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「自分と同じ人間が居る」と思ってしまうこと

私の彼氏は、私によくこう言います。

「自分と同じ人間が居るなんて、思ってはいけないよ」

最初は、どういう意味だろう?と思ったのですが、
どうも、私が他人を気にした時によく言われるようでした。

何故この人は、こんな事言うんだろう・・・
何故この人は、こんな事をやっちゃうんだろう

と、私が口にした時にいつも言われているような気がします。
確かに、他人に対しての「何故」は、裏を返せば

どうして私の思う正解を、この人はしないんだろう?

という思考から来ているような気がします。
そんな時、彼は「君の思う正解は、君だから出来たんだよ。でもそれを周りの人間には当てはめてはいけないよ。」とたしなめるのです。

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「誰かに憧れた時」

ですが、逆の場合もあって

あの人はアクティブでいいなぁ
あの人は人望も才能もあっていいなぁ(どうして自分はできないんだろう)

と、憧れた場合にも、やっぱり同じように
「自分と、その人は違う人間だからだよ」と、彼は言います。

・・・それはそうだけど、ビジネスの世界では「あなたも成功できるんです!」
と、思ってもらう方が希望になるし、

実際、はたから見た人が「私もこんな風にやりたい!」と
真似する事で、成長するということも多々ありますよね?

その理屈で言ったら

「私にもなれるかも!(一緒の人間かもしれない)」

と思う事でプラスになる事もあるんじゃないか?と思いました。

しかし、彼は

「成功してる人を見て、”自分もやりたい!”と思えることすら、
その人だから、そう思えたんだよ。全員がそうじゃない」と言いました。

「その人の生まれ持った人間性と、育った環境、生活の背景、出会い、価値観・・・。」

「その、いろんな要素が複雑に絡んで、その人なりの結果を出すんだ。
だから、自分と同じ人間なんていないし、他人が自分と違う結果を出すことに疑問を持つこと自体、あまり意味がない。」

と、語りました。

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「自分と他人の境界線」

彼の言う「自分と他人は違う」と言う考えは、一見冷淡にも見えるかもしれません。
ですが、私は彼との会話をきっかけに、この「自分とおなじ人間なんて居ない」と言う前提を持ったおかげで、かなり楽になりました。

何故なら、「課題の分離」という言葉があるように、
他人の持っている「課題」を全部、自分の事のように考えてしまうと、正直しんどいからです。

私はこの「課題の分離」が苦手な傾向がありました。

「私だったらこうするのに!」とか「なんでそんな行動とったの!?」と
人の行動を見ては苛立ったり、逆に困っている人をいつも”自分ごとのように”助けようとしてしまい、自分も苦労を背負うことが多かったからです。

自分と他人の境界線が曖昧だと、
周りの環境に、自分がいつも揺れ動いている状態になるのです。

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「一体願望が強い人」

私は過去に「一体願望」が強いグループに入ってしまったことがあります。
いわゆる「みんな仲間!みんな一緒!」と言うテンション高めのグループです。

作家気質の私と、そのグループの相性は最悪でした・・・。

「●●ちゃんの誕生日に顔を出さないなんてありえない」
「みんなが●●やってる時は、一緒にやろう」

そんな暗黙のルールがたくさんあり、
「自分のやりたいこと」が比較的はっきりしている私は、いつもそのルールを破る側でした。

そして、一体願望が強い人は、そんな、はみ出した者をいつも”裁く側”でした。

その当時思ったのが
「仲間意識が、仲間はずれを生むんだな」ということでした。

・・・そんな当時の記憶が蘇りました。
これも「他人は自分と同じ人間である」という前提が産んだ人間関係のこじれだと思います。

※ちなみに私の理想といえば、自立してる個人どうしが、ゆる〜く繋がっている関係性が心地よくて好きです。
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「いい意味の分離」

最近ではSNSの普及もあったり、個人で何か事業をやることも増えているので、どうしても

「他人と繋がろう!」ということに、重きを置いてるような気がします。

ですが、自他の境界線が曖昧なまま繋がると、SNSでよく見かける、
芸能人や関係ない人に文句を言ったり、裁こうとしたりするという行動にも繋がります。

そして、ネットが普及したおかげで、「他人の成功」が可視化されやすくなっていると思います。

こんな時代だからこそ、いい意味の境界線を持つことで、自分や他人を守ることになると思いました。

「自分と同じ人間はいない」

文面だけだと、当たり前に聞こえるのですが、
意外と、忘れがちな概念なのではないでしょうか?


それでは〜!

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