見出し画像

わたしの本棚29夜~「アーモンド」

天皇賞はアーモンド・アイが8冠馬達成したそうで、凄いですね。そして、今年の夏、コロナの自粛生活中、近くのママ友さんから借りたこの本、2020年本屋大賞翻訳部門受賞作品で、面白かったです。

☆「アーモンド」ソン・ウオンピヨン著 矢島暁子訳 (祥伝社)1760円(税込み)

生まれたときから扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができなユンジェ。母子家庭ながらも明るい母親、優しい祖母に育てられます。母は、感情がわからないユンジエに「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記させることで、なんとか“普通の子"に見えるようにと訓練していました。しかし、15歳の誕生日に、眼の前で、母と祖母が通り魔に襲われます。事件で祖母は死に、母は植物状態になり、ユンジェはひとりで生きていきます。喪失と再生、そして、ひとりで生きていくユンジュの成長の物語。一方、ゴニは、感情の起伏が激しすぎる、他人から見たら「扱いづらい」少年です。まさに、ユンジェの対局に位置する存在。その二人が出あったことから・・・。

 ユンジュの語りで語られていくのですが、感情を持たなかった彼が、母と祖母の愛を覚えており、病気が治るようにとアーモンドを食べさせてくれたり、手を握ってくれたりしたこと、そこから愛を感じていたこと、というくだりは、涙がとまらなかったです。

#アーモンド #本屋大賞翻訳小説部門 #ソン・ウオンピヨン #祥伝社

#推薦図書 #読書感想文


この記事が参加している募集

#推薦図書

42,602件

#読書感想文

189,937件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?