使ってください。厚紙を貼り合わせる場合、ボンドだと苦労します。それよりは、両面テープのほうが一瞬で留まるので便利です。
身も同様に、両面テープを使って組み立てます。
⑤蓋に細いリボンで装飾をします。そのままでも良いのですが、紙の切れ端が気になる時はリボンで装飾すると良いです。この作業ではボンドを使います。
⑥身の切れ端が気になる場合、ラメ入りのネイルを2度塗りします。こちらはお好みでどうぞ。
⑦中敷きを敷いて完成。キルティングに使われる板状の綿に幅の広いレースを巻き付けて敷くとお洒落です。
この様な感じで、失敗はあれど形にすることができました。実はこの標本箱は3年以上前に制作したのですが、今も壊れることなく使えています。
材料集めが難しいところですが、アイデア次第で楽しめるレシピかと思います。参考になりましたら、幸いです。