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今何ができないかではなく、何ができるようになるか?【ラベリングバイアスの罠】

こんにちは!



先日物事には多面性があり、物事一つとってもポジティブとネガティブな面が両方あり、捉え方次第で良いことにも悪いことにもなるとお話ししました。

例えば、交通事故にあって車に跳ね飛ばされ骨が折れたとします。(後遺症が残らないくらい)

ネガティブな面を見る人であれば「交通事故に合うなんて最悪だ…怪我をしてしまったし仕事も休まなければ…」というふうに捉えるでしょう。

しかし、ポジティブな面を見る人であれば「あんなに跳ね飛ばされたのに骨が折れるだけなんてなんてラッキーなんだ!死ななくてよかった〜。入院して何日か時間も空くし、読みたかった本をたくさん読もう♪」というふうに前向きに捉えることができます。

ちなみに、私は圧倒的に後者の捉え方です。

このように物事には捉え方によって様々な面があり、良くも悪くも解釈できるのです。そしてどういうふうに解釈すればベストなのかという話ですが、人生というものは後戻りはできないので、起こったことはどうしようもありませんし、なかったことにはできません。

過去を後悔してもなんら生産性は生まれませんので、これから先の時間をどう生産的に生きていくかが重要なんです。

このように、明らかにポジティブに物事を捉えた方が生産的ではあるものの、多くの人がネガティブな面を見ようとしています。

そしてこのネガティブ思考は物事だけでなく、人に対しても使われるのです。



物事だけではなく、人にも多面性はある


物事だけではなく、人にも多面性はあります。多重人格ということではなく、良い面と悪い面があるということです。

そして人の良い面と悪い面どちらを見るかによってその人の評価が決まってきます。先ほど、物事の悪い面を見る人が多いという話をしましたが、人に対しても同じことが言え、悪い面を見ようとしてしまいます。

ちなみに、この良い面悪い面というのは性格の良し悪しというよりも、得意なことと不得意なこと、もしくは、知っていることと知らないことというふうにも言い変えることができます。

基本的に人というものはネガティブ思考に偏りがちなので、人の不得意な部分、つまりできないことや失敗に対してフォーカスしがちです。しかも、自分に不利益を与えるような相手なら、なおさらマイナスのイメージをつけてしまいます。

認知バイアスの一種でラベリングバイアスというものがありますが、一旦悪い印象を持ってしまうとこのバイアスにはまってしまい、「この人はできない人」だというレッテルを貼ることになってしまい、色眼鏡をつけて相手を見続けることになってしまいます。



職場でよくあるラベリング


このラベリングバイアスというものは職場でよく見ることができます。

レッテルを貼り付けて、その色眼鏡をもってして相手を見続けるのですが、ポジティブなレッテル貼りもありはするものの、ほとんどはネガティブな場合が多いです。

職場でもよく見ることはあり、新しく入ってきたスタッフがよく第一印象で「できないやつ」というレッテルを貼られています。

例えば、出勤初日に挨拶がないと「社会のマナーを知らない非常識な奴=きっと仕事もできない」というふうに判断されたりします。

レッテルを貼られた本人が成長して、周囲を見直すことができればいいのですが、ラベリングバイアスに捉われている人は、そう簡単に自分の評価を覆すことはしません。

良い面があったとしてもそこは素直に認めようとはせず、まるで上げ足取りのプロであるかのように悪い面にフォーカスし続け、悪い面を見続けることで自分のバイアスをさらに強化していきます。

バイアスに捉われている人は得てして感情で行動する人間でもあります。イライラを表に出したり好き嫌いで対応を変えたりするので、ラベルを貼った人に対して冷たく対応したり、育てようともしません。

こういう劣悪な環境においては、ラベルを貼られた本人も、ストレスに耐えられずに成長できないまま辞めていくことも多いです。



人の良い面も悪い面も見ましょう


レッテルを貼る人は職場にあふれていますが、実際このバイアスに引っかからない人は稀です。自分の経験でもほとんどの人が引っかかりますし、私もたまに引っかかってしまいます。

これを読んでいるあなたも「私はそんな人間じゃない。自分は大丈夫」なんて思っているかもしれませんが、このバイアスを取り除くのはそう簡単にはいきません。

しかし、バイアスを取り除くのは難しいものの、できるだけ引っかからないようにしないとたくさんの人を不幸にしてしまいますし、周囲が成長できない環境を作ってしまいますので、いつまでたっても自分に負担がかかります。

特に管理職になった時に周囲の人間が育たず、相当な苦労を強いられることになります。

「清濁併せ呑む」という言葉もありますが、人を見る際には良い面も悪い面も見るようにしなければなりません。



短所の改善は非効率的すぎる


レッテルを貼る人は、なによりもまず、短所の改善を求めてきます。

確かに、短所を改善させたいという考えもわかりますが、短所の改善は難易度が高く、非常に時間がかかります。おそらくほとんどの場合、自分の短所はそのままにしているのではないでしょうか?

そして自分は短所を改善しないくせに周囲に短所を改善しろと言ってしまっていないでしょうか?さらに、短所の改善は非常に長期的な改善になるにもかかわらず、周囲は短期的な成果を求めてくるので、短所の改善は無理ゲーな場合が多いです。

ちょっと話が逸れましたが…短所の改善というのは非常にコストがかかることでもありますし、非効率的です。モチベーションも上がりません。



できないのは当たり前・今何ができないかではなく、何ができるようになるかを考える


それに比べて長所を伸ばすことは難易度もそう高くなく、成果も出やすく、モチベーションも上がりやすいです。

短所を改善する場合でも、一旦長所を伸ばしてモチベーションを上げてから取り組んだ方がうまくいくと思います。

なによりも、その時点でできないことがあるのは当たり前ですし、そこにフォーカスして、ストレスをためこむ必要性も意味もありません。重要なのはこれからどう成長していくかにフォーカスして、どのように成長させていくかです。

そのためにその人を知り、どう行動させていくかが重要です。

その場その場の感情に左右されてしまっては、この先の人生においてじわじわと意味のないストレスを受け続けることになります。

人は必ず成長します。そのためには環境が必要です。その環境を用意できるように、まずは大人が日々学んで成長していくべきだと思います。


それでは、今回はこの辺で!

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