鳩、ぬるい蕎麦（2023/10/17）

　目覚めたら、いつもの起床時間を50分も過ぎていたから驚いた。一瞬の二度寝のつもりだったのに、こんなに時間が経過しているようではかなわない。水筒に珈琲だけ準備して、車の中でパンを噛りながら出社した。

　今日も遠出の予定だけれど、その前にさっと片付けたい用件があって、ちょうど終えたところへイゴールさんが出てきた。そうして、「百さん、今日は◯◯へ行くのだろう？　一緒に行こう」と言った。

　近頃のイゴールさんは、一緒に出かけると車内で上の人をけちょんけちょんに貶す。聞いていたらいかにも上の人がポンカスみたいに思えてくるけれど、それはイゴールさんの実力と実績があって云えることだから自分らまでが一緒になって「ポンカス」を受け売りすると、きっと道を誤る。
　ネルソン氏などはまんまとそこを履き違え、「君、聞いてくれたまえよ。上の人がね、ポンカスなのだよ」とやってくる。陥穽にはまったことすら気付いてないのは気の毒だけれど、そんな者から同レベルだと思われるのは甚だ鬱陶しい。だから近頃はそういう話を振ってきたら、きっと苦言を呈すようにしている。すると彼はいつも、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
　畜山生太郎（ちくやま・しょうたろう）が以前、「あいつ（ネルソン氏）、俺が何か云ったらきっと鳩が豆鉄砲を食ったみたいな顔をするから、バカにされてるみたいでイラっとくるんだよ」と云っていた。
　バカにされているとは思わないけれど、イラっと来る要素は確かになくもない。

※

　得意先へ行った後、イゴールさんとローカル和食ファミレスで飯を食った。
　メニューを選ぶのが面倒くさいから日替わりランチのかき揚げ蕎麦定食を注文したら、ぬるくて不味かった。後から同じものを注文したお客さんの分からモワモワと湯気が立っているのを見て、少しじりじりした。