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察してと言いつつ察する方法を教えない大人たち

こんにちは!



最近よく聞くのが、「最近の若い子は察してくれない、思いやりがない」的な言葉です。実際に若者全体の傾向としてそうなのかどうかは定かではないので断言できませんが、確かにそういう若者は増えたのかなあと思います。

ただ、社会経験は少ないので、察することができないといえばしょうがないよな、とも思います。

しかしながら自分の若い頃はどちらかというと察することができる方ではありまして、親や学校の先生がゴリゴリの昭和系でボコスカ殴るタイプだったので、相手の動向や機嫌にはすごく敏感になったのかなと思います。



察してと言いつつ察する方法を教えない大人たち


そんなこんなで「察して動いて」と若者に要求する大人たちが増えていると思うのですが、ほぼほぼ言いっ放しで、あとは自分で考えてやりなさい!って感じです。

そんな無理なこと言いなさんなよ、と思いますが、そのまま相手が察することができないと、「あの子は使えない」と仕事できない認定をされてしまいます。

しかし、やり方を知らなければ察することなんてできるようにならないと思いますし、年齢的、経験的に上に立つものとしては、指導する立場にあると思うので、こちらからの働きかけは必須です。管理職であるならばなおさらですね。

なので、どうしたら察することができるかを教えてあげる必要があると思います。



指導をしない大人たち


このように、自分があたかもやれることは全てやった的なスタンスで、それでも動かないのなら相手が悪いというようなコーチング文化は現代の大人に広がっていると感じます。

こういう人たちは自分はほとんど勉強はせず、相手の理解を置き去りにしているので、コーチングを自分の考え方や価値観など、伝えたいことだけを伝えるただの自己満足と解釈している傾向が強いです。

価値観や考え方の違いを理解して、行動変容に導けないのは、相手が悪いのが原因ではなく、コーチとしての知識不足が原因です。

つまり、コーチとしての責任を放棄して勉強をサボって、責任転嫁している状態です。

その一つのケースとして、やれと言っておきながら、方法までは教えないということが往往にして起こります。



察するとは、どういうことか?


さて、話がそれたのですが、ここら辺で、察するとはどういうことか?について見ていきましょう。


察するとは、観察・思考・予測・フォロー(行動)だと考えます。

まず最初に、その人がどういう性格で、どんなクセがあるか、そして、何をしていて今どういう状況か?を観察しておきます。

それらを踏まえた上で、その人がこれからどういう風に考えて動くかを事前の情報から考察し、今後どう動くかの予測を立てます。

その予測に基づき、適切なフォローを入れることで察しを相手に行動で伝えることにつながります。

ざっくり言うとこんな感じですが、言うは易し。実践するのは難しいものです。

しかしこの察しの技術が身につくと、相手が欲しているものが事前にわかるので、何も言われずとも動くことができます。

上司からの頼みごとを先回りしてやっておくようなこともできるようになるのです。相手の思考パターンを読まなければいけないので、そう簡単なことではありませんが…



サービスにも応用できる察しの技術


察しの技術は接客サービスにも応用できるもので、お客様の動向を観察し、先読みしてサービスを行うこともできます。

例えば、メニューを選んでいるお客様がいらっしゃるとします。

そのお客様がメニューブックを閉じたとき、お客様の目線がメニューから外に外れたとき、または、メニュー以外の何かを見た(周りを見るふりをしてスタッフを視界に入れようとする動作)ときは、メニューが決まっている可能性が極めて高いので、それを察して先にお客様にお決まりですか?と声をかけます。

他には、上着を脱がないお客様が寒がっていると察して、エアコンの温度を上げたり、膝掛けを渡したり。

このようにサービスというものは、ほとんど察しの技術だと言えます。



察するって以外と難しいもの


このように、察するとは以外と難しい技術なのです。ほいそれとできるようになるものでもありません。

単に「察して!」と相手に伝えるだけでは、配慮が足りないといえます。それでは相手の行動を変えるのは難しいですし、相手のせいにしているうちは、状況は変わりません。

相手に答えを作る知識と経験があれば、多少の難題はふっても良いかと思います。考える力をつける上でも、自分の限界をちょっと超えた問題をふって、脳に汗をかく体験をさせることは大事です。

しかし、答えを作り出す材料がなければ、いくら頑張って考えさせても望み通り動いてくれるようにはならないでしょう。

察するという行動を、抽象的な意味合いを教えるだけでなく、相手が理解できるように意味とプロセスを教えてあげる。それによって相手も考え方やプロセスを学び成長できますので、できるだけ互いに変なストレスがないように学んでいきましょう。


それでは、今回はこのへんで!


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