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久保建英はなぜ活躍できないのか?〜エリートが一皮ムケるために必要な”がむしゃら”〜

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いやー急に暑くなってきましたね。
以前に書いたクリスティアーノ・ロナウドの記事が、意外と好評だったので

クリスティアーノ・ロナウドに学ぶキャリアの作り方〜得意技をあえて捨てる〜

調子にのって、サッカーから学ぶシリーズを勝手に書いてみようと思います。
自分はサッカーと料理から全てを学べるというのが信条なので(どうでもいい)


今回は日本が誇る期待の若手スター久保建英。
本当に日本サッカー界で100年に一度の逸材なのでな無いかと幼い頃から期待され、
ユースから、世界最高峰のクラブ”バルセロナ”の下部組織で育成。
そこからもう一つの世界最高峰”レアルマドリー”に移籍。
トップチームにはまだ定着してないものの、将来を期待されて
スペインリーグの他のチーム(ビジャレアル→ヘタフェ)へとレンタルされて修行しています。

世界最高選手が集まるレアルマドリーで試合に出れないなら、まだわかります。
「若いし、経験も浅いから、さすがにしょうがない」と。
しかし実力も劣るビジャレアルやヘタフェで活躍できずもがいています。
能力的には絶対劣っていないのは明らかなのに、なぜか?

ここに、大企業で働いていたような人が生き抜いていくコツが見えるのです。
ぜひ理解いただきたいな〜というポイントで超大事です。


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久保の前に、日本代表を牽引していた”顔”的な選手に、本田圭佑という選手がいました。
彼もまたJリーグから海外へ移籍し、その強メンタルとビッグマウスに負けない活躍で
いちやく世界で知られる選手になりました。

そんな本田選手も初めて海外で移籍したオランダのVVVというチームがあったのですが、
このチームが弱くて、本田選手が移籍して速攻で2部リーグに降格になります。
初めての海外とは言え、日本でも1部リーグでプレーしてきた本田選手からするとVVVを離れるか悩んだそうです。
しかし残留すると決めて、頑張り始めたのですが、いまいちうまくいかない。

そこで本田選手は自分のプレースタイルやマインドセットごと、ある変化を遂げ、そこから「世界の本田」に変わるのです。
それは何かというと、「とにかく結果を出しに行く」こと。

それまでの本田選手は、ストライカーに点を取らせるようなパスや組み立てをする司令塔的なプレーに
こだわりがあり、美学を持っていたそうです。
実際にJリーグでもそれで評価され、海外に行きました。

しかし、オランダでは弱小チームに移籍したので、
いくら本田選手がいい組み立てをしても、他の選手のレベルがついていかないので、チームは負ける。
そこで本田選手は考え方を変えたそうです。
「点とりゃ、わかりやすくみんな評価するし、結果もついてくる。だから俺が点をとる」って。

ある意味、お洒落なプレーをやめて、遠くからムリめでもシュートするなど、
ゴリゴリな感じのプレーで泥臭く点をとっていきました。
しかしわかりやすくチームは勝ち、再び一部へ再昇格。その後評価されて、ロシアの強豪クラブへキャリアアップ移籍しましたが、本田選手は今でもVVVではレジェンドとしてリスペクトされています。


久保選手に戻ると、彼は日本代表の試合とか見てても、めちゃくちゃうまいし、プレーに賢さもある。
しかし、彼がいま所属するヘタフェというチームはスペインリーグの弱小チーム。
久保が「ここにパス出したい」と思った時にパスできるところに走り込んでくれる
久保が「今自分チャンスだからパス欲しい」と思った時に気づいて、パスくれる
そんな選手はいません。
レアルマドリーのようなスーパー選手だから、久保が活躍できるのです。

だから自分は久保はマインドチェンジしないと活躍しないだろうなって思います(本人が一番わかってると思うけど)。
当時の本田みたいに、オレオレで削りまくるようなワイルドなプレーを見せて欲しい。
才能はあるのだから。

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さて、ここから私たちが学べることはなんでしょうか?
大企業の働き方と、ベンチャーの働き方は違うということです。
両方を経験した身からすると、どちら良いということではなく
大企業・ベンチャーどちらで働いている人も、両方は違うということを理解しないといけない。


大企業というのは、社員一人一人にちゃんと役割が分かれていて、
それぞれが役割を果たして、お互いをサポートして大きな仕事を成し遂げていけるのが魅力的です。
比較的、能力や知能指数が高い人も多いし、やんちゃな人もいますが、わりと組織だって働ける人が多い。

逆にベンチャーは、自分の役割だけやればいいということはなくて、
とにかく成果を出さないと死が待ってるというゲームオーバーと隣り合わせです。
「いい仕事」より「結果もってこい」という世界です。
大企業のオフィスでは当たり前だった、オフィスのゴミ捨てだって、自分達でやらないと汚部屋になるります
逆に言うと、ルールや組織の和より、個人がゴリゴリ出る杭になりまくることで活躍できる場所でもあります。

昔、大企業出身の人を採用した時に、頓珍漢な仕事をしてたので「優先順位がおかしいし、期待してることと違う」って文句言ったら「やって欲しい仕事を明記してくれないで文句言うのはおかしい」って逆ギレされたことがあります(笑)

しかし、そうじゃないんだと。

大企業だと「やってほしいタスクや仕事」が明確かもしれませんが、
ベンチャーでは「やってほしいタスクや仕事」なんて明確ではありません。
代わりに明確なのは「期待している成果やバリュー」です。それに対して、どうするかは自分でうごけないと存在価値がありません。

オランダ時代の本田選手が
「やってほしいタスクや仕事」=司令塔としてゲームを組み立てる から、
「期待している成果やバリュー」=チームの勝利、に最短で成果を出すために「自分でゴールを決める」って決めたのは
まさにベンチャーマインドです。

なのに、大企業から来た人は
「司令塔でゲームを組み立てろっていうからパスしたのに、味方がゴールを決め損ねたから負けた」と言います。
だったら自分で決めろよってのがベンチャーの発想。

大企業出身の方でベンチャーやスタートアップに転職する方はこの辺りお気をつけください。
まぁベンチャーで育った子も、逆に気をつけなければいけないのが、
レアルマドリーのようなスーパーチームでは、監督が緻密に戦略をたてます。
選手たち一人一人も自分の持ち場で世界トップレベルだという自負があります。
そこに「ベンチャーマインドだ!」とか言って、勝手にシュート打つような奴が現れると
ナン10億っ年俸を払ってきてもらった選手が生かせないのです。

だから大企業と取引する、ベンチャー出身者が大きなビジネスをやるなら、
それはそれでお勉強した方がよろしいかと思います。
(本当にビジネスマナーできてない人多いからね)


ということで、ベンチャーで働きたいなら、
そういう「結果のために、自分でなんとかする」精神、大事ですよ。


今日のBGM : Insomnia  / YUKIKA

実に”イマドキ”を感じる曲。日本人なんだけど韓国でデビューしたシンガーで、曲は70〜80年代シティポップ風。
透明感ある涼しげなシティポップな楽曲はこれからの季節にもいいですね〜

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