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合同結婚式でも夫婦円満を築けるたった1つの理由(リアルな話)

「知らない人と結婚するとか、あり得ない!」


家庭連合(旧統一教会)の合同結婚式に、こういう思いをもつ人はたくさんいると思います。

僕は合同結婚式(祝福結婚)に参加し、妻と暮らして7年半くらいたちますが、僕たちはそれなりに夫婦円満です。

たとえば、最近の僕たちは小さなケンカをほぼしません。大きなケンカを年に1,2回くらいしますが、3日以内には収拾できます。基本的にいつも仲がいいです。


3年半がすぎた頃から、夫婦円満ゾーンに入りました。

ゾーンに入ると、夫婦円満を「通常の常態」として慣性の法則が働きます。夫婦不和になろうとすると、夫婦円満に戻る力が働く感覚です。


祝福結婚の前に僕と妻が会った回数は3回だったので、気の知れた相手との結婚ではなかったです。

普通に考えると、気の知れた知人・友人と結婚したほうが、安心だと思います。でも、

  • 長期的に夫婦円満を実現する

  • 持続可能で発展的な夫婦関係を築いていく

これを目指すなら、知人と結婚するとか、全然関係ないです。知人と結婚してもうまくいかないケースって多いですからね。

今回は合同結婚式(祝福結婚)でも夫婦円満を築ける理由を紹介します。


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ちなみに、合同結婚式(祝福結婚)の最近のスタイル
①サイトに登録
②お互いに関心をもったら、しばらく交流(本人・家族)
③実際に結婚するかどうかを、本人が判断

「教祖が相手を決めて、結婚式会場で初対面」というスタイルはかなり以前の話になります。
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夫婦関係の現実


夫婦円満を実現できるかどうかは、祝福結婚とか恋愛結婚とか、関係ないです。

夫婦関係の現実には、

  • ①気が知れた相手と結婚しても、夫婦関係は基本的に甘くない

  • ②夫婦がうまくいくかどうかは二人の価値観にかかっている

という点があげられます。


①夫婦関係が甘くない理由


夫婦関係が甘くない一番の理由は、普段は意識していない「自分の無意識」が配偶者との関係で現れるからです。

私たちがパートナーを自分の結婚相手として意識的無意識的に選択し、どのような関係を築いていくかということは、実は子どもの頃からの養育者との関係の中で体験したことに強く影響を受けています。自分の父親との関係、母親との関係、両親の夫婦関係などから、私たちは夫婦や家族に対するイメージや価値観や思い込みを心の中に作り上げ、それが基本的な枠組みとなってパートナーと関わることになるのです。

『夫婦・カップルのためのアサーション』

私たちは「妻(夫)はこうあるべき」「夫婦はこうあるべき」みたいなイメージを、無意識レベルでもっています。多くの場合、そのイメージに基づいて配偶者や子どもと接しています。

僕自身も、夫婦生活の最初2年間くらいはそうでした。「妻はこうあるべき」「夫婦はこうあるべき」というイメージに縛られ、妻に対してイライラすることが多かったです。

イライラの原因が自分の心にある。この事実を受け入れるのがまず難しいですね。


価値観における親離れ


夫婦の関係がうまくいっていない時、どのような子ども時代を過ごして何を体験してきたか、親との関係がどのようにして心の中に生き続けているのか、どのような価値観を身につけてきたのかを理解すると、その謎が解けることがあります。また、アメリカの家族療法家フラモは「夫婦が離婚を考えているとき、本当に別れるべきなのはパートナーではなくて、心の中に生き続けている親であることがしばしばある」と指摘しています。

『夫婦・カップルのためのアサーション』

「心の中に生き続けている親」と別れるとは、「価値観の自立」という意味での親離れだと僕は理解しています。

夫婦は千差万別、それぞれ違います。僕の親夫婦と、僕たち夫婦はやっぱり違います。目の前の妻に向き合って、自分たちなりの夫婦を築いていくべきなのに、いつまでも親夫婦に基づく夫婦像(夫婦はこうあるべき)に縛られているとうまくいかないんです。


振り返ってみると、僕自身も「価値観における親離れ」ができるようになってから、ありのままの妻を向けとめられるようになったと思います。


僕たちなりの夫婦らしさを深める


自分にとってあたりまえで正しいことが、パートナーにはまったくそうは思えず、むしろ、疑問を投げかけられたり拒否されたりすることもあります。そんな体験は、恋人時代にまったくしないわけではありませんし、同棲している間にある程度見えてくるかもしれませんが、結婚して日常生活を送っていく中で初めて体験することも数え切れないほどあり、時には衝撃を受けることさえあるでしょう。

『夫婦・カップルのためのアサーション』

友人だったとき、恋愛していたときにどんなに「相性がいい」と感じても、ともに日常生活を重ねていく中で、考え方の「違い」がみえてきます。

夫婦の考え方の「違い」に直面して、「それはおかしい! ありえない!」と衝撃を受けるかもしれません。

でも、「妻(夫)はこうあるべき」「夫婦はこうあるべき」「母(父)はこうあるべき」という価値観に縛られていると、夫婦はうまくいきません。


  • 相手の立場にたって考える

  • 夫婦で話しあう

  • 考え方を共有する

  • お互いの真意を理解する

  • こちらが譲ったり、譲ってもらったりする(基本は譲る)

こういうことを繰り返しながら、「僕たちなりの夫婦らしさ」を磨いていく必要があります。

ここには夫婦の相性など、ほとんど関係ないです。


大事なことは
普通の人間関係よりも難しい
夫婦という特別な人間関係を深めていけるかどうか
という話です。


言葉でいうのはかんたんですが、実際に夫婦関係を深めるのは簡単ではないです。「配偶者はこうあるべき」「夫婦はこうあるべき」という自分の無意識領域にあるイメージに気づくことがまず難しい。

さらに、夫婦はとにかく、要求しやすい関係です。「自分は間違っていない」という思いから脱出するのが難しいんですね。


合同結婚式と聞いて、「知らない人と結婚するとか、あり得ない」という感覚を持った方、多いと思いますが、現実は「知っている人と結婚してるから大丈夫」では全然ないんです。


ちなみにですが、

最近は「物理的に一緒に住まない」ことを選択する夫婦もいますよね。これは甘くない夫婦関係が壊れないように、ある意味でリスク管理しているといえるのかもしれません。

ただ、人生を長期的に考えると、夫婦は一緒に住むことを僕はおすすめしたいです。何十年ともに寄り添ってこそ、夫婦双方にとって「配偶者がなくてはならない存在」になります。

一度しかない人生でせっかく夫婦になるのなら、そういう夫婦関係の高み(幸せの高み)を目指してほしいなと僕は思います。


②決め手は配偶者を尊重できるか否か


夫婦円満を実現するにあたって、気の知れた相手との結婚なのか、合同結婚式(祝福結婚式)なのかは、あまり関係ありません。

気の知れた相手との結婚でも、夫婦関係では自分という人間をごまかすことができず、いろんな感情が出てきます。これは性格が合うとか、合わないとかの次元の話ではないです。

具体的な夫婦円満に必要なのは、「配偶者を特別視する」という価値観です。


社会生活と家庭生活はモードが違う


会社で業績を上げているバリバリな方に限って、夫婦関係はうまくいかないということは十分あります。とくに、エリート同士の結婚は難しいという話も聞きます。

  • 社会で活躍する

  • 夫婦円満で幸せな家庭をめざす

この2つを同じモードでやっているとうまくいきません。たぶん、絶対にうまくいきません。

現実の夫婦関係では社会で求められる客観性、公平性、効率性などにこだわるべきではないんです。

最近はジェンダー平等という論調も多いですが、これも危険です。


日本社会はまだまだ男性社会です。女性が活躍するには、「女性らしさ」を少なからず押し殺し、「男性らしさ」を磨かないといけません。今の日本社会を生きる女性の宿命です。

「そんなことはないぞ」と思う男性の方は、近くにいる女性に確認してみて下さい。

社会では、ジェンダー平等が叫ばれます。日本社会はかなり男性寄りに構成されてるので、最もな主張です。

ただし僕は、「ジェンダー平等を夫婦関係には当てはめないほうがいい」と思います。夫婦関係に「平等」という概念を持ち込むと、夫婦の現実はうまくいきません。

夫婦関係は限りなく不平等です。これは、男尊女卑みたいな話ではないですよ。


夫婦間に不満はつきもの


夫婦円満ゾーンにいたるまでには、避けられない道があります。それは、配偶者に対する不満です。

  • 夫は夫なりに苦労している

  • 妻は妻なりに苦労している

という感覚ってありますよね。よくあるのが、

  • 夫からみれば「オレも頑張ってるんだぞ」

  • 妻からみれば「ワタシのことを全然わかってくれていない」

夫婦関係は、夫婦それぞれにとって平等感がないんです。これが基本であり、現実だと思います。

なので、「平等」という幻想をもちこんでも、夫婦の現実はうまくいきません。

夫婦円満を目指すなら、「配偶者を特別視する」という強固な価値観が必要です。


衝突しても配偶者に寄り添える価値観


配偶者に対して不満の思いが湧いたとき、

  • 物事の客観性を重視する

  • 正しさにこだわる

こんな一般的な価値観を持っていたら、自分の不満が増大します。


夫婦関係で大切なのは
配偶者を特別視・特別扱いすること


不満な思いが湧いたときに、

「まずは配偶者の思いや事情を尊重しよう」

という価値観を第一にもっていれば、不満な思いの増幅に歯止めをかけて、相手の思いに意識を向けようとしますね。

これは僕が妻との関係で、何百回とやってきたことです。


話を合同結婚式(祝福結婚)に戻します。

祝福結婚をうけて正式に夫婦になった男女では、離婚率が低いです。正確にはわからないですが、1割を切ることは確実です。

教会(家庭連合の施設)に毎週通ったり、家庭連合の知人とやり取りしていると、「ここだけの話」を耳にすることがあります。「この家族は、実はこうなんだ」みたいな話です。

僕は「あの夫婦は離婚した」という話を聞いたことがほとんどありません。肌感覚でも、祝福結婚の離婚率は本当に低いと思います。

それは、祝福結婚に臨む男女が「基本的な価値観」を共有しているからです。


基本的な価値観とは、

  • 配偶者は神の代身(超特別)

  • 子どもは神の子(貴重な存在)

  • 神が願う「理想的な家庭」を築こう

  • 理想家庭が国の土台で、世界平和につながる

などです。

祝福結婚を受けるにあたり、男女は基本的な価値観を共有します。特に家庭連合の理念には、「夫婦関係は超特別」という価値観があります。

「配偶者は私にとって、神様と同じくらい尊い価値を持った存在」というのが家庭連合における核心的な価値観です。なので、配偶者に不満が湧いても、配偶者を尊重しようと思えるんです。


まとめ

今回は合同結婚式でも幸せになれる理由を紹介しました。

ざっくり振り返ると

  • 恋愛結婚だろうと祝福結婚だろうと、夫婦円満ゾーンにいたる道は険しい

  • 「配偶者を特別視する」という強固な価値観を持ってこそ、長期的な夫婦円満を実現できる

というお話でした。


僕と妻の関係はいろいろありました。最初の2年半くらいはお互いにイライラすることが本当に多かったです。

それでも3年半頃から夫婦円満ゾーンに入り、7年半たっても(それなりに)夫婦円満を実現できているのは祝福結婚を受けて、家庭連合の理念を自分の価値観としてもっていたからです。


僕は何度も思いました。

「恋愛結婚した夫婦って、夫婦の衝突をどうやって乗り越えるんだろう」って。

家庭連合には明確な価値観があります。なかでも「配偶者を特別視する」というのは理念の核心です。


最近のメディアの報道では、合同結婚式に関して極端なケースばかりを取り上げています。合同結婚式はいかがわしいものではないですよ。

夫婦関係の危機を乗り越えて夫婦円満を実現する上で、祝福結婚は恋愛結婚よりも安心・安全な結婚だと、僕はかなり思っていますね。



※執筆にあたって『夫婦・カップルのためのアサーション』(野末武義著、金子書房2015)を参考にしています。


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