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わたしの本棚10夜~「能の本」

コロナ禍で飲食業や観光業、運送業への打撃に対する援助とともに忘れてはならないのは、演芸、演劇、音楽、映画、美術、伝統文化といった芸術分野への援助だと思います。芸術はなくても生きていけるものだけど、やはり、人生を豊かにしてくれるものです。この秋から、待望の公演も少しづつ、観客減らして始まったそうです。嬉しい知らせですね。

 ☆能の本 辰巳満次郎監修(文・村上ナッツ、漫画・つだゆみ) 西日本出版社 1650円+税

能鑑賞のトラの巻です。能の鑑賞だけは予習してないと、よほどの人でないとさっぱりわからないと思います。代表的な20の演目について、物語のあらすじ、そそる台詞、背景までコンパクトにまとめてくれており、読み物としても面白いです。ほっとする漫画もあり、満次郎先生の「ここがおもしろい」というポイントを教えてくれるコラム付きです。好評につき、続刊「能の本2」も発売中です。

 中でも「邯鄲」の満次郎先生のコラムは、今を生きよ、という解釈とともに秀逸だと思いました。このコラムを読んでから「邯鄲」の舞をみたら、能面の形相が生きてるように思えてくるのは私だけでしょうか。コラムだけ読んでも面白い本です。

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