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自分らしさの肖像

こんにちは。デザインを学ぶ大学院生、1010です。就活真っ只中。

今日の記事は先日書いたこの記事の続きになります。↓の記事を読んで大丈夫そうだったらぜひ読んでください。(次段落の一文目に要約文を載せるので、読まなくても大意はわかるように書きます。)

人とものとの関係性

前回は単焦点レンズの特性として相手と自分との位置関係がそのまま構図になり、自分にむける相手の表情がそのまま可視化された相手と自分との関係性なのではないかという記事を書きました。

先日の撮影では、モデルさんがプロフィール写真を撮りたいとのことだったので、モデルさんらしさの出る写真が第一目的にありました。彼女に似合いそう(彼女も好きそう)な花を一緒に道すがら買い、一通り撮影してから、持ってきてもらった彼女の好きなものも記念に写真に撮る、という手順を予定して進めていきました。

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場所を変え角度を変え光源を変えながら、撮影を進めました。赤百合がよく似合う、すごく品のある表情が出てていい、ですよね〜。本来の彼女も先輩としてよくお仕事などの話を聞くのですが、気品と強さのある素敵な女性です。

しかし試しに彼女の好きなものを持ってもらうと、ガラッと表情が変わりました。

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すごく…愛……って感じがしませんか。伝わりますか。伝わっていますか。

根幹の部分というか、本当に好きなものを目の前にした、彼女の飾らない、混じり気のない表情、が写っていてハッとしました。

カメラって人とものとの関係性もうつることに気がつきました。本当に好きなものを人に伝えるのって恥ずかしかったり勇気がいることなので、撮影の場に持ち込んでくれたモデルさんの度量とか強さがあってこそです。感謝しかありません。

自分らしさの肖像

カメラが他者だけでなく物や自分の見ている景色との関係性を写す機能を持つとするならば、撮影を通して我々撮影者が手にしているものの価値が見えてきました。

①カメラは他者との関係性を可視化できる。

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②撮れば撮るほどに、他者との距離が明らかになっていく。

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③ものや、景色に対してもおんなじことが言える。カメラで撮影することは、自分と世界との関係性を可視化することである。

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④広い世界の中で自分が何者であるかわからない時、自分を取り囲む世界との距離が測れることは、

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⑤自分の概形を知ることにつながる。好きなものに近づくように、嫌いなものから遠ざかるようにして出っ張ったり引っ込んだりしている形が、自分のアウトラインであり、自分らしさなのだ。

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私たちは写真を撮ることを通して、被写体を、世界を、そして自分自身を知っていくことができる。鏡を見ずとも。

写真には自分らしさの肖像がうつるようです。「うつる」ということは、「見える」ということ。「見える」ということは、「知る」ということで、

「知る」ということは、面白くて、面白くて、ちょっと怖い。

でも、だからこそ向き合っていけるのだろうとも、思うのです。

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