見出し画像

日常に、わくわくする非日常を。|カイゴの業界研究セミナーゲスト紹介


みなさんにとって、「非日常」を体験するってどんな感じですか?

たとえば、ふだんは行かないような場所に行ってみる。いつもと違う景色を見てみる。いつもと違う自分になってみる。
そのとき、どんな気持ちになりますか?わくわく、どきどき、いつもと違う刺激。

そんな刺激が、何歳になっても必要だと思いませんか?

いきなり、なんの話?って
思った人もいるかと思うのですが、まずは軽く自己紹介させてください。

記事を見つけてくださりありがとうございます。

わたしは、一般社団法人FACE to FUKUSHIでインターンをしている大学2年生のフクちゃんです。

国際系の学部で、主に観光やまちづくりについて学んでいます。

「え、福祉介護と全然関係ないやん」

たしかに、そうなんです。実は私は、インターンを始めるまでは福祉とか介護に全くといっていいほど興味がありませんでした。(こんなこと言ったら怒られそう)

でも、福祉や介護っていろんな社会問題とつながっていて、社会に必要でありながら、

「私には関係ない」

とどこかで見てみぬフリをしてしまう。

きっとそれは、私だけじゃないはず。

そんな現状を変えようと、私と同じ大学生のみなさんに福祉や介護に関心を持ってほしくて、さまざまな活動をしています。

その一つとして、「カイゴの業界研究セミナー」という企画があります。福祉・介護業界への就職をちょっと考えている学生に向け、福祉・介護業界で働くさまざまな方をお招きしてお話をしてもらうという企画です。

わたしがインターンをはじめたきっかけは記事にしたので、よかったら見てみてください。


前置きが長くなってしまいました。
ここからが本題です。

ゲストの紹介

記念すべき第1回目カイゴの業界研究セミナーのゲストとして来てもらうのは、大阪にある人口22万人弱のまち、豊能町にある社会福祉法人豊悠福祉会の介護職、
山之口(旧姓 中嶋)ゆいさんです。
「介護」「ファッションショー」という一見かけはなれた2つをかけ合わせて、介護にクリエイティブな新たな風を吹き込んだ、すごい方なんです。

介護とファッションショー。

わたしの頭の中ではどうも結びつきませんでした。
そこで、「どんな取り組みをされたのだろう?」と、いろいろとインターネットで調べてみました。
山之口ゆいさんは、いったいどんな人物で、どんな取り組みをされているのでしょうか。そして、山之口さんは”介護”をどんなふうに捉えているのでしょうか。


まず目についたのは、社会福祉HERO’S  TOKYOで山之口さんがプレゼンをしている動画でした。



社会福祉HERO’Sとは、
”社会福祉の仕事は、クリエイティブで面白い!

そんな思いを胸に、社会福祉の現場で様々な挑戦を実践している若手スタッフの声を、まだ社会福祉に触れたことのない人たちに伝えるイベント、それが社会福祉HERO'S TOKYO。 
                       ー社会福祉HERO’S 公式HP”

山之口さんの10分弱のプレゼンは、まさに介護のクリエイティブさ、面白さを伝えてくれるものでした。

「ありがとう、あなたは世界一よ」

山之口さんは、介護の魅力について、「自分の関わり方一つで利用者さんが笑顔に変わる」ことだと話しています。

例えば、お風呂に入ろうと言っても、いつも「お風呂なんか入りたくない」と怒っていた利用者さん。
しかし、その方の故郷の話を聞くとひとたび表情が変わり、色々とふるさとの話をしてくれるようになったそうです。
山之口さんに心をひらいてくれたんですね。

そしてお風呂から出るとき、その方はこう言いました。

「ありがとう、あなたは世界一よ」

してほしいことをただ伝えるだけではなく、相手が求めていることをきちんと叶える。
介護は一方通行じゃない。

相手のこころに隠れている願いを引き出すのはとても難しいけど、それを叶えてあげること、相手が喜んでくれること、そして自分が必要だったと実感できること。

そこに介護のやりがいがあるんだな、と思いました。

人を動かす「言葉」

山之口さんが介護の魅力に気づきはじめたとき、施設長から「ファッションショーのプロジェクトリーダーをやってみないか」と言われたそうです。

最初に施設の利用者さんたちをファッションショーの出演に誘った時、みなさん口を揃えて

「いやだ、あなたが出ればいい」

と突きはなされたと言います。

でも、山之口さんはそこでは諦めませんでした。

「どうすれば出てもらえるだろう」「どうすればその人の本音を聞き出せるだろう」と考え、
「昔はどんな服を着ていたんですか?」と、聞いてみたそうです。
すると、一人の方は、こう言ったそうです。

「昔は着物ばかり着ていたから、一生に一回は青いドレスを着てみたいなぁ」

青いドレス。たしかに憧れます。
一生に一回だけでもいいから着てみたい服、してみたいファッション、
みなさんにもあるんじゃないでしょうか?

その人その人に合った衣装を1からつくり、試着を重ね、本物のファッションショーを作り上げていきます。
そのストイックさに驚きました。

ファッションショーに出る機会なんて、多くの人はないと思います。
だからこそ、利用者さんには「わくわくする非日常」を味わってもらいたい。

そんな思いから、山之口さんはファッションショーを多くの利用者さんに楽しんでもらおうと努力し、無事成功させました。ご家族や地域の方々も招待し、大盛況だったそうです。

ファッションショー

写真:https://fukushigoto.f2f.or.jp/search/0011000001b7emp-2021 (フクシゴト)

利用者さんが家族や地域の方に応援されるって、すごく素敵だなと思いました。


ファッションショーは単なる手段

ファッションショー3


山之口さんは、ファッションショーをすることが目的ではなく、ご家族や地域の方々との交流を生むための単なる手段にすぎない、と話します。

介護施設と聞くと、どうしても外の社会と隔離しているようなイメージを持ってしまっていましたが、
ファッションショーをきっかけとして利用者さんと地域の交流が広がるなんて素敵だな、と感じました。

そんな素敵な思いを持つ山之口ゆいさんのお話を、一緒に聞いてみませんか?
ファッションショーの詳しい話について、ぜひぜひ山之口さんに直接お聞きしてください!


<カイゴの業界研究セミナーのご案内>
日時:2021年10月31日(日) 14時〜16時
場所:オンラインで開催します
詳細・申込:https://kaigo.f2f.or.jp/seminar/766/


<山之口ゆいさんプロフィール>
社会福祉法人 豊悠福祉会 山之口 ゆい
2014年入職。高知県出身。大阪府豊能町という人口2万人弱の町で、「町おこし」としてのファッションショーを企画。多世代が交流できる場作りの中心として活躍中。

山之口ゆいさん

写真:https://follocal.jp/heros-nakazima/ (ふぉろかる)

<参考サイト>
社会福祉法人 豊悠福祉会 公式HP https://shounkan.jp/html/project/project.html
社会福祉法人 HERO'S 豊悠福祉会 中嶋ゆいさん『社会福祉×ファッションで町おこし、介護ってこんなに面白い』 http://www.shafuku-heros.com/news/interview2019-4/
社会福祉HERO’S 公式ホームページ http://www.shafuku-heros.com/about/



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?