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Alarde 2024.03


はじめに

バスク料理のワンオペレストラン「アラルデ」に伺いました。
シェフの手捌きを拝見しながら、ゆっくりと美味しいお食事を楽しみました。

勝手に評価!

  • 総合評価:3.9 良い。

  • 料理・味:4.0

  • サービス:3.7

  • 雰囲気:3.7

  • コスパ:4.5

実際に食べたもの

8品で構成されるおまかせコースです。
18:30の一斉スタート。
今回は事前に、メイン100g増量(1,000円、税サ別)、デザート増量(500円、税サ別)をお願いしました。

はじめに本日のメインである鹿児島の交雑牛をお見せいただきました。
綺麗な肉質に、期待が高まります…

コース前半

アミューズから前菜を紹介します。

フォアグラのボンボンショコラ

フォアグラのアイスクリームに、甘口シェリー酒のモスカテル白、ヘーゼルナッツ風味のミルクキャラメルチョコ、仕上げにバスク岩塩。
見た目は某有名アイスクリームですが、凄く手間暇かかっています…

全体的に甘めの仕上がりですが、フォアグラ、チョコ、シェリー酒、それぞれの甘みや風味をしっかり感じられます。
そこに岩塩の塩気が合わさり、芳醇かつ甘みのある風味へ濃淡が生まれます。

まさに大人のアイスクリームです。

自家製ブリオッシュ
青じそとローストナッツとオリーブ油のソース、フルーツトマト、ホタルイカ(左)
赤パプリカとニンニクと玉ねぎとオーダメイドを炒めたソースにロシア産雲丹(右)

左のトーストは、青じその清涼感とローストナッツのコクが効いたソースにトマトの甘みと瑞々しさ、ホタルイカのコクが合う。
右のトーストは、赤パプリカとニンニクのパンチや甘みが効いたソースも、磯感控えめでまろやか甘い雲丹と合う。


ガスパッチョ

通常はトマトがベースの冷製スープですが、苺の時期ということで贅沢にも奈良の古都華と旬の苺をベースに作られています。
上にはスライスした古都華と塩漬けのホタテ、エディブルフラワー。
仕上げには、オリーブオイルとバスク岩塩を。

トマトにはない、爽やかな酸味と瑞々しさの効いたスープです。
ホタテは甘くて美味しかったです。


パン

詳細にはお聞きしませんでしたが、酵母の酸味もありつつ、優しい甘みを感じました。
単体でも美味しくて、思わずおかわりです。


蟹を使ったお料理

蟹の身と炒め野菜をパン粉とバターで焼き、上に縮みほうれん草、カリフラワーピューレと鱒の子を載せております。
食前にシェリーブランデーをスプレーで我々の口の中に吹きかけます。

蟹がしっかりと感じつつも、柔らか。
グラタンを彷彿とさせるお味にほっこりとします。


さつまいもと白葱のポタージュ

ポタージュの上には、焼き薩摩芋、生ハム、バスクの青唐辛子、エスプレット唐辛子、青葱、オリーブ油。
青唐辛子は酸味主体。ポタージュや薩摩芋の甘みと生ハムの塩気が絡み合い、他のジャンルでは中々出会えない美味しさ。
忘れられない一皿でした。

パエリア

パエリアの上には、サムライオイスター、あん肝ムース、雲丹のトーストに使ったソースを合わせた物と青葱。
パエリアは焦げがあったり、少しもちりした所もあったり。
牡蠣とソースのミルキー感やコクが絡み合います。

コース後半

魚料理、メイン、デザートを紹介します。

明石鯛

合わせるのは、炭のソースと菜の花。
炭のソースは野菜の優しい甘みがしっかりと、鯛はふっくらしつつ瑞々しい脂も感じられて、美味しかった!
菜の花の青みが春の移ろいを感じますね。

鹿児島の交雑牛のリブロース

炭と薪を使い、強火で表面を強く火入れした後は、焼いて休ませての繰り返し。
最後に葡萄の枯枝で仕上げます。

部位ごとにお分けいただきました。
肉厚ながら驚くほどに柔らかく、噛む度に赤みらしい旨味とジューシーな肉汁が溢れます。脂身も甘くて美味しい。
部位ごとに筋や噛みごたえを感じるなどの違いがあって、楽しかったです。
(シェフは「付け合わせいらず」と仰っていましたが、個人的には欲しかったかな…)

バスクチーズケーキ

小麦粉を使っていないためか、驚くほどにふわふわ。すぐに口の中でとろけて無くなります。
塩気よりもチーズのまろやかさと程よく優しい甘みが主体。
とにかく、凄く軽やかです。

味変にバスク岩塩を振るらしいのですが、その前に完食するほどの軽やかさ。
ということで、別途おかわりさせていただきました(笑)
バスク岩塩のミネラル感と塩味が良いアクセントとなります。

他ジャンルでは味わえない美味しさとの出会い、非常に貴重な経験ができました!
我ながら、かなりの量頂いたと思うのですが…
全く食べ疲れすることも、翌日胃もたれなどすることもなかったことが驚き。
そして、メインのお肉も美味しかったですが、あのバスクチーズケーキの軽やかさは忘れられません…

サービス

印象的だったことをまとめます。

  1. ワンオペ故のオペレーション
    シェフがおひとりで切り盛りされていることもあり、コースのお時間は長めです。(18:30スタートで終了が22:00過ぎ)
    しかし、無駄のない手さばきを拝見したり、連れとお話したりすると(1名での予約は基本的に受け付けられていない)、時間があっという間でした!
    また、上着は自分でクローゼットにかける、カトラリーはメインとデザート以外取り換えしない、などハード面のサービスを期待して伺うとギャップが生まれるかもしれません。

  2. シェフの温かいお人柄
    営業中はお忙しくいらっしゃり、中々お声がけできなかったのですが、営業終了後には私のメモ書きをチェック&サインしてくださったり、お見送りしてくださったりと、温かなおもてなしをいただきました!

お値段

コース(16,500円)、オプションの肉増量、バスクチーズケーキ増量&おかわり(こちらは1名)、ドリンク4杯ほどで43,000円/2名でした。
ワンオペであることもあるとは思いますが、コスパはとても良いと思います。

まとめ

美味しくて温かな、素敵なお店でした。
もっと近くにあったら、通っていただろうなぁ。
バスクチーズケーキはお取り寄せできるみたいなので、ホール食いは決行したいと思います!!


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