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認知行動療法

初回の認知行動療法で主治医から「認知が出やすい」ということを伝えられた。確かに認知というか雑念がどんどん出てくる。私の中でこれまで「直感」と呼んでいたものが実は「認知」だったのかなと思う。

今は「どんな認知が出ているか」を知るために、認知が出たらワークシートに①気分が落ち込んだ出来事、②その時に起こった感情とその度合い、③そのときに心を占めた考え方(認知)を書き出すという宿題をやっている。最初の一週間は、認知が出ても気付かずにいて「次の診察までにワークシート埋められるかな」と思っていたけど、一度書き出したら止まらなくなり、枠外だけでなくワークシートの裏面まで書くほどになった。最初の一週間は、個数にして11個。

そしてそれをもって主治医の認知行動療法を受けた。一つ一つの事例を主治医を掘り下げていき「認知」にたどりついていく。

例えば
①気分が落ち込んだ出来事(私は落ち込むことよりもイライラすることが多いので、イライラしたり感情をゆさぶられた出来事を書いている。)
 スポーツクラブの受付の人が不愛想だった。
②その時に起こった感情とその度合い
 落ち込み(80%)
③その時心を占めた考え方
 仕事なんだからもっと愛想よくすべき
 私はほかの受付の人には笑いかけるようにしてるけど、この人に笑いかけても笑顔が返ってこなそうで損する気がするから、私も不愛想にしよう。

と書き出したものに対して、③を掘り下げていくのだけど、私が書いたことは主に感情で認知ではないとのことで、主治医が認知にたどり着くように「それはどういうこと?」など質問を繰り返していく。この場合最後にたどり着いた認知は「配慮が足りない」だった。

30分の予約枠を取っているので、11件すべての事例について掘り下げ、認知にたどり着くことができ、主治医はその認知を記録していた。やっているうちに自分で「あれ、共通点があるかも」とぼんやり考えていたら、主治医も最後に「やっているうちに自分の認知に共通点が出てくるから。」と言ったので、私は主治医に「私も途中で思いました。」と伝えた。

リワークで認知行動療法をベースにしたプログラムを受けていることも助けになったらしく、主治医に「はじめてにしては上手です。」と言ってもらい、私は上機嫌になった。笑。

先日、別のところで人間関係のワークショップを受けたところなのだけど、その時にも、初回にしてはセンスが良い!と褒められて、日々の積み重ねが役に立っているのかもしれないなと思った。

リワークのプログラムは、集団で行うこと、また、フラッシュバックにより体調を崩すことを避けるために、扱う題材が軽めのものが多い。最初はそれでよかったのだけど、上司と電話で話しただけでイライラしたり、そのイライラ(たぶん怒り)を引きずって体の過緊張に繋がっていたことを考えると、それでは少し不安だと思っていたので、目の前に主治医がいて、万が一体調が悪くなっても安心な状態で認知行動療法を受けられるということは私にとってとても有意義なものだった。つまり、自分に合っていると思った。

今のところ私の場合、認知が出るのはリワークか会社とやり取りする時が多い。認知が出るとそれを引きずることが多いので、認知が出たらそれを書き出して、言語化するようにしている。モヤモヤが続くようであれば支援員の方にヘルプを求めるか、それでも難しいようであれば、主治医にヘルプを求めればいいいので、ワークシート自体が私にとってお守りのようになっている。それを書き出さずにいると、そのことを忘れていても、モヤモヤは残ってしまうし、書こうとして書けないこともモヤモヤに繋がり蓄積されストレスになるので、ワークシートを持っていない時はメモをスマホに残して、あとでワークシートに書き出している。

自分にとって認知行動療法は救世主的なものに感じられた。そこで「こんなに効果のあるものなら、なぜ主治医は私にこれを勧めなかったのだろう。」という素直な疑問が生じたので聞いてみたら「今までの治療方針で問題ないと思っていたから。」という答えが返ってきた。その時は少し引っ掛かりを感じたけど、でも、たぶん、認知行動療法って結構メンタルに負担がかかるものだと思うから、やっぱり、自分のやりたいという気持ちが伴わないと難しいから、やっぱり今がタイミングなのかなと思った。


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