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女子大生が初めて人形浄瑠璃を観てみた話

就職活動を終え、マスコミ業界で働くことが決まったので、就職するまでに色んな芸術に触れたい...!

そう思い、今回は兵庫県の淡路島で伝統的に行われている「人形浄瑠璃」を観に行くことにしました。

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今回観に行った淡路人形座は淡路島の南に位置し、私は車で向かいました。


淡路人形座に到着

会館の見た目は真っ黒で少し入るのが恐ろしく感じましたが、入ってみると人形浄瑠璃で扱うお面が幾つも飾ってあり、非常に見応えがあり美しかったです!

今回私が観たのは、「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」という作品です(^^)

あらすじを簡単に説明すると、十郎兵衛とお弓の夫婦は徳島の家宝の刀を探すため、大阪に住み名前を変え盗賊の仲間に入っていました。生実が留守番をしているところに徳島からはるばる旅をしてきた娘が訪れます。話を聞いてみるとその娘が自分の娘だとわかります。お弓は盗賊の罪が娘のお鶴に及ぶことを恐れ、泣く泣くお鶴を国へ返します。お鶴の歌う順礼歌が遠のくと、お弓は泣き崩れるのでした。

日本の伝統芸能は理解するのが難しいイメージがありましたが、上演前に黒子の1人の方が作品のあらすじを説明されたので、作品を楽しんで観ることができました!


人形浄瑠璃を観た感想

想像以上に面白い!これが今回の感想です!

正直観る前は、理解できず眠くなるかもしれないと思っていましたが、上演前に軽く内容を知っていたからか楽しんで観ることができました。

私が面白いと感じたポイント3つ挙げてみたいと思います。

一体の人形に対して3人の黒子が付くこと

今回はお弓とお鶴が出演するので、合計6人もの黒子が人形の動きを担当していました。お弓とお鶴の感動シーンなんかは、6人の黒子がそれぞれ別の動きをしながらシーンを作っており、意外にも団体芸なのだなと感動しました。

無表情の人形が黒子の細かな動きにより感情を持ったように映ること

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この写真は会館に飾られていた人形を撮影したものです。

こんなにも無表情の人形が上演中は黒子の細かな動きによってまるで感情を持っているように見えるのです。例えば、お弓が泣くシーンは背中のヒクヒクとした動きで泣いている様子を表現していました。

テレビをつければ色んな人の喜怒哀楽を観ることができる現代、人の感情を人形の動かし方だけで原始的に表現しているのが素敵だなと感じました。

太夫と三味線の魅力

客席から見て、舞台の右手に太夫と三味線が居るのですが、2人の力次第で作品の良し悪しが決まるのではと思うほど、見応えのあるものでした。

特に太夫は男性の方だったのですが、幼い娘のお鶴の声から作品の進行まで幅広い声色を出されていたので、その巧妙な技術に驚きました。


まだ見ていない人に是非勧めたい淡路島の人形浄瑠璃!!!

今回初めて人形浄瑠璃を観て、デジタル世界に生きる私たちだからこそ、江戸時代初期に始まった芸能に触れる機会を作ってみてもいいのではと感じました。

普段では得られない視点から、人、文化、感情を捉えることができ、大袈裟かもしれませんが、上演中は歴史を遡ったような感覚をも得られました。

上演前の黒子の方によれば、全盛期に淡路島内に40もあった劇場が今ではこの淡路人形座のみしか存在していないそうです。( ;  ; )

淡路島の南にありアクセスは少し悪いのですが、この淡路人形座から1分ほど歩くとなんとうずしおクルーズも楽しめますので、是非観に行ってみてはいかがでしょうか!

今回もご一読頂き有難うございました!

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