108Hassium

数学関係の記事を書きます。毎週日曜更新予定。

108Hassium

数学関係の記事を書きます。毎週日曜更新予定。

マガジン

  • 今週のフラクタル

    「今週のフラクタル」シリーズのリスト

  • セル・オートマトン

    セル・オートマトンに関する記事

最近の記事

今週のフラクタル49 (con(z)^n+c,n=3~7)

con(z)^3+ccon(z)^4+ccon(z)^5+ccon(z)^6+ccon(z)^7+c

    • 今週のフラクタル48 (((c+1)/(5c+4))(1/z-4c/(cz-2c-1))+1/c+1)

      どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{c+1}{5c+4}(\frac{1}{z}-\frac{4c}{cz-2c-1})+\frac{1}{c}+1}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 ((c+1)/(5c+4))(1/z-4c/(cz-2c-1))+1/c+1$${\frac{c+1}{5c+4}(\frac{1}{z}-\frac{4c}{cz-2c-1})+\frac{1}{c}+1}$$は、$${f(f(f(z)))}$$が1次にな

      • 今週のフラクタル47 (c(1/z-(0.07+0.24i)/(z+1)) 他)

        どうも、108Hassiumです。 今回は$${c(\frac{1}{z}-\frac{0.07+0.24i}{z+1})}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 c(1/z-(0.07+0.24i)/(z+1))$${c(\frac{1}{z}-\frac{0.07+0.24i}{z+1})}$$は、以前紹介した$${c(\frac{4}{z}-\frac{1}{z-3})}$$と同じ「$${f(f(z))}$$が1次になる2周期発散関数」です。 一般に(例外あり

        • 今週のフラクタル46 (c/(con(z)^2-1)+1)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{c}{\text{con}(z)^2-1}+1}$$($${\text{con}(z)}$$は$${z}$$の複素共役)に関するフラクタル図形をお届けします。 c/(con(z)^2-1)+1右側は$${\frac{c}{z^2-1}+1}$$と同じような網目状の模様が見られますが、左側はよくわからない感じになっています。(真っ黒い部分は$${z_n}$$が周期数列に収束せず発散もしない領域です) ※☟$${\

        今週のフラクタル49 (con(z)^n+c,n=3~7)

        マガジン

        • 今週のフラクタル
          49本
        • セル・オートマトン
          10本

        記事

          今週のフラクタル45 (cz^3/(z^2+z+0.12)+2i)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{cz^3}{z^2+z+0.12}+2i}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 cz^3/(z^2+z+0.12)+2i$${\frac{cz^3}{z^2+z+0.12}+2i}$$は$${\frac{2z^3}{z^2+5iz+0.68}+c}$$と同様な次数が1の有理関数に摂動を加えた関数ですが、$${c(z+\frac{1}{z}+i)}$$と同じく1次の項の係数が変動するタイプの関数です。 ※☟

          今週のフラクタル45 (cz^3/(z^2+z+0.12)+2i)

          今週のフラクタル44 ((y+a,xy+b))

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${(y+a,xy+b)}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 (y+a,xy+b)以前紹介した$${(x+y+a,xy+b)}$$や$${(y-x+a,xy+b)}$$と式の形は似ていますが、関数としては全然別物らしくマンデルブロ集合の形は大きく異なります。 ※☟$${(x+y+a,xy+b)}$$の記事 ※☟$${(y-x+a,xy+b)}$$の記事 収束領域の端が滑らかな曲線になっていたり細く引き伸ばされたよう

          今週のフラクタル44 ((y+a,xy+b))

          今週のフラクタル43 (xz^2/(x+0.01i)+c)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{xz^2}{x+0.01i}+c}$$($${x}$$は$${z}$$の実部)に関するフラクタル図形をお届けします。 xz^2/(x+0.01i)+c$${\frac{xz^2}{x+d}+c}$$は$${\displaystyle{\lim_{d\rightarrow0}}}$$で$${z^2+c}$$に収束するので、$${\frac{xz^2}{x+0.01i}+c}$$は$${\frac{z^3}{z+0.

          今週のフラクタル43 (xz^2/(x+0.01i)+c)

          簡易版コラッツ予想で遊ぼう

          「コラッツ予想」という数学の問題があります。 この問題自体が未解決の超難問として有名(多分)なのですが、この問題と似たような形式の派生問題を無数に考えることができ、その中には本来のコラッツ予想とは全く違った性質を持つものも存在します。 この記事では、コラッツ予想派生問題の中でも比較的簡単そうに見える問題と、その関連問題について紹介します。 ※先行研究例等はほとんど調べていません。 簡易版コラッツ予想まず、簡易版コラッツ予想を以下の通り定義します。 コラッツ予想と違う

          簡易版コラッツ予想で遊ぼう

          今週のフラクタル42 (c(x^2+y^2+3)/(z^3-1)+1)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{c(x^2+y^2+3)}{z^3-1}+1}$$($${x}$$と$${y}$$は$${z}$$の実部と虚部)に関するフラクタル図形をお届けします。 c(x^2+y^2+3)/(z^3-1)+1$${\frac{c(x^2+y^2+3)}{z^3-1}+1}$$は解析関数ではありませんが、1→∞→1…というサイクルを持つため解析関数でいうところの2周期発散関数と同じような性質を持つようです。 発散領域のコント

          今週のフラクタル42 (c(x^2+y^2+3)/(z^3-1)+1)

          今週のフラクタル41 (c(z+1/z+i))

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${c(z+\frac{1}{z}+i)}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 c(z+1/z+i)マンデルブロ集合です。 発散領域と収束領域があるジュリア集合です。 次数が1である$${(0.5+0.9i)(z+\frac{1}{z})+c}$$や$${(0.5+0.9i)(z+\frac{z}{3z^2-1})+c}$$と同じように、発散領域に特徴的な模様が現れています。 ※☟$${(0.5+0.9i)(z+\f

          今週のフラクタル41 (c(z+1/z+i))

          今週のフラクタル40 (B(z^3)+c)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${B(z^3)+c}$$($${B(z)=|x|+i|y|}$$、$${x}$$と$${y}$$は$${z}$$の実部と虚部)に関するフラクタル図形をお届けします。 B(z^3)+c式の形は以前紹介した$${B(z)^3+c}$$とそっくりですが、マンデルブロ集合の形状は「斜めの対称軸が1本だけ」という対称性以外特に似てはいないようです。 $${B(z)^3+c}$$のジュリア集合には「実軸と虚軸について線対称」という対称性

          今週のフラクタル40 (B(z^3)+c)

          今週のフラクタル39 (z^3/3-0.0064/z+c)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{z^3}{3}-\frac{0.0064}{z}+c}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 z^3/3-0.0064/z+c$${\frac{z^3}{3}-\frac{0.0064}{z}+c}$$の臨界点は$${\pm0.2\pm0.2i}$$(復号任意)の4点です。 それぞれに対応するマンデルブロ集合はパッと見完全に同じに見えますが、細部をよく見るとそれぞれ鏡像だったり向きが違ったりしています。(形

          今週のフラクタル39 (z^3/3-0.0064/z+c)

          ライフゲームでピタゴラスイッチ:April-fool Edition

          どうも、108Hassiumです。 今年の4月1日、つまりエイプリルフールにこんな動画を投稿しました。 この記事では、この動画の背景などを解説します。 ※以下の記事を読んでいる前提で話を進めます。 エイプリルフール要素あの動画を4月1日に投稿したのは、動画内に出てくるセル・オートマトンがライフゲームではないからです。 Hensel記法では「B3/S235eky」と表記されるルールで、ライフゲームに対して生存条件を付け加えたルールに相当します。 ※☟Hensel記法

          ライフゲームでピタゴラスイッチ:April-fool Edition

          今週のフラクタル38 ((z+0.03i)^6/(z^4+0.04z^3)+c)

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${\frac{(z+0.03i)^6}{z^4+0.04z^3}+c}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 (z+0.03i)^6/(z^4+0.04z^3)+c$${\frac{(z+0.03i)^6}{z^4+0.04z^3}+c}$$は$${z^2+c}$$を基にした摂動型関数なので、マンデルブロ集合の形状は$${z^2+c}$$のものを崩したような形になります。 臨界点は$${z=-0.03i,-0.03+0.

          今週のフラクタル38 ((z+0.03i)^6/(z^4+0.04z^3)+c)

          今週のフラクタル37 (c(3z^4-4z^3)+1&c(3z^4-4z^3+1))

          どうも、108Hassiumです。 今回は$${c(3z^4-4z^3)+1}$$と$${c(3z^4-4z^3+1)}$$に関するフラクタル図形をお届けします。 c(3z^4-4z^3)+1$${f(z)=c(3z^4-4z^3)+1}$$の臨界点は$${z=0}$$と$${z=1}$$の2点で、$${z=0}$$の方は多重度が2になっています。 さらに、$${f(0)=1}$$なのでこの関数は$${c(2z^3-3z^2)+1}$$のような「臨界点が実質1個しかない

          今週のフラクタル37 (c(3z^4-4z^3)+1&c(3z^4-4z^3+1))

          【2】何だこの数列?

          どうも、108Hassiumです。 以前、こんな記事を書きました。 この記事で扱った内容に関して、新たな情報がいくつか得られたのでそれを紹介します。 ローラン多項式前回の記事では、おまけとして以下の数列を紹介しました。 $${\begin{cases}b_0=b_1=1\\b_{n+2}=\frac{b_{n+1}^3+1}{b_n}\end{cases}}$$ $${b_n=1,1,2,9,365,5403014,432130991537958813…}$$ こ

          【2】何だこの数列?