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続編について~「トップガン・マ―ヴェリック」VS「キングダム2」

  今年の夏、大ヒットしているふたつの続編についての感想です。トム・クルーズ主演の「トップガン・マ―ヴェリック」は、1986年公開の「トップガン」から36年ぶりの続編。一方、山崎賢人主演の「キングダム2」は、2019年の「キングダム」から3年ぶりの続編です。どちらも、ストーリーは主人公の正義が勝つといったハリウッド型で、友情とロマンがあります。そして、何より、迫力ある戦闘シーンやアクションシーンが満載で、大画面に映えるものでした。

1.「トップガン・マ―ヴリック」ジョゼフ・コシンスキー監督作品


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 「トップガン」が大ヒットしたとき、続編を望む声があがったそうですが、実現したのは36年ぶりです。トニー・スコット監督は亡くなり、跡をついだジョゼフ・コシンスキー監督。主演のトム・クルーズは今年還暦だそうで、「トップガン」に出演して続編の今作品もでているのは、アイスマン役のヴァル・キルマーのみでした。

 空母エンタープライズに乗船した若き天才海軍飛行士だったビート・マ―ヴリック・ミッチエル大尉(トム・クルーズ)は、今回は教官となって、飛行士たちの養成にあたる役です。亡き親友グース(アンソニー・エドワード)の息子ルースター(マイルズ・テラー)と一緒に敵地へ向かいます。

2.キングダム2 佐藤信介監督作品

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 2019年の「キングダム」の大ヒットから3年ぶりの続編です。原作漫画がまだ完結してないそうで、こちらはシリーズ化されそうです。えい政(吉沢亮)、可りょう貂(橋本環奈)など前作からのメンバーも多く占め、前作と同じ佐藤信介監督です。

 秦への侵攻を開始した魏討伐のため、主人公信(山崎賢人)は蛇甘平原の戦いに赴きます。劣勢のなか、五人組という戦法、奇襲、などを体験し、天下の大将軍になるという漂との約束を胸に信は、走って走って活躍します。

3.似てる点

 どちらの映画も勧善懲悪型のハリウッド映画で、読後感はいいです。加えて壮大な戦闘シーンは、ゲーム感覚を呼び起こし、大画面向きです。

①友情にも重きをおいてます。

「トップガン・マ―ヴリック」では、最初、生徒たちと打ち解けにくかったマ―ヴリック教官ですが、ビーチバレーやピアノ演奏などのエピソードを重ね、父親の死へのわだかまりもあったルースターとも意気投合していきます。

 「キングダム2」では五人組という戦法がでてきます。弱い秦の歩兵たちは、五人で組になり、互いに助け合って相手を倒していく。きょうかい(清野菜名)、尾平(岡山天音)、尾到(三浦貴大)、澤圭(濱津隆之)、信(山崎賢人)の最弱と言われた五人組。隊長の澤圭が人のよさそうな、いい味をだしており、足を負傷し、死を選ぼうとする尾平を諫めるきょうかいはかっこ良かったです。

②アクションシーンの素晴らしさ

 トム・クルーズは還暦とは思えぬ身体能力です。川崎製の大きなバイクを乗りこなし、飛行戦では敵地へも降り立ちます。マイルズ・テラーたち訓練生も腕立て伏せなどの筋トレから海辺のビーチバレーシーン、空中戦でありながら、飛行機ともども旋回などのアクションが映えました。

 キングダムでは、山崎賢人は走る、走る。ワイヤーを使ったアクションシーンも身体の柔らかさがわかるほど上手いです。そして、きょうかいを演じた清野菜名のしなやかな殺陣は見事でした。二人ともスタントなしだそうで、運動神経の高さを感じました。

4.違う点

①主題歌

「トップガン・マ―ヴリック」の方は、前作と同じ、米軍空母から戦闘機が離発着シーンをバックに、ケニーロギンスの「デンジャラスゾーン」が演奏されました。それだけで、わくわくです。一方で、「キングダム2」は前作のOne Ok Rockの「Wasted Nights」ではなく、ミスチルの「生きろ」に変わっていました。シリーズ化されるごとに変わるのでしょうか。

 個人的には、「キングダム2」にもOne Ok Rockの「Wasted Nights」を使用して欲しかったです。ミスチルの「生きろ」も素晴らしい曲でしたが、続編を位置づけるためにも、「Wasted Nights」は素敵な曲なので、繰り返し使って欲しかったです。

5、感想

 CGを駆使した戦闘シーン、ゲーム感覚の空中戦などの映像は、迫力ありました。一方で、ストーリー展開はありえないほど無敵でもあり、突っ込みどころもありましたが、両作品とも、それを払拭する主人公のキャラクター造詣が単純明快で心地よかったです。

 ミニシアター系で想像力を駆使して考える映画、気づきがある映画、映画の友人たちと話し合える映画が好きです。一方で、人生を楽観させてくれるような希望のある映画を望むこともあります。後者のような映画は、圧倒的な支持を受け、続編が望まれるのだろうなあ、と思いました。今夏の続編二作品は、後者にあたり、どちらも読後感がよくて、画面からの一方的な受け身ですが、爽快な気分になりました。

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