読書記録「サヨナライツカ」
今日の1冊です。
辻仁成さんの「サヨナライツカ」をご紹介します。
結婚を控える好青年の主人公と、謎の美女の短いながらも激しい性愛の日々を描きます。
二人の出会いから、あまりに短すぎる幸せな日々…そして25年後の再会…。
一緒になれないと分かっていながらも愛することをやめることのなかった二人の姿が美しく描かれた作品です。
・読後の感想
とにかく切ない…ですがものすごく感動するお話です。
決して一緒にはなれない、とお互いに理解した上での恋愛模様に胸が締め付けられます。
読み始めたときは、これ結局男性の方が婚約者と別れてこっちの美女の方にいっちゃうんだろうな〜というちょっとお決まりのパターンみたいなのを想像していました。
しかし、そんなことはありませんでした。
だからこそ、短い出会いと別れの中で二人が日に日に強く惹かれ合っていく様子にこちらまでドキドキしたし、もう二人が一緒になってくれれば…といつの間にか思っていた程でした。
それほどまでに、二人がもうお互い愛し合っていることが文中から伝わってくるんです。
短い間にこれほどまでにお互いがお互いを想い合うことができるんだな…と人を好きになることに時間は関係ないんだと強く感じることができた作品でした。
”どんなに好きでも、どんなにいとおしくとも、添い遂げることができない人もいる”ー本文よりー
この一文…心の底から感動しました。
映画化もされていますので、是非映画も一度ご覧になってみてください。
・オススメしたい人
大人の恋愛小説を読みたい人
感動する小説を読みたい人
映画の原作を読みたい人
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