見出し画像

最高のトマトソースのスパゲッティ

一番シンプルなパスタのレシピといえば、トマトとバジルのソースか、ニンニクと鷹の爪で作るパスタで、どちらもシンプルが故、美味しく作ろうとすると結構ハードルが高い。今回はこのうち、実に簡単でびっくりするほど美味しいトマトソースのパスタの作り方を書きたい。

サン・マルツァーノ(S.Marzano) という品種のトマトがある。日本のテレビでも度々世界一まずいトマトとかなんとかとウケ狙いで紹介された品種で、加熱調理用のトマトだ。イタリアの八百屋ではブランドトマトとして売られている。

で、このトマトで作るトマトソースがもう最高なんです。作るのも簡単で、パスタを茹でているうちにできちゃうし。。。

 通常トマトベースのソースを作ろうと思うと、トマト缶を使うのがイタリアでも一般的だが、元々は春から夏に収穫できるトマトを保存して一年中使えるようにしたものがトマト缶で、古くは南イタリアのマンマ達は、トマトが取れる季節になると冬の間使う分の大量のトマトを湯剥きし、天日に干してペースト状にしたり、必要ならポマローラソースを作り、ガラス瓶に詰め、食糧庫に貯蔵していたのだ。したがって本来保存食である缶詰のトマトとフレッシュなトマト、どちらを使ったトマトソースが美味しいかは明白だ。でも、フレッシュなトマトからソーズを作るのはなんとなく面倒なイメージがある。が、やってみるとこれが簡単でひっくりかえるほど美味しくて、もう缶詰には戻れないぞ、ってなります。

サン・マルツァーノ。少し長細い形をしている。

イタリアの野菜もだいぶ日本で栽培されるようになりました。ネットで「サンマルツァーノ」とググればこのトマトの生産者が何軒も見つかります。ちなみに僕は「食べチョク」というサイトを利用してます。

材料(3人前)
スパゲッティ 300g 
(このソースの場合、僕は太めの方が好き。デ・チェッコの茹で時間12分、1.2mmのものを使います。)
サンマルツァーノ品種のトマト約5-600g(大体8-10個)
ニンニク1-2片
バジリコ 適宜
オリーブオイル 大さじ6

作り方

パスタを茹でるお湯が沸騰したら、サンマルツァーノ のトマトを10-20秒お湯につけます。ザルなどでトマトをお湯から取り出し湯むきをします。ヘタのところを切り落としそこから皮を剥きます。トマトによっては切り落とした反対側のお尻をつまむと枝豆を鞘から出すように取り出せます。この作業は思っているより簡単です。
湯むきしたトマトを幅2cmくらいにざく切りしておきます。

3リットルのお湯に1%(30g)の食塩を入れてパスタを茹で始めます。このソースの場合、アルデンテではなく、パスタの袋に表記してある標準茹で時間で十分に茹でたほうが仕上がりが良いと思います。
パスタを茹でている間に、分量のオリーブオイルを敷いた鍋にみじん切りにしたニンニクを入れてから火をつけ、中火で香りを出していきます。

画像2

ニンニクが焦げる前にざく切りにしていたトマトを投入、煮込むというより炒める感じです。

画像3

3-4分でトマトは煮崩れしてソースらしきものになります。

画像4

お好みの分量のバジリコを投入。少し煮詰まったら塩を足してソースは完成です。1%の塩分のお湯でパスタを茹でるとパスタのほうにしっかり塩味がつきますのでソースは薄味に仕上げて下さい。

画像5

鍋の中に茹で上がったパスタを投入してグルグルとかき混ぜます。

画像6

1分ほど鍋の中でパスタと馴染ませたら出来上がり。

簡単すぎです。


缶詰のトマトで作ったものは、僕には酸味が強すぎるように感じます。酸っぱいものは苦手です。(ある時トマト缶でこのパスタを作ってくれた友人のマンマに、酸味をどうやって消しているのか尋ねると、少し砂糖を足している、と言われたことがあります。)でもこのサン・マルツァーノのトマトで作ったソースは酸味のバランスが理想的です。フレッシュなだけに香りも良いです。オリーブオイルは良いものをたっぷりと。多すぎてダメということはありません。酸味が徹底的に嫌いな人はトマトを湯むきした後、タネの部分も取ると良いでしょう。
ただ今のところこのトマト、一年中手に入るというものではないようです。
春から夏にかけてネットで入手できますが、人気のようですぐになくなってしまいます。見つけたらお早めに。3kgくらい買ってソースを作り置きするのも手だと思います。
ではBuon Appetito 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?