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言葉を信じたバカ
優しい言葉を信じて穴から出て、
嬉しい言葉を頼って鎧も捨てて、
安心する言葉を愛そうと
武器も防具も手から離したのに、
何も無い場所に放って置かれて、
寂しくて寒くて心細い。
訳も分からずただ皮膚が痛い。
あーそうか、私みたいのを
バカって言うんだね。
バカをからかって君は愉快か。
それもおしえてくれないんだね。
声も聞かせてくれないんだね。
君の言葉はそんなに空虚か。
その美しく強く短い言葉を、
信じて頼って愛することが、
心地良いと思えた私の魂さえ
君は貶めるのですか。
愛されなくともよかったのです。
君のように美しい存在からは、
無視されていればよかったのです。
期待なんて無かったのに。
どうして優しい言葉をかけたの。
どうして嬉しい言葉をくれたの。
どうして安心する言葉まで用意したの。
どうして信じさせたの?
そんなに生きてることが怖かったの?
もう私が居なくても平気なの?
そうだね、私みたいのを
バカって言うんだね。
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